【推しの子】五反田泰志監督~アクア最大の理解者にして演技の師、物語の鍵を握る映画「15年の嘘」とは?~

 今回は原作・赤坂アカ、作画・横槍メンゴの豪華タッグがヤングジャンプで連載中の人気作【推しの子】から、星野アクアの最大の理解者「五反田 泰志(ごたんだ たいし)」監督について解説します。

 五反田監督はドラマ撮影現場にいた幼いアクアを気に入り、彼が役者となる切っ掛けを作った人物。

 アクアの演技の師でもあり、役者を目指す彼のことを本人以上によく理解しています。

 作中では映画「15年の嘘」を通じて物語の核心に関わることになった五反田監督。

 本記事ではそんな五反田監督のプロフィールやアクアとの関係、「15年の嘘」とは何なのかを中心に深掘りしてまいります。

【推しの子】五反田泰志監督のプロフィール

 五反田泰志監督は星野アクアを気に入り、彼が役者を目指す切っ掛けを作った映画監督。

 幼いアクアの弟子入り志願を受け入れ、以降演技指導や映画撮影の手伝いをさせています。

 年齢はアクアが15歳の時点で40代半ば。

 見た目はやや強面ですが、独身で都心に広い実家があることを理由に親元で暮らす「子供部屋おじさん」です。

 性格はぶっきらぼうに見えて面倒見が良く、アクアにとっては父親代わりとも言える存在。

 長年の付き合いでアクアとルビー星野アイの隠し子であることにも勘付いていました。

 それほど有名な監督ではなく基本低予算の小規模映画を中心に活動していますが、監督としての能力は確か。

 アクアたちと出会って以降は監督賞に6年連続でノミネートされるなど、着実に注目を集めているようです。

 コミックス1巻のインタビュー伏線において【映画監督】として登場しており、物語の鍵を握る映画「15年の嘘」を通じて物語の核心に関わってくることが予め示唆されていました(詳細は後述)。

 声優は加瀬康之さんが担当。


【推しの子】五反田泰志監督と星野アクア

アクアとの出会い(幼年期編)

 五反田監督とアクアとの出会いはコミックス1巻5話。

 アイが出演するドラマ撮影現場に見学に来たアクアとルビー。

 五反田監督はそこで出会ったアクアの早熟さに目を付け、自分が撮影する映画にアイを出演させる代わり、アクアも一緒に映画に出るよう要求します。

 その映画は所謂ホラー系で、アクアの役どころは物語の導入部で出会う気味の悪い子供たち。

 そしてアクアと一緒に気味の悪い子供を演じたのが、当時天才子役としてもてはやされていた有馬かなでした。

 演技の素人であるアクアの演技は、本来有馬かなには到底及びません。

 しかしアクアは監督の意(=演じなくてもお前は十分気味が悪い)を汲みとり、その場においては有馬かな以上の演技をやってのけます。

 悔しさに思わず泣き出してしまう有馬かな。

 実はこれこそが五反田監督がアクアを起用した理由、監督は有馬かなに演出の意図を汲むコミュ力の大切さを教えたかったのです。

 そして見事に自分の意を汲んでくれたアクアに、

「お前はすごい演技より」
「ぴったりの演技ができる」
「役者になれ」

 と告げ、彼が役者を目指す切っ掛けを作りました。

アクアの弟子入りを受け入れ、演技を指導する

 アクアはアイの死後、芸能界にいるアイを殺した黒幕に復讐するため、役者として成り上がろうと五反田監督に弟子入りします。

 しかし監督から演技指導を受け、いくつか映画にも端役として出演してアクアが感じたのは、自分には役者としての才能がないということ。

 少なくともアイのような特別な何かはない。

 いつしかアクアは役者になることを諦め、裏方として芸能界に関わっていこうと考えるようになります。

 そんなアクアに五反田監督はアイとは違った種類の才能を感じており、役者を諦めるなと言い続けていました。

 結局アクアは復讐のため、再び役者として活動を始めますが、彼には感情演技ができないという欠点があります。

 しかし五反田監督の演技指導を経て、アクアは自らの欠点を克服して本物の役者としての一歩を歩み始めることになりました。


【推しの子】五反田泰志監督と「15年の嘘」

物語の鍵を握る映画「15年の嘘」とは?(インタビュー伏線)

 五反田監督はコミックス1巻のインタビュー伏線において、映画「15年の嘘」を通じて物語の核心に関わってくることが示唆されています。

 インタビュー伏線とは、物語の登場人物が映画の事前インタビューという形式で登場する全9編からなる「未来」の一幕。

 その映画のタイトルこそが「15年の嘘」であり、監督は五反田泰志、役者としてアクアとルビー、有馬かなが出演することが判明しています。

 インタビューでの五反田監督の発言を一部抜粋すると、

「この作品は15年前にポシャった脚本のセルフリバイバル」
「この映画をアイに捧ぐ」

 作中においてこの映画企画が実際に動き出したのがアクアたちが17~18歳のことですから、15年前というとちょうど五反田監督がアクアやアイと出会った頃ですね(アイが死んだのはその2年後)。

 どうやら当時、五反田監督はアイたちB小町のドキュメント映画を撮っていたようです。

 今回の「15年の嘘」はアクアを脚本に加え、アイの死の真相までを描いた実録映画になるということですが……

この映画でアクアと監督は何をしようとしている?

「よう星野アイ」
「お前のガキ共は逞しく生きてるぞ」
「約束を果たす時が来たのかもな」

 108話のラストシーン、久々に登場した五反田監督が「15年の嘘」の企画書を前に呟いていたのがこの一言。

 アクアが父親へ復讐に向けて動き出したタイミングでの登場ですから、この映画「15年の嘘」がアクアの復讐と連動していることはほぼ間違いありません。

 映画で復讐となれば、ありそうなのはアイの死の真相、黒幕の存在を世間に伝え、社会的に黒幕(=カミキヒカル)を抹殺するというシナリオ(細かな問題やハードルの存在は置いとくとして)。

 アイの復讐のために世間を唆して黒幕を殺させようというのはありそうな発想です。

【2023年4月26日追記】
 116話で不知火フリルの口から、映画の台本が父親を殺そうとする悪意に満ちた内容であることが明かされました。

 

 とは言え、それはあくまでアクアの立場に沿った考え方。

 大人であり、アクアの庇護者である五反田監督が、単純にアクアの復讐の背を押すとは考えにくく……この映画には復讐だけではない、別の目的が含まれていました。

 ただ復讐か、アイの遺志か、選ぶのはアクアとルビー。

 五反田監督は双子の選択を敢えて見守っていた形です。

【推しの子】キャラクター一覧

 



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