「怪物事変」の感想~その魅力、アニメ化された人気作なのに打ち切りが噂される理由~


 今回はジャンプスクエアで連載中の「怪物事変(けものじへん)」について紹介したいと思います。
 2021年1月にアニメ化されたこの作品の魅力について、キャラクターやあらすじを若干のネタバレもまじえて解説していきます。

怪物事変のあらすじ(ネタバレ注意)

泥田坊と呼ばれ、疎まれた少年

 物語はとある田舎の村で起きた家畜の変死事件、その調査のために東京から隠神(いぬがみ)という探偵がやってきたところから始まります。

 隠神は村人から泥田坊と呼ばれて疎まれている少年に興味を持ち、泥田坊を自分の給仕係に任命して共に変死事件の調査を始めます。その調査の中で泥田坊は自分の半妖としての出生、正体について知り、自分を生んだ両親について知りたいと願うようになります。

 実は隠神は泥田坊の叔母から、化け物である彼を殺すように依頼を受けてこの村を訪れていました。隠神は変死事件の犯人だとして泥田坊を殺し、その死体を叔母に見せた後、死体はこちらで処分すると言って持ち帰ります。

(いや、本当に殺したのかと思うぐらい殺伐としたシーンでした)

泥田坊としての死、夏羽(かばね)としての新たな生、命結石を巡る戦い

 けれど怪物である泥田坊はこの程度では死んでいませんでした。東京へ帰る車の中でひょっこり生き返って驚く泥田坊。
 隠神は化け物として疎まれ「泥田坊」と呼ばれた存在を殺し、少年に新たな生き方を与えたのです。

 少年の名前は「夏羽(かばね)」。夏羽は東京で隠神の探偵事務所を手伝いながら、自身の出生の秘密を探っていくこととなります。

 その手掛かりは夏羽の持つ「命結石」と呼ばれる不思議な石。

 警視庁を牛耳る狐の怪物、飯生(いなり)はその命結石を手に入れようと、配下の妖狐、紺をつかって様々な策謀を巡らせてきます。

 そして次第に明らかになってくる、命結石と同じ性質を持つ石の存在。

 不思議な石を巡る怪物たちとの戦いの日々が繰り広げられることとなるのです。

(探偵事務所の愉快で魅力的な仲間たちとの触れ合いと夏羽の成長は見どころです。そして何より、妖狐の少女、紺の可愛らしさともどかしいぐらいの成長はもっと見どころです!)


怪物事変の主な登場人物(ネタバレ注意)

日下 夏羽(くさか かばね)
主人公。13歳。屍鬼(クーラー)と人間の間に生まれた半妖の子で、血は流れず痛みも感じない。
そのためか、性格は一見すると無機質で無感情。
不死性、回復力が極めて高く、頭部さえ残っていれば即座に身体が再生する。
命結石から力を引き出して戦闘能力を高めることも出来る。

隠神 鼓八千(いぬがみ こはち)
東京で探偵を営む化け狸。人間時の姿は36歳の男。夏羽を引き取った。
非常に掴みどころのない性格ではあるが、夏羽たちにとっては良い保護者。
狸らしく変化や幻術の能力を持つ。

蓼丸 織(たでまる しき)
夏羽と同じく隠神に引き取られた14歳の少年。蜘蛛(アラクネ)を母に持つ半妖。
典型的なやんちゃ坊主ではあるが、身内と認めた者には面倒見が良い。
様々な種類の糸を操る能力を持つ。

岩木山雪里白那之五十六子 晶(いわきやまゆきさとしろなのごじゅうろくし あきら)
双子の兄を探して隠神の元で働く15歳の男の娘。雪男子(ユキオノコ)という怪物。
非常に明るく社交的な性格で、夏羽に対しても好意的。
頭はあまり良くない。

ミハイ
隠神の事務所に住むゲーム好きの吸血鬼(ヴァンパイア)。
退屈が嫌いで非常に尊大な性格。
極めて強力な力を持っているが、引きこもりで織や晶にも存在を認知されていなかった。

飯生 妖子(いなり ようこ)
警察組織を陰で支配する妖狐の女。かなり外道。
建前上、隠神とは協力関係を結んでいるが、全く持って味方ではない。
結果的に人間の味方のようなことをしていても、それはあくまで怪物のために必要だからそうしているだけ。

紺(こん)
飯生の部下で、純粋で可愛らしい妖狐の少女。
飯生の命令で夏羽を狙っていたが失敗。その後は公園で野宿しながら修行し、夏羽を狙っていた。
しかし飯生から捨てられ夏羽を狙う理由がなくなり、夏羽に好意を抱いていく。
私は勿論、作者も初めて自分のキャラに萌えたと言うほどの推しです。
なのにどうして作者はこの子をあんな酷い目に……

野火丸(のびまる)
飯生の部下。ショタ。
一見すると礼儀正しく飄々としているが、飯生の部下らしく本質は冷酷。
飯生の命令には忠実なようで、命に背かない範囲ではかなり自由に動いている。
彼が紺にしたことは、どう評価すればいいか非常に迷う。


アニメ化されてるのに打ち切りが噂されるのは何故?

 非常にとっつきやすい画とストーリー、そして妖狐の少女、紺をはじめとした魅力的なキャラクターが描かれた、非常にクオリティの高い少年漫画です。

 ただの異能、バトルものでなく、主人公たちの半妖という設定が丁寧に消化されており、読んでいてぐいぐいと引き込まれていきました。

 ちょうどこの記事を書いている時点でアニメ化され、放映されている真っ最中なのですが……記事を書こうと検索ワードを見てみると、何と「打ち切り」の文字が出てくるではありませんか
 いや、アニメ化された直後の人気作品でなんでこんなワードが出てくるの、と公式のホームページを見てみてもそんな事実は発表されていません。

 よくよく調べてみると、作者の「藍本松」先生の過去作に原因があったみたいですね。この方、過去に「MUDDY」「保健室の死神」という作品が、二作連続で突然打ち切られているらしく、今回もまた……と心配したファンの方々がその事実がないか検索してみた、というのが理由のようです。

 ある意味、こんな噂が流れて作者としては迷惑な話かもしれませんが、それだけこの作品に長く連載して欲しいというファンの期待のあらわれなのでしょう。
 ……「打ち切り」のワードで混乱して振り回された側はたまったものじゃありませんが(笑)。

 万が一にも打ち切られることがないよう、皆さんも「怪物事変」を読んで一緒に応援してください!


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