「ダンまち」プロメテウス~アエデス・ウェスタで登場したオリンピアの主神、イリア、エピメテウスとの関係と正体~

 今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、アエデス・ウェスタに登場した先見の神「プロメテウス」について解説します。

 プロメテウスはオリンピアの主神であり、神々が降臨した神時代以前に魔物たちに蹂躙される人々を憐み、火の恩恵を与えた大神。

 慈悲深い神ではあったのですが、その行為が結果的により大きな災厄を呼びせてしまった全ての元凶と呼べる存在でもあります。

 本記事ではプロメテウスのプロフィールや関係者(エピメテウス・イリア)、その正体を中心に解説してまいります。

「ダンまち」プロメテウスのプロフィール

基本プロフィール(声優など)

 プロメテウスはメモリア・フレーゼの四周年イベント「アエデス・ウェスタ」で登場した先見の神。

 聖地オリンピアの主神です。

 神々が地上に降臨する以前、当時大穴から溢れ出る魔物に蹂躙されるばかりだった人類を憐み、「原初の火」を盗んで地上に落とし、火の恩恵を与えた神物。

 「原初の火」が落ちたオリンピアでは英雄エピメテウスら炎の加護を受けた戦士が台頭して魔物を駆逐し、現代にいたるまで安住の地を築いています。

 プロメテウスはオリンピアの主神ではあるものの基本的に表に出てくることなく、眷属である「プロメテウス教団」を通じて神託を授けていました。

 「アエデス・ウェスタ」では炎が穢れ出し、プロメテウス教団の巫女イリアがヘスティアへファイストスら炎を司る女神に助けを求めに来たところから物語は始まります。

 声優は佐倉綾音さんが担当。

神話におけるプロメテウス(元ネタ)

 元ネタでのプロメテウスはゼウスやヘスティアと同じギリシャ神話の男神。

 ただしゼウスたちオリュンポスの神ではなく、ゼウスに組しなかったティタン神族の子孫にあたります。

 人類に火を与えた神として知られていますが、元々その切っ掛けはプロメテウスが人間と神を区別する役割を担ったこと。

 プロメテウスは牛を殺して一方を肉と内臓、もう一方を骨の周りとに分け、片方をゼウスに選ばせ残った方を人間の取り分とすることで区別しようとしました。

 この時、ゼウスはプロメテウスの企みで骨の周りを選び、人間は栄養ある肉と内臓を手に入れたのですが、同時にゼウスは人間から火を取り上げてしまいます。

 プロメテウスは火を奪われ寒さや自然の猛威に怯える人間を憐み、ヘファイストスの炉から火を取り出し人類に与えました。

 その結果、人類の文明は発展しましたが、その火を使って武器を作り戦争を始めてしまいます。

 怒ったゼウスはプロメテウスを山頂に磔にし、生きながら身体を鷲に啄まれる責め苦を与え、プロメテウスはヘラクレスによって解放されるまでずっとそのままだったそうです。

 ちなみに後述するエピメテウスはギリシャ神話ではプロメテウスの兄弟神にあたります。


「ダンまち」プロメテウスの失敗

 プロメテウスが与えた「原初の火」は「デミ・アルカナム」とさえ呼ばれ、本来人間に与えるには強すぎる力。決して許されることではありませんでした。

 プロメテウスは「原初の火」を盗み出したと知ったゼウスに取り押さえられますが、一歩間に合わず「原初の火」はオリンピアに落ちてしまったそうです。

 プロメテウスの救済は当初は順調に進み、人々は魔物を駆逐していきましたが、大穴(=ダンジョン)はそれに対抗して、強力かつ神の力が通じない漆黒のモンスター(三大冒険者依頼、アンタレスなど)を生み出してしまいました。

 

 ある意味で手段を間違えた形になったプロメテウスですが、その選択が完全に間違いかというとそうでもなく、もしプロメテウスが「原初の火」を授けなければ、現在の人類は今の半分程度しかいなかっただろうとヘルメスは語っています。

「ダンまち」プロメテウスとエピメテウス

 エピメテウスはアルゴノゥトよりも前の時代に活躍した大英雄。

 プロメテウスが授けた炎の加護と神創武器「炎鷲の嘴(エトン)」を用いてオリンピアから魔物を駆逐した人物です。

 すばらしい実力を持ち、多大な功績を挙げた英雄なのですが、後に登場した漆黒のモンスターとの戦いに悉く敗北したことで、後の世には「愚物」「敗残者」として伝わってしまっています。

 現オリンピアの神儀長であるエトンはエピメテウスの子孫とされていましたが……

 

 実はこのエトンこそが「原初の火」の恩恵により3000年以上生き続けてきたエピメテウス本人。

 彼は自分を蔑んだ世界を憎悪し、人と神々を見返すためプロメテウスに造反。

 天の火を使って「隻眼の黒竜」を倒そうと目論んでいました(ただ結果的に地上は焼き払われることになる)。


「ダンまち」プロメテウスとイリア

 イリアはプロメテウス教団の巫女の末席。

 褐色肌の美少女で「アエデス・ウェスタ」のヒロインと呼べる存在です。

 プロメテウスに拾われた孤児であり、決してプロメテウスを裏切らない忠実な眷属。

 ヘスティアを「ウェスタ様」と呼んで慕う一方、ベルのことを「妖夫」と呼んで嫌う素振りを見せていました。

 しかし最終的にはベルに告白することになり……?

「ダンまち」プロメテウスの正体

 「アエデス・ウェスタ」の中で表に姿を見せない謎の存在として語られていたプロメテウス。

 物語終盤で判明したその正体とは、プロメテウス教団の巫女イリアでした。

 エピメテウス造反の可能性を危惧していたプロメテウスは、神威を消し、自らの背に恩恵(ファルナ)を刻んで人間に成りすまし、エピメテウスの動向を監視していました。

 ベルを嫌って遠ざけたり、告白までして引き留めようとしたのも、ヘスティアの眷属である彼を守り、また儀式を妨害させないため。

 ただ結果的にそのベルへの態度が不自然だったため、終盤でヘルメスにその正体を見破られることになります。

 自らの不始末の犠牲になるヘスティアには誠意として正体を明かしていましたが、それ以外にプロメテウスの正体を知っていた者はいません。

 全てが終わった後は、ヘスティアを失ったベルに償いとして自分を捧げるつもりだったそうです。

 

 ちなみに、ゼウスが「原初の火」を落としたプロメテウスに罰を与えなかったのは、彼女はかわいい女の子だったからなのだとか。

【まとめ】「ダンまち」キャラクター一覧



コメント

タイトルとURLをコピーしました