今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、稲荷崎高校を支えるツッコミエース「尾白 アラン(おじろ あらん)」について解説します。
尾白アランは稲荷崎高校の3年生レギュラーで、全国でも5本の指に入る大エース。
エーススパイカーであったにもかかわらず、アクの強すぎる稲荷崎メンバーに囲まれて影が薄くなり、ひたすらツッコミ役に回っていた男です。
本記事ではそんな天性のツッコミマシーン尾白アランの魅力について、北信介や宮兄弟との関係、大人になった彼の悲しいサザエさんツッコミエピソードなども交えて語ってまいります。
「ハイキュー‼」尾白アランってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、好物、声優など)、サーブ前動作
所属 | 稲荷崎高校3年5組 → 立花Red falcons(Vリーグ Division1) |
ポジション | ウイングスパイカー → アウトサイドヒッター |
誕生日 | 4月4日 |
身長 | 184.7cm → 186.6cm |
体重 | 80.2kg → 88.5kg |
最高到達点 | ― |
好物 | リッツ |
最近の悩み | 穴の開いたパンツを「もう1回履いたら捨てよう」と思って結局3回目履いてる → お客さんが来る時に限って穴の開いた靴下履いてる |
声優 | 笠間淳 |
尾白アランはIH準優勝の強豪稲荷崎高校で3年生レギュラーにして全国で5本の指に入る大エースとして登場したキャラクター。
外見は褐色の肌が特徴のがっしりしたハーフの少年で、非常に流暢な関西弁を操っていて幼い頃から日本で育ったことがうかがえます(詳細不明)。
性格は非常に陽気で気さくなツッコミキャラ。
精神的に安定しているように見えて、実はミスをすると必要以上に落ち込んで調子を崩してしまう生真面目な一面もあるようです。
最近の悩みを見る限り、かなり私生活はズボラな様子(お客さんが来るときだから意識しているだけで、大抵いつも穴の開いた靴下を履いてるんですよ)。
アニメファンからは、サーブ前のボールをダムダムとつく仕草がかわいいと、意外なところで人気でした。
全国でも五指に入るパワータイプのスパイカー、やや調子にムラ有り
パワー | 5 |
バネ | 4 |
スタミナ | 4 |
頭脳 | 3 |
テクニック | 3 |
スピード | 2 |
※最低1~最大5の5段階評価
<Vリーグ後の追加データ>
サーブ | 9 |
レセプション | 7 |
ディグ | 7 |
セッティング | 6 |
スパイク | 10 |
ブロック | 8 |
※最低1~最大10の10段階評価
尾白アランは典型的なパワータイプのスパイカーです。
それほど身長が高い訳ではありませんが、とにかく圧倒的なパワーでブロックを打ち抜くアグレッシブなプレイを得意としています。
同じチームに宮侑というビッグサーバーがいるため目立ちませんが、サーバーとしての技量も非常に高いですね。
レシーブなど守備面も隙が無く、非常にバランスの取れたエースと言えるでしょう。
そんな尾白アランが全国3大エース(牛若、佐久早、桐生)に及ばないと言われている理由は調子にムラがあること。
ミスをしたら必要以上に落ち込んで調子を崩すことがあるため、木兎と同様に3本指には入れていません。
しかし逆に調子さえよければ3大エースを凌駕する可能性を秘めており、その実力は決して侮れるものではないでしょう。
「ハイキュー‼」尾白アランの人間関係
同級生、北信介との友情
同級生で主将の北信介とは非常に仲の良い友人です。
北信介は主将ではあっても実力的には一段劣った控え選手。3年生になるまでレギュラーになったこともありません。
一方で尾白アランは全国でも名の知れた大エース。
これだけ実力差があれば、普通は力関係が偏りそうなものですが、この2人には全くそんな様子がありません。
しっかり者の北とズボラなアランということで、むしろ圧倒的に北の方が強いんじゃないでしょうか(ちなみにこの力関係は概ね北と他の稲荷崎メンバーにも当てはまる)。
宮兄弟(双子)とは小学生時代からの腐れ縁
尾白アランと宮兄弟(宮侑、宮治)とは小学生の頃からの腐れ縁です。
彼らの出会いは尾白アランが小5、宮兄弟が小4の時、ジュニアバレーボール教室に参加した時のことでした。
当時から既に恵まれた体格をしていた尾白アラン。
「でかい」「大きい」という称賛は聞きなれていましたが、その日は「かっこええな……!」という聞きなれない言葉。
思わず振り返ると宮兄弟が目を輝かせ、
『横文字の名前……!』
(そっちかい)
悔しさとともに思わず胸中でツッコむアラン。
その後「改名しよう」「いやバアちゃんが悲しむ」「オサムのサム……!」などといったバカバカしい双子のやり取りを聞き流していましたが、
「じゃあ侑はツムか」
(いやツムは変やろ)
「! かっこええな……!」
「なんでやねん!」
思わずツッコんでしまったアラン。
この時から、尾白アランと宮兄弟の永きにわたるボケとツッコミの歴史が始まったのです。
「ハイキュー‼」尾白アランの活躍と名言、その後の進路
卒業後はプロ入り、オリンピック代表に、大人になった彼のサザエさんツッコミは……
高校卒業後、尾白アランは立花Red falcons(Vリーグ Division1)に入団してプロ入り、チームの中心選手として活躍しています(リーグの開幕広告の1人に選ばれていました)。
2021年にはオリンピック日本代表にも召集されていましたね。
順風満帆かに見える尾白アランですが、大人になった彼には一つだけ寂しいことが。
それは稲荷崎のメンバーと離れ離れになってしまったこと。
宮侑は別のチームで周囲がボケだらけになり、尾白アランというツッコミの偉大さを身に染みて理解していましたが、尾白アランもまた、周囲にボケがおらず、ツッコミを理解してくれる人間がいないことに一抹の寂しさを感じていました。
「くしゃみ1回で風邪て、サザエさんかーい!」
チームメイトに陽気にツッコんでみても、素で返されてしまい、ツッコミの内容を解説させられる始末。
宮侑と再会したオリンピックでは、そんな事情もあってか余計にはしゃいでいたように見えました。
パワーだけでなく人柄とツッコミでチームを支えたアランの活躍と名言
尾白アランは作中ではパワー以上に、その人柄とツッコミでチームを支えていました。
クセのあるチームメイトを優しく見守るお父さんポジションとでもいうのでしょうか。
稲荷崎高校のバッグボーンを見守る語り部のような立ち位置が多かったです(大エースが脇役って贅沢ですね)。
「侑の一番恵まれとる点は」
「体格や色んな能力より」
「”治”なんやと思う」
双子の関係性を幼い頃から見守ってきた尾白アランだからこその考察。
彼の語りは色んなものがストンと胸に落ちてきますね。
「でも、これも”結果”のうちかなぁ」(北信介)
レギュラーユニフォームを貰って涙を流した北信介。
その帰り道で、北は結果より過程が大事と考える自分がレギュラーユニフォームという”結果”を喜んだことに首を傾げます。
北が難しいことを言い出して混乱したアランは、思わず感情のままツッコミます。
「感情に理由なんか要らん!」
「うれしいはうれしいでええんや!」
そのシンプルな言葉に、北信介は思わず声をあげて笑いました。
稲荷崎のメンバーにとって、尾白アランは北信介とはまた違った意味でチームの精神的支柱だったのでしょうね。
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