今回は「ジャンプ+」の人気野球漫画「忘却バッテリー」から、小手指高校の俊足技巧派プレイヤー「千早 瞬平(ちはや しゅんぺい)」について解説します。
千早瞬平は恵まれない体格を技術と理論で補う技巧派二塁手。
中学時代、あることが理由で野球を辞めていましたが、高校でその原因となったバッテリーに再会したことで、再び野球に向き合うことになります。
本記事では千早瞬平のプロフィールや、彼が直面した過去の挫折と再生の経緯を中心に解説してまいります。
「忘却バッテリー」千早瞬平のプロフィール
基本プロフィール(誕生日、身長、声優など)
誕生日 | 9月28日 |
身長 | 167cm |
血液型 | A型 |
所属 | 都立小手指高校 |
出身 | 富士見シニア |
ポジション | 二塁手 |
投打 | 右投両打 |
背番号 | 4番 |
家族 | 父、母 |
声優 | 島﨑信長(TV)、松岡禎丞(OA) |
千早瞬平は主人公たちと同じ小手指高校に通う同級生。
中学時代は天才と呼ばれ評価の高いプレイヤーでしたが、天才バッテリー要圭と清峰葉流火に打ちのめされたことが切っ掛けで野球を辞め、野球部のない小手指高校に進学。
そこで記憶喪失となった要圭と彼にくっついてきた清峰葉流火と再会し、再び野球を始めることになります。
外見は小柄なインテリ眼鏡姿の少年(ただしダテ眼鏡)。
性格は少し斜に構えた皮肉屋ですが、基本的に面倒見の良い常識人で、普段は小手指高校野球部の頭脳役を担っています。
中学時代に野球を辞めた後、ファッションや音楽、お茶など色々趣味を広げており、特に音楽はオタクと呼べるレベルで現在もハマっているようです。
恵まれない体格を理論と技術で補う俊足二塁手
千早瞬平は180cm越えがざらの野球の世界においてかなり小柄。
パワーはなく、肩も強くありません。
彼はその不利を補うため、知識と技術を磨き、元々早かった足を活かして相手の裏をかき、相手が嫌がるプレーを身に付けました。
バットコントロールに優れ、選球眼も良いため出塁率が高く、塁に出ればその足で塁上をかき回す、本当に敵に回したらウザいタイプのプレイヤーです。
「忘却バッテリー」千早瞬平の過去(挫折)
フィジカルの足りなさを自覚
千早瞬平が最初に挫折を味わったのは中学時代。
野球中継を見ていてとびきり小さい選手の身長が174cm、自分より7cmも大きかったことを知った時です。
プロでは180cm越えが当たり前、高校野球でも名門チームの平均身長は高く、自分は野球をするには絶望的にフィジカルが足りないと確信し、千早は泣きました。
少しでも可能性があればと無理に食事を胃につめ込むも、体質的に身長も体重も伸びません。
そんな千早が見出した可能性が人より速い足と、それを最大限活かすための知識と小技。
決して王道ではないものの、打率、盗塁数、守備力と確実に結果を残し、強豪・富士見シニアでチームを牽引するほどの選手となっていました。
要圭と清峰葉流火への敗北
千早瞬平の二度目の挫折は宝谷シニアの天才バッテリー、要圭と清峰葉流火と対戦し、完膚なきまでに敗北したこと。
王道にして最強にして正々堂々としたプレイスタイルのヒーローが、技術と理論を当たり前のように振りかざしてきたことで、彼は完璧に打ちのめされます。
ならば自分はもっと努力しなければならない。
それまではマイナスをゼロにするための努力だったのを、ゼロをプラスにする努力に。
しかしどれだけ努力しようと、フィジカルのある者の方が可能性も伸び代もある。
その当たり前の事実に打ちのめされ、恵まれた者に嫉妬してしまった自分に絶望し、千早は野球を辞めました。
「忘却バッテリー」千早瞬平と巻田広伸
巻田広伸は千早の中学シニア時代のチームメイトで、強豪私立氷河高校に進学したピッチャーです。
巻田は体格が良く、ストレート真っ向勝負を信条とするおバカ系。
千早のプレーをチマチマしてつまらないと評しつつも、その実力を認めてライバル視していました。
千早とは水と油で、あまり相性が良くありません。
千早が中学時代、野球を辞める最後の一押しになったのがこの巻田の存在。
球速も身長も伸びたという彼の言葉に、千早は思わず嫌っていた「いいなぁ」という言葉を発してしまいます。
まるで巻田の努力を無かったかのように、「才能があって」「運が良くて」「いいなぁ」というこの言葉を無意識に使ってしまったことで、千早は自分の醜さに絶望し、巻田にも顔向けできないと思ってしまったのです。
「忘却バッテリー」千早瞬平の復活
千早瞬平は高校に入り、因縁の要圭と清峰葉流火と再会したことでなし崩し的に再び野球を始めます。
そしてほどなくして、氷河高校との練習試合で巻田と再会。
彼と対戦し、再び自分の過去の挫折と、壁に向き合うこととなります。
自分の力で巻田と真っ向勝負し、乗り越えようと打席でフルスイングする千早。
壁を乗り越え、自分の誇りを取り戻したいと願っていた千早でしたが、しかし土壇場で彼が選んだのは誇りよりも仲間への信頼でした。
千早は無理に長打を打とうとせず、四球で出塁。後ろの要圭に勝負を託すことを選択します。
そして要圭はその信頼にこたえて見事ヒットを打ち、千早はその俊足を活かして本塁へと帰還。
勝利を決定づけ、千早は本当の意味で復活を果たしました。
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