今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、青葉城西の”狂犬ちゃん”こと「京谷 賢太郎(きょうたに けんたろう)」について解説します。
京谷は及川率いる青葉城西の2年生。
春高予選では烏野高校戦に途中出場し、色んな意味で周囲の度肝を抜いた秘密兵器です。
登場シーンこそ決して多くないものの、その野性味あふれる振る舞いから”狂犬”と呼ばれ人気の高い京谷。
本記事では青葉城西メンバー(岩泉・及川・矢巾)らとの関係やその後の進路などを中心に、その魅力を語ってまいります。
「ハイキュー‼」京谷賢太郎ってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、最高到達点、声優など)
所属 | 青葉城西高校2年1組 → 仙台フロッグス(Vリーグ Division2) |
ポジション | ウイングスパイカー → オポジット |
誕生日 | 12月7日 |
身長 | 178.8cm → 180.5cm |
体重 | 70.8kg → 77.4kg |
最高到達点 | 327cm |
好物 | ハミマのチキン |
最近の悩み | ローンソの「新!かりゃあげ君」も捨て難い → サラダチキンを買いにきたのにハミチキが誘惑してくる |
声優 | 武内駿輔 |
京谷賢太郎は及川徹率いる宮城県屈指の強豪校、青葉城西高校の2年生です。
初登場は春高の一次予選後で、実力はあったものの入部早々に上級生と喧嘩をして部を離れており、最近になって部に戻ってきた男。
外見は刈り上げた金髪に殺意満々の目つきがトレードマークの「ザ・ヤンキー」。
性格は協調性皆無の一匹狼で誰にも懐かず、初登場では部活に顔を出すなり、同級生の矢巾とトラブルを起こしていました。
ただ、部活に参加していない間もバレーはちゃんと続けており、不器用で自分勝手ではあるものの、根は真面目な男です。
ちなみに及川は京谷を「狂犬ちゃん」と呼んでおり、読者からもその愛称で親しまれていました。
青葉城西の攻撃力不足を補う超インナースパイクの使い手
パワー | 4 |
バネ | 4 |
スタミナ | 3 |
頭脳 | 1 |
テクニック | 3 |
スピード | 4 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
<Vリーグ後の追加データ>
サーブ | 8 |
レセプション | 7 |
ディグ | 7 |
セッティング | 4 |
スパイク | 8 |
ブロック | 6 |
※最低1~最大10の10段階評価
京谷賢太郎は非常にパワフルなプレーを得意とするスパイカーです。
得意技は豪快な超インナースパイク。
超インナースパイクと言えば梟谷の木兎も得意としていますが、腕と肩でコースを打ち分ける木兎に対し、京谷は助走時点から全身全霊の力を使って強打をインナーに叩きつけています。
強力な武器ではありますが、京谷自身、非常にスロースターターであり、エンジンがかかる前はミスを連発するなど安定感には欠けています。
また、強打を決める快感を得るためにバレーをしているようなところがあり、そのプレーは協調性がなく独りよがり。
そのため実力はあってもチームの足を引っ張ることも多く、スタメンからは外されていました。
しかし、青葉城西の攻撃力不足を補うため、リスクを承知で春高予選烏野高校戦に途中出場されることになります。
「ハイキュー‼」京谷賢太郎の人間関係(岩泉・及川)
岩泉には物理的に上下関係を教え込まれ、決して逆らわない
基本的に誰に対しても反抗的な態度を崩さない京谷が、唯一逆らおうとしないのが青葉城西のエース・岩泉。
というのも、京谷は岩泉に腕相撲やらマラソンやら、これまでに何度も勝負を吹っかけては悉く敗北しており、上下関係を徹底的に叩き込まれているのです。
その様子は国見曰く「狼社会的な……?」。
他の者から指示されても返事などしませんが、岩泉の指示にはきちんと返事。
他の者から殴られれば乱闘間違いなしでしょうが、岩泉に殴られても全く反抗する様子を見せません。
……というか、きっと乱闘でも岩泉に負けたことがあるんでしょうね。
及川のことは本能的に警戒、しかしスピンオフ「ハイキュー部‼」では……
一方で主将である及川に対して、京谷は反抗的ではあるものの、無条件に喧嘩を吹っかけるようなことはなく、どこか警戒するような態度をとっていました。
これは及川が上手く京谷を受け流しているからでもありますが、京谷自身が本能的に及川のことを警戒しているからでもあります。
及川が凄い人間だというのを本能的に理解しているんでしょうね。
結果的に本編において及川は、猛獣使いのごとく京谷の力を十二分に引き出していました。
逆に及川のバカっぽさが前面に出て、京谷にボコボコにされているのがスピンオフ「ハイキュー部‼」。
こちらの京谷は及川に対して一切警戒することなく、ただのチャラ男と判断して存分にその牙を振るっていました。
「ハイキュー‼」京谷賢太郎の活躍と名言、その後の進路
卒業後は月島と同じチームでプロ入り
高校卒業後、2021年時点で京谷は月島や黄金川と同じ仙台フロッグス(Vリーグ Division2)に所属し、プロとして活躍しています。
高校時代とは違って大分雰囲気も柔らかくなっており、月島と穏やかに会話し共にオリンピックを観戦するなど、精神的な成長が見られました。
ちなみに観戦していたのは日本対アルゼンチン戦。
アルゼンチンに帰化した及川が、日向や影山たち日本代表と対決する試合でした。
「……ホントにヤベエな、この人……」
画面を見ながら呟いたこの言葉こそ、京谷が高校時代から変わらず及川に向ける畏敬の念だったのでしょう。
真面目で不器用な男の活躍と名言(セリフ・矢巾)
それでは最後に、自分勝手ではあったもののバレーに一途、不器用で真面目だった男・京谷の活躍を名言と共に振り返っていきましょう。
春高予選準決勝、烏野高校戦。
及川から金田一に上がったトスを京谷が奪い、強引に強烈なスパイクを撃った挙句、そのスパイクがアウトとなって第一セットをとられてしまった青葉城西。
岩泉から怒られた京谷の反応が、
「試合出してもらえないから」
「ストレス溜まってたんで」
……おいおい。
また、強打を繰り返してとうとうブロックに捕まる京谷に、たまらずコーチがフェイントとか色々あるだろうがとツッコミますが、
「攻撃は強打が決まんなきゃ」
「気持ち良くねえっす!」
……おいおいおい。
自分勝手なプレーを繰り返し、とうとうベンチに下げられる京谷。
そんな彼の胸倉を掴む同級生の矢巾。
「先輩の晴れ舞台に泥塗ったら」
「絶対に許さねぇからな」
「……お前、もっとチャラい奴だと思ってた」
「それで間違ってねぇよ」
「チャラくたって先輩は尊敬すんだよ」
その直後、再投入された京谷に容赦なく上がる及川のトス。
自分の快感の為でなく、チームのために打つプレッシャーに強張りそうになる身体。
しかし京谷はそれを見事に打ち切ります。
「よく打った」
「……うす」
及川の言葉に初めて返事をした京谷。
それは彼が一匹狼を脱し、一人のバレー選手になった瞬間でした。
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