今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、青葉城西の控えセッターにして及川の後継者「矢巾 秀（やはば しげる）」について解説します。
矢巾秀は宮城県の強豪、青葉城西高校の2年生控えセッター。
作中では女好きなチャラ男としてのイメージが先行していますが、選手としての実力は高く、また根は非常に熱い男でもあります。
とは言えやはりチャラ男はチャラ男。
本記事では矢巾のチャラ男としての活躍（？）と、京谷にぶつけた熱い思いなどを中心に、その魅力を深掘りしてまいります。
「ハイキュー‼」矢巾秀ってどんな奴？（声優含む）
基本プロフィール（身長、誕生日、最高到達点、声優など）
| 所属 | 青葉城西高校2年5組 |
| ポジション | セッター |
| 誕生日 | 3月1日 |
| 身長 | 181.9cm |
| 体重 | 69.0kg |
| 最高到達点 | 320cm |
| 好物 | いくら丼 |
| 最近の悩み | 及川さんの後釜キツイ |
| 声優 | 河西健吾 |
矢巾秀は及川徹率いる宮城県の強豪、青葉城西高校の2年生セッター。
及川がいるため控えに甘んじていますが、間違いなく次代の青葉城西をけん引する選手の一人です。
外見は色素の薄い髪が緩くカールした爽やかそうなイケメン。
しかしその中身は典型的な残念なチャラ男で、初登場の際も烏野の印象について、
「烏野つったらマネが美人てことぐらいしかおぼえてないし」
「そーなのよ！ ちょっとエロい感じでさ～」
と発言してその残念さを露にしていました。
悩みに「及川さんの後釜キツイ」とありますが、セッターとしての実力はともかくとしてチャラ男という点では立派な及川の後継者と言えるでしょう。
ちなみに、青葉城西の2年生レギュラーは矢巾を除くと”狂犬”こと京谷とリベロの渡しかいないので、恐らく次期キャプテンは矢巾でしょうね（リベロはキャプテンマークを付けれない）。
ピンチサーバーとしても活躍する控えセッター
| パワー | 3 |
| バネ | 2 |
| スタミナ | 2 |
| 頭脳 | 4 |
| テクニック | 4 |
| スピード | 3 |
※表は最低1～最高5の5段階評価
矢巾は控えセッターのため、作中での活躍シーンは多くありません。
現在の青葉城西はセッター及川徹主体のチームですから、これはやむを得ないことでしょうね。
ただ初登場となった烏野との練習試合では、怪我で休んでいた及川に代わって試合に出場しており、無難にセッターとしての役割をこなしていました。
また、春高予選ではピンチサーバーとして出場しており、及川ほどではないにしろサーブも得意なようです。
及川や影山と言った高校トップクラスのセッターが周囲にいたため目立ちませんでしたが、並の強豪校であれば十分スタメンを獲れるだけの実力はあったでしょうね。
「ハイキュー‼」矢巾秀の人間関係（及川、金田一、京谷）
及川から受け継ぎ、金田一へと引き継ぐチャラ男の系譜（？）
矢巾と言えばチャラ男。
そのチャラさは及川から受け継ぎ、後輩の金田一へ引き継がれる青葉城西の王道です。
矢巾が初登場の際、烏野の美人マネ・清水潔子に注目していたことは既に述べましたが、矢巾はこの時点では清水を遠くから見ていただけ。
彼の先を行く男・及川徹はきっちり清水に声をかけ、ガン無視されています。
そして見ているだけの自分を反省したのか（？）、矢巾は春高予選の際、新たに烏野のマネージャーになった可愛い系の谷地仁花に目を付け、さりげなく谷地の方にボールを転がしてちょっかいをかけようとしていました。
まあ、結果は清水のカッコよさと田中に阻まれて近寄れず仕舞いでしたけど。
そしてそんな矢巾の姿を常に横で見ていたのが後輩の金田一。
試合直前に相手チームの女子マネ事情を入念に観察するその姿勢は、きっと彼に引き継がれていくことになるのでしょう。
京谷賢太郎へとぶつけた熱い想い
チャラいだけかと思われがちな矢巾ですが、時にその熱い一面を露にすることもあります。
それが最も強く表れていたのが、烏野高校との春高予選準決勝。
試合中に熱くなりすぎて自滅し、ベンチに戻された”狂犬”京谷を他のベンチメンバーが遠巻きに見つめる中、矢巾は真っ向から「さっさと復活しろ」「くそダサいな」と京谷を叱咤します。
元々京谷はトラブルを起こしてバレー部から離れていた選手。
実力があるため試合に出ていますが、出戻ってきた京谷のことを矢巾を始め多くの部員は快く思っていませんでした。
それでも実力がある人間、勝ちに必要な人間が選ばれる。
そして選ばれたなら相応の仕事をしろ。
「……っていうのは、まあ建前だ」
「先輩の晴れ舞台に泥塗ったら」
「絶対に許さねぇからな」
「……お前、もっとチャラい奴だと思ってた」（京谷）
「それで間違ってねぇよ」
「チャラくたって先輩は尊敬すんだよ」
「……コートにいる以上」
「失点も得点もチームのものだろ」
「頼むから力かしてくれよ」
矢巾のこの言葉で京谷は立ち直り、そして一匹狼を脱してチームのためにプレーすることを理解するようになったのです。
「ハイキュー‼」矢巾秀の活躍と名言、その後の進路
卒業後はスポーツインストラクターとして地元で働く
高校卒業後、矢巾はバレーを辞め、地元宮城でスポーツインストラクターとして働いています。
2021年の東京オリンピックではアルゼンチン代表として出場した及川を、先輩の松川らと一緒にTVで応援しており、卒業後も高校時代のメンバーとは親しくしているようです。
及川のことを高校時代は無名の選手だったと紹介した解説に対し、威嚇するような表情で、
「なんぼのもんじゃい！」
と吠える矢巾の姿からは、今でも深く及川のことを尊敬している様子が伝わってきました。
チャラいだけじゃない男、矢巾
チャラいイメージが先行している矢巾ですが、実は根っこの部分ではとても熱い男。
作者からも「上手く立ち回ろうとして失敗するタイプ。直球勝負すると案外上手くいくと思う」と評されており、後半になるにつれ、その直球勝負な想いで読者を沸かせていました。
春高敗戦後を描いたコミックスのおまけでは、敗戦の悔しさを堪えられず自宅の風呂場で、
「うォアアアォ！」
と突然叫びだしてしまい、母親からうるさいと叱られていました。
また、矢巾の剥き出しの熱さは応援にも表れており、春高で自分たちを破った烏野高校と稲荷崎高校の一戦をTVで観戦している時も、まるで自分たちの試合かのような熱の入りよう。
そして稲荷崎のマッチポイントの際、画面越しに烏野に向けた言葉。
「ふざけんな……頑張れ……」
「疲れてるなんて関係無ぇ……」
「相手の強さも関係無ぇ……！」
「既に頑張ってるなんて知ったこっちゃねぇ……！」
「もっと頑張れ……！」
……いやぁ。もっと早くにこの熱さを表に出していれば、女性ファンが3割は増えたでしょうに。
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