今回は原作・赤坂アカ、作画・横槍メンゴの豪華タッグがヤングジャンプで連載中の人気作【推しの子】から、旧B小町メンバーの一人「ニノ」こと「新野 冬子(にいの ふゆこ)」について解説します。
ニノは星野アイと共に活動していた旧B小町初期メンバーの一人。
アイの死後、B小町解散と共に表舞台から姿を消していましたが、第9章映画編で名前が判明し再登場を果たしています。
アイに対して歪んだ愛憎(信奉)を抱き、カミキヒカルとも繋がっていたニノ。
本記事ではニノ(新野冬子)のプロフィールや人間関係、終盤で浮上した真の黒幕説を中心に解説してまいります。
【推しの子】ニノ(新野冬子)のプロフィール
基本プロフィール(本名など)
「ニノ」こと「新野冬子」は星野アイと共に活動していた旧B小町メンバーの一人。
第1章では名前のないモブのようなポジションでしたが、第9章「映画編」で再登場を果たし、名前も判明しています。
アイドル時代はロングヘアで小柄な可愛らしい女性でしたが、現在は髪をバッサリと切って少し枯れた雰囲気に。
性格は元々気弱で内に色々と溜め込むタイプ。
グループのセンターで圧倒的な人気を誇ったアイに強い愛憎を抱くあまり、完全に情緒がぶっ壊れてしまっています。
旧B小町初期メンバーの一人
ニノは旧B小町初期メンバーの一人。
中学生モデルとして活動をしていたニノ、高嶺、渡辺の三人に、斉藤壱護社長がスカウトしてきたアイを加えて四人でスタートしました。
地下アイドルとして始まった旧B小町は、当初こそメンバー仲も良好だったようですが、アイに人気が集中するあまりたった3か月でアイがアイドルを辞めると言い出すほどボロボロに。
メンバーの入れ替わりも激しく、アイに嫌がらせをして首にされたメンバーもいたようです。
そんな中、ニノは最初から最後までメンバーとして活動し続けていたようですが……
【推しの子】ニノ(新野冬子)とアイ
アイの存在に強い嫉妬とコンプレックスを抱く
ニノはアイの存在に強い嫉妬とコンプレックスを抱いていました。
活動初期はニノも人気メンバーだったようですが、アイドルとして活動していく中でアイに人気が集中し、ニノのファンもアイに奪われていくことに。
アイのライバルになる事すらできず、妬んで、嫌って、死んじゃえばいいのにと直接言ったことさえあります。
B小町メンバーは多かれ少なかれアイにそうした感情を向けていたようですが、メンバーの中で一番その想いが強かったのがニノでした。
映画「15年の嘘」の撮影の見学に来た際も、ルビーが演じるアイを見て、
「やっぱり全然違うね」
「本物のアイはそんなこと言わない」
「良かった」
「ちゃんと偽物だった」
と情緒ぶっ壊れている様を見せつけてくれました。
映画「15年の嘘」で描かれたアイへの愛憎(信奉)
映画「15年の嘘」では、ニノ役を有馬かなが演じ、彼女のアイへの愛憎と信奉をトレースしています。
ニノにとってアイは嫉妬や信仰の対象である前に、友達だったのではないか、と有馬は推測していました。
友達なのに嫉妬して、憧れて、苦しむことになったニノはアイに攻撃的な言葉をぶつけてしまうことに。
本来それは、ただの友達同士の喧嘩だったはずなのですが、対人関係が下手くそなアイはそんなニノに「気にしてないよ」と言わんばかりの完璧な笑顔を向けてしまいました。
その笑顔をニノは「アイは自分なんて気にもしてない」と解釈。
アイを友達ではなく完璧で無敵の偶像と捉え、歪んだ愛憎と信奉を向けるようになってしまったのです。
【推しの子】ニノ(新野冬子)とカミキヒカル
ニノは132話でカミキヒカルとの繋がりも明らかとなっています。
カミキヒカルはアクアとルビーの父親であり、リョースケにアイの住所を教えてアイ殺害を引き起こした黒幕。
147話でのカミキヒカルとの会話を見ると、ニノはカミキヒカルがアイ殺害の引き金となったことを含め、彼の所業を一通り理解した上で彼と接しているように見えます。
二人に共通しているのはアイに対する強い愛憎。
ニノはルビーを見た後、カミキヒカルに電話でこう語っていました。
「やっぱりアイは唯一無二の存在で」
「金輪際現れたりしないんです」
「アイを超える存在なんて」
「娘だとしても」
「絶対許せないですもんね」
後に彼女はカミキヒカルと共謀し、アイの存在を脅かす(?)片寄ゆらを殺害していたことも判明しています(実行犯はニノ、カミキヒカルは唆しただけ)。
【推しの子】ニノ(新野冬子)は真の黒幕?
155話では双子がカミキヒカルにアイの真意を伝えています。
アイが15年前自分を突き放したのは自分を守るためだったと理解したカミキヒカルは打ちのめされ、双子のカミキヒカルに対する復讐は幕を下ろしたかのように見えました。
しかしアクアは、カミキヒカルが全ての元凶だとしたら辻褄が合わないことがある、と口にします。
雨宮吾郎、リョースケ、そして片寄ゆら。
巧みに人を扇動し、彼らの死に関わった真の黒幕。
「アイの失墜を誰よりも願い、誰よりも憧れた信者」
155話のラストでは、薄汚い部屋の中で自分とアイ以外のメンバーの顔を塗りつぶした旧B小町のポスターを見つめる狂気じみたニノの姿が描かれていました。
ただし彼女の存在や在り方は真の黒幕だとするにはあまりに弱く……
【推しの子】ニノ(新野冬子)とリョースケ
158話では新たにニノとアイ殺害の実行犯、リョースケ(菅野良介)との間に何らかの繋がりがあることが示唆されています。
自首しようとするカミヒキカルに対し激昂するニノはそこで、
「良介を死なせたあの時から」
「私はもう……」
実は元々リョースケはニノのファンであり、恋人でした。
しかしリョースケはニノからアイに推し変し、ニノはアイにファンだけでなく恋人も奪われてしまっていたのです。
そしてアイを殺害したリョースケに最終的に止めを刺したのはニノ。
ニノがリョースケに「もう死んでよ」と告げたことで、リョースケは死を選んでしまい、ニノはもうアイを完璧で無敵のアイドルとして祭り上げる以外、心の持って行きばがなくなってしまったのです。
そしてニノ、リョースケをそこまで追い詰めた存在こそが、アイの真意を知り改心したかに見えたカミキヒカルだったのです。
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