今回は魔物食という異色のテーマを扱う人気作「ダンジョン飯」から、作中に登場する種族の一つ「ハーフフット」について解説します。
ハーフフットとは子供のような見た目をした手先が器用な種族。
作中では非常に優秀な鍵師(斥候役)として活躍していますが、小柄な体格故に他種族から不遇な扱いを受けることも少なくありません。
本記事ではハーフフットの特徴(平均寿命・身長)や種族特性、名前の由来や著作権問題(ホビット)を中心に解説してまいります。
「ダンジョン飯」ハーフフットとは?
基本プロフィール(身長・寿命・成人など)
平均身長 | 男性 | 100cm |
女性 | 95cm | |
平均寿命 | 50歳(人間・短命種) | |
成人年齢 | 14歳 |
ハーフフットとは子供のような見た目をした小柄な種族。
成人しても顔立ちは非常に幼いままで、トールマンの子供とほとんど区別がつきません。
小柄な体格は他人種の土地で暮らすのは非常に不利。
そのため多くの者は自分たちの土地に留まり、出て行くのは上昇志向の強い者ばかり。
結果的に他人種からは「ハーフフットは強欲で狡猾、口がうまい」といった偏見を持たれることに繋がっています。
種族特性:手先が器用で聴覚など五感に優れる
ハーフフットは手先が器用で聴覚など五感に優れた種族です。
そのため迷宮探索においては、鍵師(斥候役)として罠の感知や解除、鍵開けといったパーティーの生命線を担うことが多いです。
一方で見た目どおり力が弱く戦闘には不向き。
魔力も少なく、魔法を使うのにも向いていません。
「ダンジョン飯」ハーフフットの登場人物
前述したとおり、ハーフフットの多くは自分たちの土地から出ることが少ないため、作中で登場するハーフフットはあまり多くありません。
基本的に彼らは鍵師(斥候役)として活動。
以下が、作中で名前付きで登場したハーフフットのキャラクターです。
チルチャック
ライオス一行の鍵師で、見た目は子供だが29歳。
トールマン換算ではもう中年。
ミックベル
カブルー一行の鍵師。
見た目は子供で中性的だが22歳。
ダンダン
金剥ぎ時代にライオスと知り合った元パーティーメンバーで、チルチャックの前任。
メイジャック
チルチャックの長女。
鍵師で不愛想だがチルチャックに一番似ている。
フラートム
チルチャックの次女。
結婚願望が強く、裕福なドワーフを狙っている。
パックパティ
チルチャックの三女。
立ち回りが上手く、竜の糞を売っていたことがある。
「ダンジョン飯」ハーフフットの名前の付け方
ハーフフットの名前は、前名と後名・父親の名前の前名+スあるいはズで構成されています。
例えばチルチャックのフルネームは「チルチャック・ティムズ」ですが、これを分解すると、
前名「チル」+後名「チャック」・父親の前名「ティム」+ズ。
チルチャックの娘のファミリーネームは「チルス」か「チルズ」となります。
なお、親しい間柄の相手には「チル」のように前名だけ呼ぶことが多いそうです。
「ダンジョン飯」ハーフフットと著作権(ホビット)
ハーフフットの名前の由来
作中でハーフフットの名前の由来(=他人種からの呼称)については諸説語られています。
足跡の大きさがトールマンの半分しかないことに由来するというのが通説。
窃盗に手を染めて刑罰として片足を切り落とされる者が多かったからという俗説もまことしやかに語られています。
実は共通語でもハーフフット以外に呼称が複数存在しているそうです(小人、コロポックル、インプなど)。
ハーフフット独自の言語で自分たちのことを表す単語もあるにはあるそうですが、共通語では発音を憚られる単語だった(詳細は後述)らしく、結果それを回避するため呼称の乱立が起きてしまったのだとか。
ホビット(ハーフリング)は著作権問題で使えない?
さて、これまでのハーフフットの特徴を見ていて、一部の方はこう思ったかもしれません。
「ハーフフットって指輪物語のホビットじゃないの?」
実はこれ、ファンタジーではもはやお馴染みの話題なのですが、「ホビット」という呼称は指輪物語が初出で、商標登録されているため著作権の関係で使用が憚られる名称。
その為、多くのファンタジーではホビットという呼称を使用することを避け、別の名称を使用することが定番となっています。
「D&D」のハーフリング(指輪物語でも別名として使われた呼称)、「ソード・ワールド」のグラスランナー、「T&T」のホブ、「ゴブリンスレイヤー」の圃人(レーア)などが有名ですね。
つまり、先に触れた「共通語では発音を憚られる単語」というのは、この著作権問題をネタにしているものと思われます。
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