今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、チームに合っていないと理解していながら自分のスタイルを貫いた男「瀬見 英太(せみ えいた)」について解説します。
瀬見は宮城県の絶対王者・白鳥沢学園の3年生で、実力はあるにもかかわらず、ある理由から控えに回っているキャラクターです。
そのため他の白鳥沢の主力選手と比べると作中での活躍は少なかったものの、その潔いスタイルは読者の心に大きなインパクトを残しました。
本記事では白布に正セッターを奪われた理由やメンバーとの関係、その後の進路などを中心に瀬見について深掘りしてまいります。
「ハイキュー‼」瀬見英太のプロフィール
基本プロフィール(身長、誕生日、声優など)、私服はダサい?
所属 | 白鳥沢学園3年1組 |
ポジション | セッター |
誕生日 | 11月11日 |
身長 | 179.5cm |
体重 | 70.5kg |
最高到達点 | 325cm |
好物 | 鉄火巻き |
最近の悩み | 天童に「私服がダサい」と言われた事 |
声優 | 寺島拓篤 |
瀬見英太は宮城県春高予選決勝で、王者白鳥沢学園の控えセッターとして登場したキャラクター。
やや跳ね気味の髪型と猛禽類のような鋭い目つきが特徴のイケメンです。
性格はやや我が強い一面はあるものの、基本的には常識人でツッコミ肌。
マイペースで個性的な面々の多い白鳥沢学園の中では、色々周囲に気を遣っている苦労人です。
作者から「自分が格好良いと思ったものが格好良いんだ!」とコメントされており、自分のポリシーは決して曲げない意思の強い少年であることがうかがえます。
ただそんな瀬見も、「天童に『私服がダサい』と言われた事」は流石にきつかったらしく、密かに悩んでいる様子。
天童のセンスもアレなので実際に瀬見の私服がダサいのかどうかは不明ですが、瀬見のその後の進路(詳細は後述)などを考えると、こだわりが強すぎてダサくなってる可能性は高そうですね。
サーブと変幻自在のセットアップを駆使する実力派セッター
パワー | 4 |
バネ | 4 |
スタミナ | 4 |
頭脳 | 3 |
テクニック | 3 |
スピード | 4 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
瀬見はバランス良く何でもこなせるタイプのセッターです。
得意技は強烈なジャンプサーブ。
ピンチサーバーとして投入されることが多く、作中では試合終盤の勝負所でノータッチエースを決め、その実力と存在感を遺憾なく発揮していました。
セッターとしての技術も一流で、特にブロックを振り切る素早いセットアップを得意としています。
上手さの基準にもよりますが、後輩たちからは正セッターの白布より実力は上だとも評価されていましたね。
しかし現在の白鳥沢では、瀬見のような我の強いスタイルのセッターは求められておらず、控えに甘んじています。
「ハイキュー‼」瀬見英太の人間関係
正セッター・白布賢二郎に対し、実力では勝っているが……
「俺の何が白布に劣っているのかわかっている」
3年生で控えセッターの瀬見と、2年生で正セッターとなった白布は微妙な関係にあります。
この2人は実力的にも学年的にも瀬見の方が上と目されていますが、実際に正セッターとなっているのは白布。
これは、現在の白鳥沢学園が牛島若利(牛若)という突出した才能に臣従する戦術を選んだことが影響しています。
チームに求められているのは自己主張せず、牛若に奉仕することに全てを注げる白布のようなタイプのセッター。
自分のスタイルを捨てられなかった瀬見は、周囲から実力を認められながらも控えに回っています。
しかし瀬見と白布の関係が悪いかというとそんなことはなく、瀬見は自分が白布に劣っている点を理解し、白布のことをきちんと認めています。
どっちかというと、図太い白布に瀬見が気を遣っている節までありますよね。
牛若、天童とボケ多めな白鳥沢学園のメンバーで貴重な常識人
天然ボケの牛若、マイペースで変人の天童を筆頭にボケ多めな白鳥沢学園において、瀬見は貴重な常識人枠でツッコミ役です。
五色はいじられキャラですし、白布や毒舌で牛若信者。
常識人で、普通にツッコミを入れられるメンバーというのが白鳥沢の中には少ないんですよね。
まとめ役っぽい大平(レオン)でさえ、牛若と天童の噛み合っていないやり取りを見て、
「若利とテレビの話題で盛り上がれるのは」
「天童だけだな」
などとボケた発言をしており、それに冷静に瀬見が、
「盛り上がっては無い」
「どう見ても」
ツッコミを入れてくれていました。
瀬見がいない白鳥沢はツッコミ不在……彼の卒業後が不安ですね(2年の川西太一あたりが後継者か?)。
「ハイキュー‼」瀬見英太の活躍と名言、その後の進路
卒業後は公務員として働くかたわらバンドマンに、大人になっても我が道を往く
高校卒業後、瀬見はバレーを辞めて公務員として働くかたわらバンドマンとして活動しています。
楽器やバンドメンバーは不明ですが、白鳥沢のチームメイトとバンドを組んでるとかはないみたいですね。
大人になっても変わらず自分がかっこいいと思ったものを貫いているようですが、それはそれとしてちゃんと公務員として働いているところに瀬見の真面目さが良く表れています。
卒業後も大平や山形ら同級生とは連絡を取り合っていて、2018年には大平と一緒に牛若の試合を観戦する姿が描かれていました。
自分のスタイルを貫いた瀬見の活躍と名言
それでは最後に、チームに求められていないと知りながら、敢えて自分のスタイルを貫き通した瀬見の活躍を名言と共に振り返っていきましょう。
瀬見は自分が何故控えセッターに回されているのか、その理由をきちんと理解していました。
自分の力でブロックを振り切りたい、自分の力を誇示したいという欲求。
「それが今の白鳥沢のセッターに」
「不要だとわかっていても」
「止められないんだ」
白布のように強いスパイカーに頼ったシンプルなセットアップを戦術の軸に据えれば、自分が正セッターとなれる(あるいはその可能性が高い)ことは理解していました。
それでも、瀬見は決して自分のスタイルを曲げませんでした。
「でもサーブは」
「これだけは自由」
そんな瀬見が唯一自由に、思うがままのプレーすることができたのがサーブ。
ピンチサーバーという一瞬の輝き。
その僅かなチャンスをノータッチエースという最高の形でものにし、瀬見は読者の心に大きな爪跡と残したのです。
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