今回は原作・赤坂アカ、作画・横槍メンゴの豪華タッグがヤングジャンプで連載中の人気作【推しの子】から、メインキャラクターの一人「星野アイ」について解説します。
星野アイは16歳の時、世間に隠れてアクアとルビーの双子を出産したカリスマアイドル。
作中では人を惹きつける天性の資質(嘘つき)により芸能界のスターダムを駆け上がっていましたが、念願のドーム公演当日にストーカーに刺殺されてしまいました。
本記事ではアイのプロフィールや過去、詳しい死亡の経緯や正体不明の双子の父親を中心に深掘りしてまいります。
【推しの子】星野アイのプロフィール
基本プロフィール(声優含む)
星野アイは本作のメインキャラクターの一人であり物語の起点。
アイドルグループ「B小町」のセンターとして活躍していましたが、16歳の時に主人公のアクアとルビーの双子を妊娠し、世間に隠れて出産。
出産後は双子を育てつつ、アイドルとしての活動を再開し、芸能界のスターダムを駆け上がっていくことになります。
外見は黒髪ロングヘアで両目に入った星型のハイライトが特徴的な美少女。
性格は極めて明るく適当で、双子の見分けがつかなかったり母親としてはかなりダメな部類ですが、子供たちに良い教育を受けさせるために金を稼ごうとするなど、子供たちに注いだ愛情は本物でした。
声優は高橋季依さんが担当。
ちなみに、アクアとルビーはそれぞれ前世持ち(どちらもドルオタでアイの大ファン)で言動にはかなり怪しい所がありますが、アイは、
「ヤバい位の天才っぽいな」
と、そのことをまるで気にしていませんでした。
愛を知らない天性のアイドル(嘘つき)
アイは弱小芸能プロダクション出身ながらモデルや俳優としても活躍し、ドーム公演まで予定されていた(公演当日に命を落としたため、実現はならなかった)カリスマアイドル。
本名は非公開で「アイ」という芸名で活動していました。
芸能界において嘘は武器。
誰しも嫌々ながら嘘をつく中、アイは嘘を愛と呼ぶ本物のアイドル(嘘つき)でした。
その在り方は多くの人々を惹きつけ魅了していましたが、彼女には笑顔に人間臭さが無いという欠点も。
その欠点を克服させたのが、アクアとルビーの双子の存在でした。
ミニライブを観に行き、興奮してキレキレのオタ芸を披露する双子の幼児(中身は歴戦のオタ)。
その様子にアイは「うちの子きゃわ~~♡」と心からの笑顔を浮かべるのですが、その笑顔がファンから大絶賛。
ファンがどんな笑顔を求めているのかを知ったアイは、より一層アイドルとして嘘のキレを増していったのでした。
【推しの子】星野アイの過去
愛のない家庭で育った幼少期
アイは幼い頃、愛の無い家庭環境で育ちました。
母子家庭に生まれたものの、幼い頃母親が窃盗で捕まってしまい、施設に預けられたアイ。
その後、母親は釈放されたものの、アイを迎えに来ることはありませんでした。
母親からは虐待も受けていたようで、施設にいた方がましとさえ感じていたアイ。
母親のことを特に恨んでいる様子はなく、ただ、
「人を愛した記憶も」
「愛された記憶もないんだ」
と自虐的に語っていました。
ただ後に、母親の星野あゆみも彼女なりに苦しんでいたことが判明。
当時付き合っていた男性が、まだ8、9歳のアイに興味を持つなど、アイの魅力に嫉妬し、いけないと理解しながらアイに暴力を振るってしまっていたそうです。
窃盗で捕まった後アイを迎えに行かなかったのも、自分がアイを傷つけてしまうことを理解していたからこその決断だったのだとか。
母から愛されていなかったわけではないようです。
人を愛するためにアイドルとなる
そんなアイがアイドルとなったのは、苺プロの斉藤壱護社長にスカウトを受けたのが切っ掛け。
当初アイは、愛を知らない自分ではアイドルになれない、ファンに嘘をついてしまうことになる、と断ろうとしますが、
「嘘で良いんだよ」
「むしろ客は綺麗な嘘を求めてる」
「嘘を吐けるのも才能だ」
「良いの?」
「嘘でも」
「愛してるなんて言って良いの?」
社長に、君は人を愛したいと思っているんじゃないか、愛してると言っている内に嘘が本当になるかもしれない、と言われ、アイはアイドルとなることを選択します。
心の底から愛していると言うために、愛しているという嘘を振りまく道を選んだのです。
黒川あかねのプロファイリング
アイの過去は未だその多くが謎に満ちており、その在り方については不明な点が多いです。
作中では黒川あかねが「アイ」のプロファイリングを行っており、その際のあかねの見解をここに列挙しておきます。
・承認欲求は満たされてる。
・友人関係は薄そう。
・異性関係は何かある。
・家庭環境は劣悪な方向。
・愛情の抱き方に何かしらのバイアス有り。
・秘密主義と暴露要求。
・破天荒な言動に反し完璧主義者。
・無頓着さと過度な執着。
・ファッションはやや無頓着。
・金銭感覚が節制傾向。
・視力は良い。
・発達障害の傾向。
・思春期の段階で性交渉があった子特有のバランスの悪さ。
・歩き方が大股。
・箸の持ち方が少しいびつ。
・教育レベルは低め。
・15歳あたりから破滅的行動に改善が見られる。
→良い出会いがあった?
・嗅覚と聴覚が過敏。
【推しの子】星野アイの死亡経緯
アイは20歳の時、初となるドーム公演当日の朝、ファンのストーカーに刺殺され、命を落としました。
ストーカーは22歳の大学生で「リョースケ」。
彼はアイが双子を出産していることを知り、裏切られたと感じてアイのマンションに押し掛け、彼女を刺しました(彼はアクアの前世・雨宮吾郎を殺害した人物でもあります)。
その場から逃げ去るリョースケ。
致命傷を負い助からないと悟ったアイは、最期にアクアとルビーに語り掛けます。
「愛してる」
それまで彼女は、一度も子供たちに愛してると言ったことがありませんでした。
その言葉を口にしたとき、もしそれが嘘だと気づいてしまったら怖いから。
「ああ、やっと言えた」
「ごめんね」
「言うのこんなに遅くなって」
「あー、よかったぁ」
「この言葉は絶対」
「嘘じゃない」
そう言い残して、アイは息を引き取りました。
その後、アイを刺し殺した「リョースケ」は自殺。
しかし、アイはその時引っ越しを行った直後で、何のスキルもない「リョースケ」に自宅を突き止めることができたとは思えません。
アイの死の裏には情報提供者、黒幕が存在したのです。
そしてそれはアイの交友関係の狭さを考えれば、芸能界にいるだろう双子の父親。
そのことに思い至ったアクアは父親への復讐を決意、この瞬間から双子たちの物語が幕を開けたのでした。
【推しの子】星野アイの夫(双子の父・犯人)は?
判明している双子の父親の情報(確定済)
アイの双子の父親の正体は当初断片的な情報のみが語られていました。
アイは双子の存在すら周囲に隠しており、唯一双子との関係を知っている斉藤壱護・ミヤコ夫妻にさえ、父親が誰かは明かしていませんでした。
父親を探すアクアも、アイの交友関係の狭さを考えれば、相手は芸能界にいる可能性が高いと推測している程度。
双子の父親に関する情報を順を追ってなぞっていくと、
・劇団ララライのワークショップで出会った可能性が高い。
当時田舎から出てきて子供だったアイがこの出会いを機に変わっていったと言いますから、恐らく相手は役者ということが判明。
・アイと双子の父親は既に別れており、アイには寄りを戻す意思がない?
出会った当初アイがどう思っていたかは別にして、アイの「人を愛することがよく分からない」という発言からすると、アイは相手を愛していなかったように思えますが……?
・劇団ララライの看板役者・姫川大輝と双子は異母兄弟。
ただし、姫川大輝の戸籍上の父親だった上原清十郎は、双子の父親ではなく、姫川大輝とも血が繋がっていないものと考えられます。
上原清十郎は妻の姫川愛梨と心中しており既にこの世にいませんが、この死にも双子の父親が関わっている可能性が高そうです。
・第72話でアイの墓参りに訪れている。
アイの墓参りにきたルビーと父親はすれ違っており「美人に育ったね。流石、君と僕の子だ」と発言しています。
ハッキリ顔は見えませんでしたが、メガネをかけていて、双子の父親にしてはかなり若い印象でした。
・アイが16歳当時、中学生位だった。
アイが16歳で双子を出産した際、その病院の近くを中学生と大学生位の男の二人組が病院をうろついていたとされています(雨宮吾郎殺害の犯人でもある)。
そのうち一人は4年後に22歳で自殺した「リョースケ」。
となると残る中学生位の男が双子の父親である可能性が高いです。
【2022年10月6日追記】
・「カミキヒカル」というララライのOBがそうである可能性が高い。
96話で「カミキヒカル」という全ての条件に当てはまる男性が登場。
アイの夫(双子の父親)はこの「カミキヒカル」で確定しました。
【2023年2月22日追記】
109話で「カミキヒカル」の素顔が判明。
アクアに瓜二つで、両目にアイたちと同じ星を宿していました。
アイのスマホのパスワードに意味はある?
アクアは父親の正体を探るため、アイの交友関係を知ろうと、アイが出産前に使っていたスマホのパスワードを探り当てています。
その手段は4年の月日をかけて5桁のパスワードを順番に入力していくという力技かつ狂気的なものでした。
パスワードは「45510」。
ファンの間ではこのパスワードが父親の正体に繋がる鍵ではと考察がされていますが、今のところこれといったものはありません。
名前をもじったもの、というのも無理がありますし、何かの日付だとしたら「4月5日」と「5月10日」の組み合わせですが……
全く無意味とも思えませんが、今のところ考察するには情報が欠けていますね。
【2023年4月13日追記】
高峯、ニノ、アイ、渡辺。
初代B小町結成メンバーの頭文字を、フリックで入力した時の数字であったことが、赤坂先生の原作小説「45510」で明かされました。
メンバーとの付き合い自体は色々あって希薄でしたが、それでもアイにとっては大切な仲間だったんですね。
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