今回はメディア展開が進む大人気ダークファンタジー「ゴブリンスレイヤー」から、世界の危機に立ち向かう少女「勇者(ちょーゆーしゃ)」について解説していきたいと思います。
「ゴブリンスレイヤー」は「俺は世界を救わない、ゴブリンを殺すだけだ」な男が主人公なわけですが、ファンタジーのお約束としてこの四方世界にも世界の危機は存在します。
本編の幕間で魔神王、邪教団、悪魔軍団、星辰の彼方より来たるものなど、そんなヤバイ連中と戦い、世界を救っているのがこの「勇者」。
本記事ではそんな「勇者」プロフィールや強さ、ゴブリンスレイヤーとの関係性などを中心に解説してまいります。
なお、ゴブリンスレイヤー(主人公)と物語の舞台となる四方世界の紹介記事もありますので、興味のある方はこちらも読んでやってください。
「ゴブリンスレイヤー」勇者のプロフィール
基本プロフィール(名前、声優など)
勇者とはこの四方世界(「ゴブリンスレイヤー」の舞台)における最大最強の英雄。
数多の世界の危機に立ち向かい、世界を平和へと導く文字通りの「勇者」です。
外見は10代後半、黒髪ロングの活発そうな少女(AA版の時の元ネタはSAOのユウキ)。
明るく天真爛漫、どんな苦難にも笑いながら立ち向かっていく強靭な精神力と、自分の好き嫌いで無暗に力を振るうことを良しとしない良心と自制心の持ち主です。
孤児院出身で天涯孤独。
作中では太陽の聖剣に選ばれ魔神王を倒した功績により、歴史上10人目とされる冒険者の最高位「白金等級」の地位を与えられています。
世界の危機案件ばかり対応していて普通の冒険者に憧れているフシがあり、普段は目立たないようにと「白磁等級(一番下の等級)」の新人冒険者に扮して行動している模様。
新人冒険者モードの際は聖剣を使用せず、鉄の槍と鎖帷子、緑の外套を纏っています。
ちなみにAA版の時、調子に乗って「超勇者」と名乗ったことが黒歴史となっており、今でも時折原作者やファンから「超勇者ちゃん」と弄られています。
声優は島袋美由利さん。
勇者の功績
勇者が救った世界の危機は数知れません。
何せ彼女の初冒険が「ゴブリン退治のつもりで挑んだ冒険で、偶然出会った魔神将をゴブリンの親玉と勘違いして挑み、偶然近くに刺さっていた聖剣でぶった切った」という意味不明なもの。
その後、作中で語られているだけでも、
・魔神王
・邪教団
・悪魔軍団
・百手巨人
・闇人
・死人占い師(+アンデッド軍団)
・星辰の彼方より来たりしもの
そのほとんどが、国家レベルの英雄でも対処できないレベルの化け物ばかり。
なお、この「ゴブリンスレイヤー」はあくまで「ゴブリンを殺す」物語なので、そんな勇者の冒険は作中では幕間でさらりと触れられるだけで終わっています。
「ゴブリンスレイヤー」勇者の強さ
原作者から「システムが違う」と評された規格外
勇者とはこの世界において規格外の強さを持つ存在です。
一般的に、この世界の人間はどんな英雄であれ生物としてレベルアップが起こることはありません。
勿論経験を積んで戦闘技術が向上したり、多少身体が丈夫になることはありますが、それはあくまで現実的な人間としての範疇。
国家レベルの英雄であっても、ゴブリンのような弱者の不意打ちで命を落としてしまうことがあり得るのです。
しかし勇者である彼女にはそうした一般的なルールが適用されず、普通のRPGゲームのようにレベルアップしてHPなど能力がどんどん向上していきます。
というか、原作者が言っているように勇者はそもそも普通のキャラクターとは「システムが違う」存在。
普通のキャラクターなら駆け出しの時は1日1回(多くても3回、最高レベルの英雄でも8回が限度)使用するのがやっとの魔法を、初冒険で5~6回ぶっぱしているのがその証拠。
彼女が半身ずらして突撃すると敵が死ぬ仕様(元ネタはイース)で、HPの他にLPを持っておりHPが0になると覚醒して復活するとか、意味不明な設定が原作者の口から語られています。
なお、そもそも勇者はダメージを受けることがほとんどないので実際にHPが0になったことはありません。
また勇者が持つ聖剣は太陽の力を秘めており、単に威力がスゴイというだけでなく、彼女の呼び声に応じて世界のどこにあろうと手元に飛んでくるそうです。
単に才能に溢れて強いというだけでなく、とてつもない強運の持ち主でもあり、基本的に判定は全てクリティカル(絶対成功)。
適当に目星をつけた場所が敵の本拠地だったり、罠を踏んでも発動しなかったりと、もうどうやったらこいつ死ぬんだと言わんばかりの理不尽さです。
にも関わらず彼女はその能力に胡坐をかくことなく、仲間から剣術や魔術、冒険者としての心得や知識を学び、入念な準備をしてから冒険に挑むのだとか。
……敵がかわいそうになってきますね。
ただ、前述した通り勇者の敵はその能力に相応しい化け物ばかりなので、決していつも楽勝というわけではなく、一応「ひどいレベルでバランスが取れている」そうです。
勇者=白金等級冒険者とは?
先に勇者が歴史上10人目とされる「白金等級」冒険者である、と述べましたが、そもそも「白金等級」とは勇者専用の等級です。
冒険者の等級には第一位「白金等級」、第二位「金等級」から第十位の「白磁等級」まで10段階が存在しますが、一般的な人間の最高位は「金等級」。
「六人の英雄」の一人である剣の乙女などがこれに該当しますね。
「白金等級」とはそもそもが規格外の存在に与えられる専用の等級。
その始まりは神代の頃、「鎖帷子の戦士(元ネタ:DQ3の勇者)」とその仲間たちは数多くの功績を打ち立て、世に冒険者という概念を打ち立てました。
鎖帷子の戦士は後に「はじめの冒険者」「最初の勇者」と呼ばれています。
それから長い年月を経て現れた二人目の勇者(元ネタ:DQ1の勇者)」は、何と単独で魔神王の一柱を倒すことに成功。
そして三人目の勇者(元ネタ:DQ2のローレシアの王子)」を前にした時、ときの国王は言いました。
「もはや常人にあらず」
これが「白金等級」の始まりです。
なお「白金等級」はただ強ければなれるというものではなく、当然相応しい人格を備えていることが必要。
勇者と同じように「伝説の魔剣に選ばれた存在(元ネタ:ランス)」であろうと、性格に問題があれば万年「白磁等級」のままです。
「ゴブリンスレイヤー」勇者の仲間(剣聖・賢者)
勇者はソロではなく、二人の仲間がいます。
剣聖と賢者、どちらも勇者と同年代の若い少女。
剣聖は黒髪ポニーテールの堅物系で剣の達人、賢者は猫耳フードを被った無表情系で魔術師の魔法と神官の奇跡の両方を扱うことができます。
どちらも「金等級」の超一流冒険者。
勇者と違ってあくまでこの世界のシステムに基づいた普通のキャラクターですが、経験や技術、知識においては勇者に勝り、勇者と共に世界の危機に立ち向かっています。
勇者が相手にするインフレしまくった理不尽極まりない化け物相手に、普通の人間の身で立ち向かえるのですから、ある意味勇者以上にスゴイ存在という気がしますね。
「ゴブリンスレイヤー」勇者とゴブリンスレイヤーの関係
勇者と本作の主人公「ゴブリンスレイヤー」は物語における表と裏。
実は二人の冒険は密接にリンクしています。
勇者は自分が世界を救えても、全ての人々を救うことは出来ないことを理解しており、世界の平和が無名の冒険者たちに支えられていることを良く理解しています。
その無名の冒険者の一人がゴブリンスレイヤー。
本来交わることのない二人ですが、ゴブリンスレイヤーの冒険は、勇者の戦いを何度も好転させています(例:「星辰の彼方より来たりしもの」がどっかから降ってきたゴブリンを食べて知能が低下)。
そして実は、勇者が冒険者を志す切っ掛けをつくったのもゴブリンスレイヤー。
彼が駆け出しの頃を描いた「外伝 イヤーワン」では、幼い頃の勇者がいた孤児院のある村に、ゴブリンスレイヤーがゴブリン退治のために訪れています。
勇者はゴブリンスレイヤーのことを「変なかっこう」と思いつつも彼に興味を示し、その夜、夢の中で聖剣を手にする夢を見ていました。
二人は互いにそのことを覚えていないようですが……
なお、勇者はゴブリンスレイヤーにゴブリンから救ってもらった経験があるからこそ、ゴブリンを決して雑魚と侮っていません。
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