今回は荒川弘先生が少年ガンガンで連載中のダークファンタジー「黄泉のツガイ」から、黒谷四姉弟の長女「黒谷ナツキ」について解説します。
黒谷ナツキは影森家に仕えるツガイ使いの一人。
当主である影森ゴンゾウの側近として働いています。
クールに見えて情に厚く面倒見の良い女性であり、弟やアサたちからも慕われているナツキ。
本記事ではそんな彼女のプロフィールや強さ(ツガイ)、婚活事情など作中でのエピソードを中心に解説してまいります。
「黄泉のツガイ」黒谷ナツキのプロフィール
基本プロフィール
黒谷ナツキは影森家に仕えるツガイ使いの一人です。
外見は眼鏡をかけたキリッとした雰囲気の女性。
一見するとクールでぶっきらぼうに見えますが、根は情に厚くて面倒見の良いお姉さんです。
背筋をピンと伸ばした立ち振る舞いが美しく、仕事に対しては一切手を抜かない真面目な性格。
ただしブラックな影森家の仕事には不満を持っており、しばしば辞めたいと不満を漏らしています。
影森家に仕える黒谷四姉弟の長女
黒谷ナツキは影森家に仕える黒谷四姉弟の長女です。
黒谷四姉弟は影森家が経営する乳児院の前に捨てられていた孤児たち四人からなる義理の姉弟。
全員がツガイ使いで、長女のナツキ、長男のフユキは当主の影森ゴンゾウの、次男のハルオと三男のアキオは当主の三男、影森ジンの側近として働いています。
ナツキとフユキは互いにため口で話しているためどちらが年上なのか不明ですが、”四姉弟”という表現と、四人が描かれたシーンでは大抵ナツキが先頭を歩いていることから、恐らくナツキが一番年上だと思われます。
影森家の兵隊として使われている自分たちの立場については、とっとと辞めたいナツキから、気楽でいいやと楽しんでいるハルオまで様々。
ただ影森家に恩義があるという点では共通しており、多少の不満はあっても同じ方向を向いていたのですが……
「黄泉のツガイ」黒谷ナツキの強さ(ツガイ)
ツガイ「なもみはぎ」
黒谷ナツキのツガイは「なもみはぎ」。
所謂「なまはげ」の姿をした人型のツガイで、鬼の仮面を被り巨大な鉈を武器としています。
個体名は「ジジ丸」と「ババ丸」。
非常に流暢に喋るタイプのツガイで見た目に似合わず常識人タイプ。
ババ丸の方は髪型や口調も女性的です。
典型的なパワー系のツガイらしく、その戦闘力はかなりのもの。
作中では強烈なガブリエルの噛みつきを受け止め弾き飛ばしていました。
「なもみはぎ」=「なまはげ」(由来・語源)
「なもみはぎ」という名前は「なまはげ」の語源とされています。
つまり「なもみはぎ」は「なまはげ」の旧い呼び方、ということですね。
意味としては「なもみ(=東北地方の方言で囲炉裏などに長時間あたってできる低温火傷の痕)」を「剥ぐ」。
囲炉裏の前で怠けていると出来る「なもみ」を、戒めの意味を込めて「剥ぐ」ことから来ています。
「なもみはぎ(=なまはげ)」は悪事を戒め災いを祓う神様であり、同時に怠けものを戒める儀式そのものを指す言葉でもあります。
「黄泉のツガイ」黒谷ナツキとアサ
年長者である黒谷ナツキは、アサやガブちゃんからもナツキ姉さん、ナツキ姉と呼ばれ慕われています。
戸籍を持たず学校に通えない二人の教師役も担っており、作中では二人に数学の授業をするシーンも描かれていました。
またアサを思うあまり暴走するガブちゃんを「アサの気持ち代弁して先走っちゃダメ」と冷静に窘めたこともあり、情緒的な意味での二人の姉であり教師であると言えそうです。
「黄泉のツガイ」黒谷ナツキの婚活事情
黒谷ナツキは影森家での仕事を辞めたいと考えており、暇があれば婚活サイトを覗いています。
真面目なナツキは影森の裏仕事が好きではなく、できれば辞めたいと考えていました。
ただ今のところ婚活の状況は芳しくないようで溜め息ばかり。
ナツキ本人に魅力がないわけではないでしょうが、色々と面倒な背景を持ったナツキを受け入れてくれるカタギの男性が婚活サイトで見つかるかというと……
影森家も優秀なツガイ使いは逃がしたくないでしょうし、ナツキの婚活の見通しは残念ながら暗そうです。
「黄泉のツガイ」黒谷ナツキとアキオの裏切り
黒谷四姉弟の末弟、三男アキオは影森家を裏切っていました。
彼らはとても仲の良い姉弟ではあったのですが、無痛症を患っていたアキオは周囲との間にどうしても埋まらない溝を感じていました。
その心の隙を彼を捨てた実の母親に突かれ、アキオは影森家とも東村とも敵対する西ノ村陣営のスパイに。
アキオの裏切りが判明した際、ナツキは珍しく感情を露わにしてショックを受けていました。
裏切り者を当主であるゴンゾウは決して許さないし、ナツキたちも庇いきれない。
幸か不幸かアキオは影森家から逃げ出しましたが、そのことはナツキたちの心に苦悩を遺す結果となりました。
コメント