今回はその強烈すぎるストーリーとキャラクターで話題を攫った傑作漫画「チェンソーマン」より、その溢れんばかりの色気で”雌蛸”を量産した男「吉田ヒロフミ」について解説します。
吉田ヒロフミは刺客編でデンジの護衛として招集された民間デビルハンター。
登場当初はその怪しい雰囲気から「女殴ってそう」とDV疑惑まで持ち上がっていたイケメン高校生です。
第一部終了時点では、その素性や過去は一切が謎。第二部では公安の一員としてデンジたちに接触しています。
本記事ではこれまでに判明している吉田ヒロフミのプロフィールや活躍について整理していきます。
「チェンソーマン」吉田ヒロフミのプロフィール
その色気からDV疑惑まで持ち上がった高校生デビルハンター(雌蛸とは?)
吉田ヒロフミは世界各国からの刺客に狙われるデンジの護衛として招集された民間デビルハンター。
黒髪の色気溢れる風貌のイケメンで、口元には常に薄笑いを浮かべています。
デンジたちとの初対面の挨拶では「オレ吉田な。仲良くしようぜ」とやや軽薄な態度をとっていたこともあり、読者からは当初「女殴ってそう」とDV男のレッテルを張られていました。
とは言え、その色気にやられた多くの女性読者はむしろ吉田に殴られたいと興奮。
吉田の契約悪魔が「蛸の悪魔」で、その蛸が雌であったこと、そして蛸は調理の際に叩いて柔らかくすることにちなんで、吉田のファンは「雌蛸」と呼ばれています。
このようにDV男のイメージが勝手に先行していた吉田ですが、彼が実はまだ高校生でタバコを断るまっとうな少年であったことが判明すると、DVのイメージは一変。
雌蛸以外の比較的ノーマルな層の読者にも人気を広げていきました。
→第二部ではデンジを椅子にして座っていたので、DV男のイメージも決して間違いではない気がします。
その素性や過去は一切が謎、手掛かりは岸辺と同じピアス(?)
第一部終了時点で、吉田ヒロフミの素性や過去は一切が謎に包まれています。
判明している情報を列挙していくと、
・マキマが名指しで招集した唯一の民間デビルハンター。
・現役高校生。
・蛸の悪魔と契約(詳細は後述)。
・格闘戦最強のクァンシと素手で渡り合える。
・最強のデビルハンター岸辺と親しい。
イケメンで、高校生で、底知れぬ実力者で、化け物界隈ともつながりがあって……なんかもう、こいつが主人公でいいんじゃないかって感じがしてきますね。
特に岸辺とは、よく似たデザインのピアスを付けていることもあって師弟関係か、あるいはもっと踏み込んだ関係なのでは、とも噂されていました(岸辺の弟子は他にもたくさんいますしね)。
岸辺とともにマキマの秘密・正体を察していたようで、当初からマキマのことを警戒していたフシがあります。
マキマが名指しで吉田を招集したのも、あるいは吉田を目の届く場所に置いておきたかった、という事情があるのかもしれません。
「チェンソーマン」吉田ヒロフミの強さ(契約悪魔)
格闘戦最強のクァンシとも殴り合える、底知れぬ実力者
吉田ヒロフミは無敵の存在ではなく、また岸辺やクァンシのように理不尽な強さを持っているわけでもありません。
実際、クァンシとの初対決では、殴り合いでは人類最強と評された彼女に手も足も出ず敗北しています。
しかしそこで終わらないのが吉田ヒロフミ。
「リベンジいいか?」
倒された次話で早々にクァンシにリベンジを申し込み、今度は互角の殴り合いを繰り広げただけでなく、クァンシの顔面にケリをクリーンヒットさせます。
恐らく初戦はクァンシの実力を見誤り、人間を相手にするつもりで対峙していたのでしょう。
格上相手でも対応しようと思えばできてしまうあたり、吉田の底知れなさを感じさせますよね。
また、自分や招集されたデビルハンターのことを吉田が「3流」と評した際、岸辺が「なら俺は4流になる」と発言しており、岸辺でさえも吉田の実力は高く評価していることが伺えます。
契約悪魔:蛸の悪魔(契約の代償は?)
吉田ヒロフミの契約悪魔は「蛸の悪魔」。
未だその全容は不明ですが、吉田の呼びかけに応じて巨大な触手を振るう、比較的スタンダードなタイプの契約悪魔と考えられます。
触手を使った攻撃や援護(クッションになったり、高所から落下した際にキャッチしたり)に加え、墨を吐いたり索敵もこなしたりと、かなり多芸なようですね。
契約の代償は不明。
吉田の肉体にはパッと見た限りでは欠損などはなく、眼球や四肢など、再生不可能な代償を捧げるタイプのものではなさそうです。
”蛸”のイメージからして寿命のような目に見えない代償を要求するタイプの悪魔とも思えません。
恐らくは血や髪の毛など、比較的軽い代償で済んでいるのではないでしょうか。
”雌蛸”のイメージからすると、むしろ吉田に殴ってもらうことがご褒美とか、倒錯した代償を要求している可能性も……
「チェンソーマン」吉田ヒロフミの活躍と今後(第二部)
マキマからも特別視されていた少年、第一部終了時点で未だその全容は見えず
非常に魅力的で謎めいたキャラクターとして登場した吉田ヒロフミですが、第一部(公安編)終了時点で、その全容は未だ謎に包まれています。
第一部での吉田ヒロフミの動きを整理すると、
・マキマに指名されてデンジの護衛に。
・アメリカからの刺客を一人瞬殺。
・中国からの刺客・クァンシと殴り合う。
・地獄に連れていかれることなく、難を逃れる。
・岸辺と共にマキマのことを警戒する。
……で、刺客編終了後はそのままフェードアウト。
全然物語の本筋に関与してないというか、他の物語の主人公がちょっとチェンソーマンに顔出してみた、みたいな感じです。
こと吉田ヒロフミというキャラクターに関して言えば、第一部は不完全燃焼感が漂っていました。
第二部(高校生編)では黒幕ムーブ?(吉田脊髄剣?)
第二部「高校生編」が始まるやいなや、99話(第二部の2話目)で吉田ヒロフミが登場。
ファンアートイベントで、藤本タツキ先生が「吉田はまだまだ活躍します!」とコメントしていたため吉田の登場は確定していたのですが、第一部からの引継ぎキャラの中では一番早い登場でした。
吉田は三鷹アサ(=戦争の悪魔に身体を乗っ取られた少女)がいる高校へ転校してきたばかりで、デビルハンター部への入部を希望している模様。
何故プロの吉田が高校の部活に参加しようとしてるのか?
吉田は民間から公安に移ったようで(岸辺絡みですかね?)、公安からの命令で同じ高校に通うデンジを監視していることまでは判明しています。
チェンソーマンであることを周囲にバラしてモテたいデンジと、デンジに大人しくしていて欲しい吉田。
デンジの身勝手さに吉田が振り回される展開かと思いきや、吉田もデンジを椅子にするなどきっちりやり返していました。
まだまだ第二部で吉田がどういう立ち位置なのかは分かりませんが、そのイケメンぶりで早くもアサを虜にしており、彼女との関係も気にかかりますね。
吉田が戦争の悪魔の能力で「吉田脊髄剣(※)」にされてしまうのか、それとも吉田が三鷹を雌蛸にしてしまうのか、今後の展開に要注目です。
(※)98話で田中先生が戦争の悪魔の能力で「田中脊髄剣」とされたことに由来。
115話でチェンソーマンに死の悪魔を食べて欲しいと発言、117話では飢餓の悪魔の存在を認識している様子を見せており……?
122話で公安が悪魔によるノストラダムスの大予言の実現を警戒していることが判明。
そのトリガーとなる存在として、飢餓の悪魔や死の悪魔(ついでにナユタも?)を警戒していた模様。
132話ではデンジをナユタと共に捕獲して監禁。
彼らを害する意図はなく、これはチェンソーマンの存在を巡って引き起こされる社会の混乱を危惧した公安からの「もう二度とチェンソーマンになるな」という警告でした。
吉田は公安の代弁者っぽいですが、どうも裏に岸辺の意図が見え隠れしている気がしますね。
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