今回は荒川弘先生が少年ガンガンで連載中のダークファンタジー「黄泉のツガイ」から、本作の主人公「ユル」について解説します。
ユルは現代社会から隔離された山奥の東村で猟師として育った少年。
妹のアサを守って暮らしていましたが、謎の武装集団により東村は襲撃され、アサが実は偽者だったことが判明。
自身に眠る「封」の力を巡ってツガイ使いたちの戦いに巻き込まれていきます。
本記事ではそんなユルのプロフィールや強さ、人間関係を中心に解説してまいります。
「黄泉のツガイ」ユルのプロフィール
基本プロフィール
ユルは本作の主人公であり、現代社会から隔離された山奥の東村で猟師として育った少年です。
村の座敷牢に幽閉された双子の妹アサと共に暮らしていましたが、ある日本物のアサを名乗る少女が引き連れた襲撃部隊に村が襲撃を受け、村にいたアサが偽物であったことが判明。
自分たち双子に眠る「解」と「封」の力を巡るツガイ使いたちの争いに巻き込まれていきます。
外見は金髪赤目の鋭い雰囲気を持った少年で、年齢は16歳。
性格は基本的には善良ですが、敵と見做した者には一切の容赦がないガチハンターメンタルの持ち主。
現代社会から隔離されて育ったため電子機器や一般常識にとても疎いです。
なお、名前のユルは失踪した彼の母ナギサの故郷沖縄の言葉で「夜」を意味します。
夜と昼を別つ双子とは?
ユルと双子の妹アサは「夜と昼を別つ双子」あるいは「運命の双子」と呼ばれる存在で、言い伝えを知る者たちからその力を狙われています。
言い伝えとは「東の村で夜と昼が等しい日に生まれた男女の双子は、世のあらゆるものを強制的に解く事ができる『解』と、世のあらゆるものを強制的に閉じる事ができる『封』と呼ばれる力を手に入れる」というもの。
双子は夜が割れる象徴とされ、400年前の関ヶ原、更に前には南北朝の時代に双子が生まれ、戦乱に関わっていたとされます。
力を得るためには一度死に、蘇る必要があるとされていますが、蘇生は必ずしも成功するとは限らない模様。
アサは物語が始まる前に一度殺され「解」の力を手に入れていますが、ユルはまだ「封」の力に目覚めていません。
「黄泉のツガイ」ユルの強さ(弓矢、左右様)
気配断ちに長けた弓矢の達人
ユルは卓越した実力をもつ狩人であり弓矢の達人です。
特に気配を絶ち、察知する技術に長けており、夜はユルの独壇場。
自分の位置を気取られることなく一方的に攻撃できるため、作中では特殊部隊やツガイ使い相手にも弓矢と鉈だけで無双していました。
作中でも上位の実力を持つジンやガブちゃんでさえ夜のユルには恐怖を隠せず、ツガイの左右様でさえその実力に厚い信頼を向けています。
一方で対人戦では滅法強いのですが、弓矢の通じないツガイ相手だと決定力にかけるという弱点も。
ツガイ:左右様
ユルは「左右様」という東村の守護神として封印されていたツガイと契約しています。
逞しい女性と男性のツガイで、女性が「左様」男性が「右様」。
ツガイの中でもかなり上位の実力を持ち、どちらも剛力無双かつ頑丈。
察知能力や嗅覚に優れ、血の匂いだけでアサがユルの本物の妹だと見抜いていました。
左右様は「昼と夜を分つ双子」の暴走を止める役割を担っており、右様は「解」左様は「封」の力を相殺することができます。
普通のツガイは主に対して忠実で主を守ろうとするのですが、左右様はユルに対して放任主義で、指示なく勝手に動いたり戦いをユルに任せることもあります。
「黄泉のツガイ」ユルとアサ
ユルの本物の双子の妹アサは、幼い頃両親のミネとナギサに連れられ東村を逃げだし、ツガイ使いが集まる影森家に保護されました。
ユルはそのことを知らず、座敷童のツガイが化けた偽者を本物のアサだと信じて育ちます。
ユルは突然現れた本物のアサとの距離感を掴みかねていますが、アサはとてつもないブラコン。
久しぶりに会った兄への想いを抑えきれず、言動の端々にヤバさが滲み出ています。
ユル自身は突然現れたアサが本物だということは理解していますが、今まで仲間だと思っていた東村の人間が自分を利用しようとしていたこと、そしてアサが東村を襲撃した影森家に属していることなど情報が輻輳し、何を信じていいのか分からず混乱している状態ですね。
「黄泉のツガイ」ユルと東村(デラ、ハナ)
ユルは東村を出て以降、番小者(村の外で活動する者たち)であるデラ(田寺リュウ)とハナ(段野ハナ)のサポートを受け、ハナの家で暮らしています。
デラとハナは比較的善良な人物のようですが、しかしユルが一緒に暮らしていた東村は実はかなり闇深い者たち。
実はユルも東村にいた時、彼を殺して「封」の力に目覚めさせるため、何度も山賊に偽装した東村の刺客に襲撃されていました。
ユルはそれらを全て返り討ちにしていたため、東村の闇には(はっきりとは)気づいていませんでしたが、影森家から東村の所業について聞かされ、彼らに疑いを持っています。
東村内部も決して一枚岩ではなく、デラやハナはそうした企みにはノータッチで、ユルを利用しようとは考えていないようですが……
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