今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、烏野高校最大のライバル、音駒高校主将「黒尾 鉄朗(くろお てつろう)」について解説します。
大人びているかと思えば普通の高校生のように馬鹿話で盛り上がったり、胡散臭かったり適当だったりと、音駒の「ネコ」を象徴するかのように掴みどころのないキャラクターをしている黒尾。
本記事ではそんな黒尾がバレーに情熱を傾ける理由や研磨との関係、あの名言の由来や卒業後の進路などを中心に語っていこうと思います。
「ハイキュー‼」黒尾鉄朗ってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、声優など)、髪型、パニーニ事件、ロング好き
所属 | 音駒高校3年5組 |
ポジション | ミドルブロッカー |
誕生日 | 11月17日 |
身長 | 187.7cm |
体重 | 75.3kg |
最高到達点 | 330cm |
好物 | サンマの塩焼き |
最近の悩み | 寝癖が取れない |
声優 | 中村悠一 |
黒尾は「ゴミ捨て場の決戦」で知られる守りの音駒高校で主将を務めるキャラクター。
トサカヘッドと呼ばれる髪型と、飄々とした掴みどころのない雰囲気が特徴です。
ちなみにこの髪型は本人が意図してセットしているわけではなく、寝癖。
うつ伏せになって枕で両サイドを押さえて寝ているせいでこんな髪型になっているらしいですが、「何で態々そんな意味不明な寝方を?」と誰かツッコんで。
作中で好きな女性の髪型はロングと語っていましたが、その発言の際にはやたら圧が凄かったので、髪型にはこだわりがあるのかもしれません。
性格はキャラクターイメージである黒猫そのもので、普通の少年のようにバカ騒ぎをしていたかと思えば、胡散臭い笑みで周囲に警戒されたり、適当なことを言って周囲を驚かせたりと、本当に気まぐれです。
有名なのが「パニーニ事件」で、twitter企画で木兎と青根が絡んだ際、何故か青根をロシア人と勘違いしロシア語が喋れないと焦った木兎に、何の脈絡もなく黒尾が「パニーニ」と茶々を入れたのがその事件の概要。
言うまでもなくパニーニはイタリア料理なので、ロシアとは全く関係がありません。
ちなみに、誕生日である11月17日はイタリアで黒猫の日とされているそうです。
ブロック、レシーブを中心に何でもこなすオールラウンダー
パワー | 3 |
バネ | 2 |
スタミナ | 3 |
頭脳 | 4 |
テクニック | 4 |
スピード | 4 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
バレーボーラーとしての黒尾はバランス型のオールラウンダーです。
パラメーター上は特に突出した能力こそありませんが、ミドルブロッカーとして長身を生かしたブロックを得意とし、またレシーブにおいても控えリベロの芝山を凌ぐ技量を持ち合わせています。
流石は守りの音駒を率いる主将ですね。
また、セッターの研磨とのコンビによる速攻、ジャンプサーブまで使いこなしており、チームにおける貴重な得点源でもあります。
どんな状況でも冷静に状況を把握し、的確に敵味方を煽って試合をコントロールしたりと、身体能力ではなく頭脳で戦うタイプのプレイヤーと言えるでしょう。
「ハイキュー‼」黒尾鉄朗の人間関係
月島の師匠?
作中で黒尾の意外な面倒見の良さが出ているのが、東京合宿で月島を自主練に引き込んでリードブロックを指導したエピソードでしょう。
他校の一年生に過ぎない月島をわざわざ気にかけ、的確に煽って自主練に付き合わせ技術指導までしているんですから、黒尾はやってることだけ見ると本当に面倒見が良いんです。
まあ、単に月島みたいなタイプを煽るのが大好物って気もしますけどね。
実際、合宿じゃ煽り過ぎて月島の地雷踏んじゃってましたし。
しかし、この黒尾の指導は月島にとって貴重な財産となり、烏野高校の躍進に大きく貢献することとなるのです。
ちなみに、本来ライバルであるはずの烏野高校を指導する理由は、もちろん黒尾が「良い人」だからではなく、音駒の猫又監督の夢であるゴミ捨て場の決戦を実現するため、烏野高校に全国へ勝ち上がってきて欲しいとの願いからでした。
まあ、ゴミ捨て場の決戦では月島相手に「あんま頑張んないで」とヘロヘロになりながら訴えてましたから、やり過ぎたと若干後悔してたかもしれませんw
孤爪研磨とは幼馴染、幼少期は人見知りだった? 猫又監督との出会い
音駒のセッターである孤爪研磨とは幼馴染。
引きこもりだった研磨を連れ出し、バレーの道に引きずり込んだのが黒尾です。
研磨は黒尾のことを「クロ」と呼んで慕っており、バレー部に入ったのも黒尾に誘われたから。
当初研磨は部活の上下関係が苦手で、バレーを楽しいとは感じていませんでしたが、そんな研磨に黒尾は「辞めんなよ」と、必ず研磨がチームに必要になると諭して引き留めています。
そんな良いお兄さん役である黒尾ですが、実は幼少期は研磨以上の引っ込み思案で人見知りでした。
そのため知り合ったばかりの頃の二人は、ただただ無言でゲームをしているだけ。
「年が近いというだけで仲良くなれると思うな」
これは研磨少年の至言ですね。
そんな中、ふと研磨が呟いた言葉を切っ掛けに、黒尾は以前していたバレーをしてみたいと言います。
しかしたった二人ではできることも限られています。
どこかチームに入れてもらおうと二人は見学してまわるのですが、そこで二人はスパイクに興味を持ちます。しかし、スパイクは背が高くないと打てないと黒尾は残念そうに呟きます。
「じゃぁ、ネットを下げればいい」
そんな二人に声をかけたのが猫又監督であり、この出会いを切っ掛けに後に黒尾は音駒高校に入学することとなるのです。
「ハイキュー‼」黒尾鉄朗の名言とその後の進路
名言「俺たちは血液だ」はオリジナルではない?
黒尾は作中でいくつもの名言を発していますが、一番有名なのは試合前の鼓舞です。
「俺達は血液だ」
「滞り無く流れろ」
「酸素を回せ 『脳』が 正常に働くために」
音駒高校と言えばこれですよね。音駒の『脳』、セッターである研磨が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、最高のレシーブを上げろという言葉。
実はこれ、黒尾のオリジナルではなく、音駒高校に代々伝わる言葉。
『脳』は研磨個人ではなく、代々の音駒のセッターを指しているんですね。
「勝ち残んなきゃ意味ねぇよ」
IH予選、激戦区東京でベスト8に入ったことへの澤村からの称賛に対する返答がこれ。
飄々としている黒尾が、珍しく勝利への渇望を露にしていますね。
「やっぱスゲーな」
「人間現離れってああいう奴等のこと言うんだろうな」
「それじゃあ――取り返すか」
烏野との初めての練習試合で、変人速攻で攻める烏野に対し一切の動揺なく自分たちのバレーを貫いた音駒高校を象徴する言葉です。
ここに黒尾と音駒高校の強さが実によく表れていますね。
その後の進路ではバレーボール協会競技普及事業部へ
高校卒業後、プロになった日向と再会した黒尾は、バレーボール協会競技普及事業部に勤めていました。
そこで黒尾は日向に、誇らしげにこう告げます。
「ネットを下げるために頑張っている」
幼い頃、猫又監督と出会い、下げたネットでスパイクを打ち、「できるヨロコビ」を知った黒尾。
それはより多くの人にバレーと言うスポーツの魅力と喜びを知って欲しいと願う黒尾にとって、まさしく天職だったのかもしれません。
ラストではプロとして活躍するキャラクターが多数登場する中、黒尾の選択は実に彼らしいものだったと言えるでしょう。
ただプロとして活躍するばかりがバレーではありません。
それを支える沢山の人がいてこそのプロスポーツ。
黒尾はまさしく、バレーがもたらす喜びと成長を象徴するキャラクターだったと言えるでしょう。
コメント