今回は大人気恋愛漫画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」から、本作の裏主人公「石上 優(いしがみ ゆう)」について解説します。
石上優は主人公たちの後輩で生徒会会計を務めるゲーオタ系男子。
物語序盤ではあまり出番がなく影の薄い少年でしたが、裏ヒロイン・伊井野ミコの登場、そして中学時代の過去が明かされて以降、一気にスポットライトが当たりました。
陰キャではあっても漢気に溢れかっこいいと読者からの大人気の石上。
本記事では彼が中学時代に巻き込まれた事件や恋模様を中心に、その魅力を深掘りしてまいります。
「かぐや様は告らせたい」石上優のプロフィール
基本プロフィール(誕生日、血液型、クラス、声優など)
誕生日 | 3月3日 |
血液型 | O型 |
家族構成 | 父、母、兄 |
所属(クラス) | 1年B組 → 2年A組 |
部活動 | 生徒会会計 |
声優 | 鈴木崚汰 |
実写版キャスト | 佐野勇斗 |
石上優は表の主人公たちの後輩であり、本作の裏主人公。
物語開始当初から生徒会会計を務めていましたが、最初期は仕事をほとんど持ち帰っていたという設定で、本格的な初登場はコミックス3巻24話とやや遅めです。
外見は左目が隠れるほど前髪を長く伸ばした線の細い少年で、所謂陰キャ。
普段は大人しいものの、オタクでリア充へのコンプレックスが強く、一度ヘイトを語り出すと止まらないという悪癖を持っています。
実家はおもちゃメーカーを営んでおり、その影響か学校にも携帯ゲームを持ち込むほどのゲーム好きで、しばしば風紀委員の伊井野ミコとトラブルを起こしていました。
普段は斜に構えたひねた言動が目立ちますが、その実非常に正義感が強く、いざという時には高い行動力を見せる漢気溢れる少年でもあります。
生徒会の一員として見ると、ゲーオタらしくPCスキルは非常に高く、会計としてのスキルは勿論、パワポを使ったプレゼン資料作りなども得意と、実務能力に関しては超優秀。
その貢献度は非常に高く、会長の白銀から「お前が居ないとマジで破綻する」と頭を下げさせたこともありました。
ちなみに将来の話にはなりますが、石上は大学卒業後、白銀が起業した会社への就職が決まっており、白銀との関係性はずっと変わらないようです。
かぐや様のお気に入り(モデル・モチーフ)
石上優は主人公の一人・四宮かぐやにとってお気に入りの後輩です。
とは言っても、互いに恋愛感情などは一切なく、他人のために見返りなく行動できる石上のことをかぐやが気に入り、何かと世話を焼いている状態。
石上のためにわざわざ時間を割いて勉強を教えたり、バレーの指導をしたり、アドバイスをしたりと、そのお気に入り度合いは白銀が偶に嫉妬するほどです。
この「かぐや様は告らせたい」が「竹取物語」をモチーフにしていることは今更言うまでもありませんが、石上優のモデルとなったのはかぐや姫に求婚した5人の貴公子の1人、石上麻呂足(いそのかみまろたり)。
燕の子安貝を持って来いと言われ真面目に頑張ったものの、転落して死亡。
しかも落ちた時、手の中には燕の糞が握られており、これにはさすがにかぐや姫も胸を痛めた、とされている人物です。
真面目ですが運が悪く、地味にかぐや姫に好かれていたという、まさにモデルそっくりの人物像・関係性と言えるでしょう。
「かぐや様は告らせたい」石上優の過去と成長(かっこいい!)
中学時代のトラブルと誤解(大友京子・荻野コウ)
石上優は中学時代のある事件が切っ掛けで、大多数の生徒から疎まれ、白眼視されています。
中学の途中でまではサッカー部でしたが、元々それほどサッカーが好きだったわけではなく、何となく部を辞めて以降は周囲から少し浮いた存在となっていた石上。
そんな彼に唯一気さくに話しかけてくれたのが、大友京子という同級生でした。
そんな大友のことを恋愛感情こそないものの好ましく思っていた石上は、ある時大友の彼氏である荻野コウという男が周囲の女性に良からぬことを行っていることに気づき、荻野にもう止めるよう説得しようとします。
しかし荻野は説得に応じず、それどころか大友のことを交渉材料に石上を黙らせようとしました。
そのあまりの外道さにキレ、荻野をボコボコに殴りつけてしまう石上。
荻野はその状況を利用し「石上は大友京子のストーカーで、自分を逆恨みして殴りつけた」と周囲に信じ込ませてしまったのです。
冤罪により停学処分を受け、周囲から誹謗中傷を浴びることになった石上。
真相を暴露しようにも、そんなことをすれば「大友がかわいそうなことになる」と荻野から脅されています。
優しく、大友のことを見捨てられない石上は、どうすることもできず絶望の中に居ました。
「うるせぇバーカ」周囲の支えを得て過去を吹っ切る
そんな石上に手を差し伸べたのが、白銀御行率いる高等部生徒会メンバーでした。
白銀たちは限られた情報から石上が置かれた状況の真相を見抜き、
「頑張ったな石上」
「だとしたら」
「お前の書くべき」
「反省文はこうだろう」
『うるせぇバァカ!!』
自分を認めてくれる人がいると知った石上は立ち直り、高等部へ進学します。
真相を知る人は少なく、周囲の目は冷たいままでしたが、それでも大友京子が傷つくよりは良いと石上は口を閉ざしたままでした。
体育祭で応援団に入るなど、少しずつ前を向き始める石上。
そんな石上の前に現れたのは、彼のことを誤解したままの大友京子でした。
「アンタのせいで荻野にフラれた」と理不尽な恨み言をぶつける大友に動揺する石上でしたが、生徒会の存在を支えに、彼は大友に対して堂々と言い返します。
「うるせぇばーか」
誰にどう思われようと、自分のことを認めてくれる人はちゃんといる。
そのことを支えに石上は前を向き、その頑張りに少しずつ周囲も彼に対する評価を改めていくのでした。
「かぐや様は告らせたい」石上優の恋模様
子安つばめへの恋と失恋
体育祭での応援団参加を切っ掛けに、石上は副団長をしていた2歳年上の女性、子安つばめに恋をしました。
つばめ先輩は難題女子とも呼ばれる学園でも有名な美女で、陰キャの石上にとっては高嶺の花でしたが、彼は先輩に相応しい男になるべく努力を重ね、彼女に猛アタックします。
つばめ先輩もまんざらでもないように見えましたが、結局彼女は石上のことを大切な後輩としか思えず、フッてしまうことに。
とは言え、彼女を落とすために必死に努力を積み重ね、最後まで足掻き続け真っ直ぐに自分の想いを伝えた経験は、石上を大きく成長させました。
……男としてもそうですが、石上は恋愛面では色々拗らせていて、女性へのプレゼントに自分のアルバムやギフトカタログを送ろうとしたり、デートでは初っぱなから飛び道具で勝負しようとしたり色々アレなので、そうしたキモさを修正する機会があったのは良かったですね。
大仏こばち、不知火ころもなど、周囲には美少女の影が
石上優の周囲には意外と美少女が多いです。
これは表の主人公二人のカップリングが予め固まっていて、他の女を差し込む余地がなかったことも影響しているんでしょうかね(無理矢理差し込まれた早坂は可哀そうなことに)。
つばめ先輩を含めると、なんと4人の難題女子の内3人が石上の周囲にいるんですよ。
ちなみにつばめ先輩以外の2人は
大仏こばち(おさらぎこばち)
ヤングジャンプ始まって以来の美少女と評される元子役。
伊井野ミコの親友で、中学時代から石上に好意を持っており、彼のことを思って身を引いた経緯有り。
不知火ころも(しらぬいころも)
現役アイドルで妖精とも評される美少女。
FPS好きで、それが縁で石上と親しくなり、伊井野をヤキモキさせる。
裏ヒロイン・伊井野ミコの猛攻
とは言え、裏主人公・石上優のお相手と言えば、やはり裏ヒロイン・伊井野ミコ。
登場当初は石上に対し「生理的に無理」「できれば視界に入れたくない」と凄まじい塩対応でしたが、文化祭以降少しずつ風向きが変わり、石上への好意を自覚するようになります。
石上がつばめ先輩に片思いしている間は、石上への恋と友情の間で板挟みになって苦しんでいましたが、石上がつばめ先輩にフラれてからはアクセル全開。
表主人公たちのじれったい駆け引きを鼻で笑うような強烈なアタックを石上に仕掛け、もはや石上は陥落寸前です。
石上もつばめ先輩との経験を経て、しっかり伊井野の想いを受け入れる土壌が出来上がっているので、カップル成立は目前かと思われましたが……?
【最終回】繰り返される生徒会
石上の最終回は伊井野とセットで描かれていました。
新生徒会長・伊井野のもと、石上を副会長に迎え新たに発足した生徒会。
新たな生徒会は「実現の生徒会」と呼ばれ、石上の高い実務能力を軸に先代生徒会がまいた種を次々芽吹かせていくことになります。
そのころの石上は高い実務能力に加え、成績も学年8位と周囲から一目置かれる存在へと成長。
伊井野とは理想のカップルと目されていたのですが……生徒会発足半年経過後も、2人の仲に何ら進展はなし。
石上は新生徒会で自分が負わされている役割の重さを考え、伊井野に告白して万一フラれてしまえば、生徒会が破綻してしまうと告白を躊躇。
伊井野から告ってもらおうと考えるように。
一方の伊井野も、アプローチこそ過激ですが、プライド故に告白は石上からと譲りません。
どうやら生徒会の歴史は繰り返されるようです。
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