今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、高校最強ツインズ宮兄弟の一人「宮 治(みや おさむ)」について解説します。
宮治は春高本戦で強豪稲荷崎高校の一員にして宮兄弟の片割れとして烏野高校の前に立ちふさがったキャラクター。
双子の宮侑だけが全日本ユース合宿に召集されていたり、宮侑がより尖った性格をしていることから”じゃない方”的な扱いをされることもありますが、その実力は決して宮侑に劣るものではありません。
本記事では宮治の基本プロフィールや人間関係に加え、卒業後バレーを辞めて別の道を選んだ理由なども交えて、その魅力について語ってまいります。
「ハイキュー‼」宮治ってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、声優など)
所属 | 稲荷崎高校2年1組 |
ポジション | ウイングスパイカー |
誕生日 | 10月5日 |
身長 | 183.8cm |
体重 | 74.5kg |
最高到達点 | ー |
好物 | めし |
最近の悩み | 人生最期の日に何を食べるか決められる気がしない事 |
声優 | 株元英彰 |
宮治はIH準優勝の強豪校、稲荷崎高校の一員として春高の2回戦で主人公たち烏野高校の前に立ちふさがったキャラクターです。
双子の兄弟、宮侑は影山も参加した全日本ユース合宿で先行して登場しており、宮治はその相方的な位置付けでの登場となりました。
外見は銀髪で端正な顔立ちをした少年で、双子の宮侑とは髪の色(宮侑は金髪)と分け目(左右逆)で見分けることができます。
性格は典型的な関西の陽気な兄ちゃんですが、宮侑との比較で言えば若干落ち着いていて冷静。
とは言え宮侑と同様に相当な負けず嫌いであることに変わりはなく、普段は互いを「ツム(侑)」「サム(治)」と呼び合う非常に仲の良い宮兄弟ですが、バレーのプレーなどで気に食わないことがあると、取っ組み合いの喧嘩になることも珍しくありません。
柔軟性に長けたマルチな才能を持つ最強ツインズの一人
パワー | 4 |
バネ | 4 |
スタミナ | 4 |
頭脳 | 4 |
テクニック | 4 |
スピード | 4 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
パラメーターを見ての通り、宮治は全ての能力がバランス良く高いマルチな能力を有しています(実際の評価はもっと上でも良いと思いますね)。
宮治のポジションはウイングスパイカーで、セッターである宮侑とのコンビネーションで華麗なスパイクを決めるのがその主な役割。
しかし、宮治がただそれだけの男だったならば、宮兄弟は高校最強ツインズなどとは呼ばれなかったでしょう。
宮治の本領はその圧倒的な柔軟性とカバー力。
作中では宮侑が思いつく突飛なプレーに瞬時に対応し、そして時に攻めすぎてミスをした宮侑のフォローまで献身的にこなしています。
特に圧巻だったのは「双子速攻 マイナステンポ・裏」。
双子速攻とは日向と影山の変人速攻を宮兄弟がコピーしたものですが、その「裏」は何とセッターとスパイカーの役割を逆にしたもの。
スパイカーである宮治があの超絶技巧とされるマイナステンポのセットアップをこなすのですから、その対応力、マルチなスキルには脱帽するほかありません。
「ハイキュー‼」宮治の人間関係
宮兄弟(双子)の片割れ宮侑
幼い頃から共にバレーをしていた宮兄弟。
小学校の頃は、宮侑より宮治の方が実力的には一枚上で、宮侑が宮治に挑むというのがよくある構図でした。
互いに負けず嫌いで競い合っていた宮兄弟でしたが、宮侑の方はただの負けず嫌いでは収まらない何かがあったようです。
それが表に出始めたのは中学時代。
絶好調だった宮侑ですが試合には負けてしまい、何故俺のセットを決められないのかとチームをメイトを冷たく責めます。
そんな宮侑の尖った態度は時に宮侑にも向けられ、時に大喧嘩することもあったのですが、それでも少し経てばケロッとした顔で双子はいつもの調子を取り戻します。
「侑の一番恵まれとる点は」
「多分治なんやと思う」
どんなに他人が付いてこれないスピードで走っても必ず治が隣にいてくれる。
しかし、その関係にも終わりが見え始めます。
全日本ユースに宮侑だけが召集されたのです。
それを素直に受け入れる宮治と、もっと悔しがれと怒る宮侑。
実力的には互角か、あるいはまだ自分(宮治)の方が上だと思っていたものの、自分が召集されなかった理由を宮治は何とはなしに理解していました。
「ツムの方が俺よりちょびっとだけバレーボール愛しとるからな」
頼れる先輩、北信介と尾白アラン
稲荷崎高校において、宮兄弟と言う突出した才能が孤立することなく、のびのびとプレーできたのは恵まれたチームメイト、特にキャプテン北信介と、幼馴染でもある尾白アランのおかげというのが大きかったでしょう。
天才というのは他者から理解されず、妬まれ、孤立しがちですが、そんな宮兄弟を陰でフォローしていたのが決して才能に恵まれていたわけではない北信介。
北は宮兄弟という才能に最大限の理解と敬意を払い、その上で決して特別扱いすることなくきちんと締めるべきところを締めていました。
控え選手ではあった北ですが、その裏表のない性格と隙の無い言動に宮兄弟も頭が上がりません。
北が上にいてくれたおかげで、宮兄弟はチーム内で浮かずに済んだのだと思います。
また、一つ年上の幼馴染である尾白アランの存在も大きかったのではないでしょうか。
尾白アランは全国で5指に入るスパイカーで、宮兄弟の小学校時代からの幼馴染。
その高い実力と穏やかな人柄、そして周囲を和ませる卓越したツッコミの腕は、いかつい外見ながら稲荷崎高校における一服の清涼剤のような存在でした。
言うなれば、飴担当のアランと、鞭担当の北みたいな関係ですね。
「ハイキュー‼」宮治の活躍と名言、その後の進路(大人になった治)
高校でバレーを辞め、卒業後は「おにぎり宮」を起業(「ちゃんと米」と生産契約)
宮治は高校でバレーを辞め、卒業後は「おにぎり宮」を起業しています。
これは宮侑に敵わないと思ったからとか、バレー選手として限界が見えたからとか、そういった妥協の結果の選択ではありません。
宮治はずっと”飯”に関わる仕事をしたいと決めていたからこそ、バレーを辞めて「おにぎり宮」を起業したのです。
実際「おにぎり宮」はかなりの大成功を遂げており、2018年時点で既に売り切れ続出の有名店となっているようですね。
ちなみに「おにぎり宮」で使用する米は北信介が生産する「ちゃんと米」。
稲荷崎高校チームメイトとの関係は卒業後も続いており、2021年には北らとともに宮侑と尾白アランが出場するオリンピックを「おにぎり宮」で観戦する様子が描かれていました。
”じゃない方”に留まらない宮治の活躍と名言
宮兄弟の”じゃない方”的な立ち位置として登場しながら、それに収まらない存在感を見せた宮治の活躍について、その名言と共に振り返って行きましょう。
「でも別に信頼なんかいらんやろ」
「ボール来るって知っとるし」
試合中、即興で変人速攻をコピーした双子速攻を見せた際、双子のコンビネーションに感嘆する周囲とは対照的に冷めた雰囲気で、胸中で宮治が呟いた言葉。
宮治が宮侑に向けるそれは、既に信頼ですらないのです。
「あんま悔しいと思てへん事が悔しい」
全日本ユースに宮侑だけが召集された際の正直な感想。
あるいはこの時、宮治は自分が本当に進みたい道はバレーではないと感じたのかもしれません。
「何でバレー続けてる方が成功者みたいな認識なん?」
「俺は妥協して道を進むのんとちゃうねんぞ」
高校でバレーを辞めることを決め、それを聞いて怒る宮侑に宮治は怒鳴りつけます。
他人にどう見えようと、宮治は自分が胸を張って進むべき道を選んだのです。
「80歳なった時」
「俺より幸せやって自信持って言えたんなら」
「そん時もっかい俺をバカにせえや」
そしてこの言葉は、もう自分が隣にいてやることができない宮侑へ向けた、彼なりのエールだったのでしょう。
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