今回は原作・赤坂アカ、作画・横槍メンゴの豪華タッグがヤングジャンプで連載中の人気作【推しの子】から、姫川大輝の戸籍上の父「上原 清十郎(うえはら せいじゅうろう)」について解説します。
上原清十郎は息子の姫川大輝が5歳の時に妻の姫川愛梨と共に心中し、物語開始時点で既に故人となっていたキャラクター。
名前が登場した当初は女性関係にだらしない売れない役者として語られていましたが、後に妻に裏切られた不幸な男であったことが判明します。
本記事では上原清十郎のプロフィールや人間関係、その死因などを中心に解説してまいります。
【推しの子】上原清十郎とは?
基本プロフィール
上原清十郎とは姫川大輝の戸籍上の父親。
68話でその名前が姫川大輝の口から語られましたが、姫川大輝が5歳の頃に妻の姫川愛梨ともに心中しており、物語開始時点で既に故人となっています。
生前は劇団ララライに所属する売れない役者。
息子の姫川大輝からは、妻子のある身でありながら才能のあるタレントをひっかけ、自分に才能がないコンプレックスを才能のある女を抱くことで誤魔化そうとしていた問題のある人物として語られています(その真偽については後述)。
アクアは当初DNA鑑定の結果から自分と姫川大輝が兄弟であることを突き止めており、上原清十郎が自分たちの実の父親で、アイを殺した黒幕であるとの誤った結論に辿り着いていました(後に斉藤壱護の言葉により推理の矛盾に気づく)。
姫川大輝の戸籍上の父親(托卵)
上原清十郎は姫川大輝とは血が繋がっていません。
姫川大輝本人もそのことを知らず、ずっと上原清十郎が実の父親だと思い込んでいました。
姫川大輝の実の父親はカミキヒカル。
上原清十郎と同じ劇団ララライに所属する役者であり、アクアとルビーの父親でもあります。
金田一ら同じ劇団ララライのメンバーも托卵の事実は把握しておらず、カミキヒカルが姫川大輝の実父であると知っていたのは当事者である上原清十郎と姫川愛梨、そして星野アイだけでした。
【推しの子】上原清十郎と姫川愛梨
上原清十郎と姫川愛梨は生前、少なくとも表向きは仲の良い夫婦だったようです。
上原清十郎が売れない役者であったのに対し、姫川愛梨は朝ドラ主演経験もある売れっ子役者。
どうしてもパワーバランスは妻の方が強く、そのことで当人たちも周囲も色々と思うところはあったようです。
それでも間違いなく上原清十郎は妻と子を愛していましたが、姫川愛梨は必ずしもそうではなかったようで、5年以上に渡って当時まだ未成年だったカミキヒカル(姫川愛梨が大輝を孕んだ時点11歳)と不倫関係にありました。
息子の名前(大輝)に不倫相手の名前の一字(輝=ヒカル)を入れていますから、姫川愛梨の気持ちは既に夫から離れていたのかもしれません。
【推しの子】上原清十郎とカミキヒカル
上原清十郎は同じ劇団ララライの後輩、カミキヒカルをとても可愛がっていました。
そのことは劇団ララライの主宰・金田一の発言からも間違いないようです。
劇団ララライの講師役、先輩として才能ある後輩に目をかけていたということなのか、妻である愛梨がカミキヒカルに近づいたことが切っ掛けで仲良くなったのか、詳しいところはよく分かりません。
少なくとも当時、上原清十郎は妻の愛梨とカミキヒカルの不倫関係には気づいておらず、本当に彼と良好な関係を築いていたようです。
不倫関係は愛梨がまだ幼いカミキヒカルに強引に関係を迫り始まったもの。
最終的にカミキヒカルの口から妻との不倫を告白されますが、その際も上原清十郎の怒りはカミキヒカルではなく妻の愛梨に向かっています。
【推しの子】上原清十郎の死因
上原清十郎は息子の大輝が5歳の頃、軽井沢のコテージで妻の姫川愛梨と心中事件を起こし、死亡しています。
その原因は当初、女癖の悪かった上原清十郎が姫川愛梨の怒りを買い、心中事件を起こされたかのように息子の大輝の口から語られていました(68話)。
しかし実際はその逆で、心中事件は上原清十郎が引き起こしたもの。
カミキヒカルの口から妻の不倫・托卵について告白された上原清十郎が激昂し、心中事件を起こしたことが映画「15年の嘘」の中で語られています。
【推しの子】上原清十郎の真実(15年の嘘)
上原清十郎の人物像は姫川大輝の幼い頃の記憶と、映画の中の役柄でしか語られておらず、何かと不明な点の多いキャラクターです。
当初、姫川大輝の口から語られた上原清十郎は、才能の無いコンプレックスを才能のある女を抱くことで誤魔化すクズ男。
姫川は子供心に父が嫌いだったと語り、母が死んだのは父のせいだと思っていたようです。
しかし映画「15年の嘘」で語られた上原清十郎は愛妻家で妻の裏切りによって人生を狂わされた不幸な男。
いったいどちらが真実なのか。
やはり上原清十郎は女癖の悪いクズ男で妻も同じように不倫していただけ、映画では故人の名誉を守るため重要ではないその部分をぼかしたとも考えられますが、姫川愛梨の不倫・托卵を描いておきながら、上原清十郎だけを護る理由はありません。
映画撮影時には姫川大輝が「母が悪い」と評価を覆していたことからも、より真実に近いのは映画で描かれた上原清十郎だったのでしょう。
幼い姫川大輝が上原清十郎に女癖が悪いイメージを持っていたのは、心中事件の後でゴシップ記事などで上原清十郎を悪く書いた記事を目にしてそれが真実だと思い込んだ、みたいな事情があるのかもしれません。
そもそも「自分に才能がないコンプレックスを才能のある女を抱くことで誤魔化そうとしていた」という話も、上原清十郎が才能の塊だったカミキヒカルを可愛がっていたことと整合性がとれませんし。
当時幼かった姫川大輝の記憶なんていい加減なものでしょうから、きっと周囲の憶測塗れの記事や声に影響を受けてしまったのではないかな、と。
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