今回はSEGA愛あふれる異色の異世界ファンタジー(?)「異世界おじさん」から、本作の主人公「おじさん」について解説します。
おじさんとは高校生の時トラックにはねられ昏睡状態となり、17年の時を経て目を覚ました本作の主人公。
魂だけがファンタジー風が異世界に転移するという異世界モノのテンプレ展開に遭遇しながら、しかしそのお約束のことごとくを踏みつぶしてしまった残念な男です。
一言で言うなら生まれるのが早すぎた(異世界モノが流行る前に異世界転移してしまった)男。
本記事ではそんな彼のプロフィールや名前(本名と偽名)、その強さや最強形態「田淵先生」などを中心に解説してまいります。
「異世界おじさん」主人公のプロフィール
基本プロフィール(誕生日、年齢、声優など)
「おじさん」とはこの「異世界おじさん」の主人公。
おじさんは2000年1月、17歳の時にお年玉でセガサターンのソフトを買いに行こうとしたところ、トラックに轢かれ17年間昏睡状態に陥り、2017年の秋に目を覚まします。
しかしおじさんの魂はこの間、異世界グランバハマルに転移し、そこで肉体を得て剣と魔法のファンタジー世界で冒険を繰り広げていたのです。
目を覚ましたおじさんは現実世界でも魔法が使えるように。
行き場のないおじさんは甥っ子のたかふみに引き取られ、魔法を使いユーチューバーとして生計を立てつつ、たかふみとその幼馴染の藤宮さんを相手に異世界での冒険を語っていくことになります。
誕生日は11月30日、年齢は初登場時34歳でしたが、作中ですぐに誕生日を迎えていました。
外見はロン毛メガネで老け顔の男性。
笑顔が致命的に気持ち悪いという欠点はあるものの、一応地球人類としては許容範囲内の容貌をしています。
性格は内向的で青春の全てをSEGAに捧げたゲーオタ。
初恋の人はソニックとテイルス、人間だと七瀬楓(ゲーム:エイリアンソルジャーの登場人物)、現実世界に戻ってきて一番ショックを受けたのがSEGAがハード戦争に負けたことだというのだから筋金入りです。
基本的には善良で面倒見の良い性格をしていますが、まともな対人経験がほとんどなく、人間不信気味でしばしば倫理観や距離感のぶっ壊れた言動を見せることがあります。
声優はアニメでは子安武人さん、チェンクロコラボでは石田彰さんが担当していました。
30話でようやく本名が判明、偽名の由来は?
永らく周囲から「おじさん」あるいは偽名でしか呼ばれてこなかったおじさんですが、ついにコミックス6巻30話で名前が判明します。
本名は「嶋㟢 陽介(しばざき ようすけ)」。
おじさんは変なところで異世界リテラシーが高く、異世界では偽名ばかり名乗っていたのですが、親しくなったエルフに尋ねられて、とうとうその本名を明かしています。
ちなみにおじさんが名乗ってきた偽名は、
・メイベル → 「ウルフ・ガンブラッド」
・アリシア → 「黒木天魔」
どちらもSEGAゲーム「エイリアンソルジャー」の登場人物で、メイベルやアリシアは本名を知った後もそのままおじさんを偽名で呼んでいました。
「異世界おじさん」主人公の異世界生活
オークと間違われ現地人から忌み嫌われる?
おじさんの異世界グランバハマルの想い出は悲惨(おじさん認識)なものでした。
まず異世界グランバハマルの現地人は美男美女揃い。
地球でもヤバめの見た目をしていたおじさんは、現地人に遭遇するなりオークの亜種として狩られそうになります。
また異世界転移にあたって神からの説明もなく(実際にはあったが、中国語でメッセージが送られていたため、おじさんはチート能力の存在などに気づいていなかった)、本当に適当に放り出されただけ。
初手から躓きまくったおじさんは、異世界生活に全くいい思い出がなく、とにかく現実世界に帰ることばかり考えていたようです。
しかし実際にはおじさんが異世界転移もののお約束を理解していれば、普通の異世界冒険譚をおくるチャンスはあった模様。
悉くフラグを無視して踏みつぶしていくおじさんの語りに、たかふみと藤宮さんはしばしば絶句しています。
恋愛関係の認識・語りは一切信用できない
真っ当な人間関係を構築した経験が少ないおじさんの認識は偏りまくっており、その語り、認識は基本的にあまり信用できません。
特に酷いのが恋愛関係。
おじさんが異世界に旅立った2000年時点では「ツンデレ」という概念が一般的でなかったこともあり、「アスカは加持さんが好き」なんだぞと自慢げ気にエヴァの知識をひけらかしていたことからも、その浅さが良く分かります。
エルフなどは完璧な「ツンデレ」キャラであり、誰がどう見てもおじさんに惚れていたのですが、おじさんはエルフの「ツン」を嫌がらせとしか認識していませんでした。
この他にもおじさんは恋愛関係で様々なやらかし(指輪を贈ったり、セクハラまがいの距離感で接触したり)をし、様々な女性と良い感じになっていましたが……
とりあえず、おじさんの中ではオーク(=おじさん)から弟たちを守るため生贄になろうと近づいてきた村娘との接触(直後、弟たちのバックアタックで殺されかけた)が異世界で一番の恋バナだそうです。
「異世界おじさん」主人公の強さ(魔法・能力)
おじさんは異世界転移ものの主人公よろしく(いや、一応その通りなんですが)、異世界でも最強クラスの実力者です。
その力の源は、精霊と直接対話することによって強大な力を借り受ける「精霊魔法」。
実はこの魔法原理は異世界でも異質なものであり、転移時のボーナスでこっそり神から翻訳能力(後に「万能話手(ワイルドトーカー)」と命名)を貰い、精霊と対話可能なおじさんだからこそ使える特殊な魔法でした。
精霊の種類は多種多様であり、使える魔法も単純な攻撃魔法から記憶の消去や映像化、収納魔法や変化魔法まで実に多彩。
ほぼ何でもありのチート能力ですね。
戦闘スタイルは魔法に加えて、精霊の補助で強化された身体能力とSEGAゲームで鍛えられた反射神経を武器に戦う魔法戦士。
……なんでこれで普通に異世界チートハーレム生活ができないんだろう?
「異世界おじさん」主人公最強形態「田淵先生」
そんなただでさえ強いおじさんの最強形態が「田淵先生」。
田淵先生とはおじさんの中2の時の担任の先生で、おじさんが知る限りの「最強生物」。
作中でおじさんは田淵先生に変身し、窮地を切り抜けていました。
異世界おじさん4巻買ったけど、毎回田淵先生のくだりでクソほど笑ってしまう pic.twitter.com/L5zjfeX4II
— 南海山なんか (@looploop365) April 23, 2020
アリシアたちを勇者に祭り上げ、国の危機を煽って軍事費を増やし、懐を潤そうとする軍司令官。
そんな彼らを糾弾しようとするおじさん、それを見て「現代倫理観無双!」と興奮するたかふみでしたが、対人関係が苦手なおじさんが偉い人を論破する何てできるはずがありません。
逆にあっさり言いくるめられそうになってしまいます。
そこでおじさんは最強生物「田淵先生」に変身し(変身魔法は見た目だけでなく精神性も変身相手に引きずられる)、軍司令官を完全論破。
90年代教師の指導力と論破力を具現化した「田淵先生」のあまりの理不尽さと最強ぶりに若いファンは大興奮でしたね。
ちなみに筆者の中学は窓ガラスが割れて椅子や机が降ってくるのが日常だったので、「田淵先生」は「あ~、頼りになる良い先生だよね」レベルの存在です(むしろこれ以下は生徒から相手にされないまである)。
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