今回は魔物食という異色のテーマを扱う人気作「ダンジョン飯」から、作中に登場する種族の一つ「トールマン」について解説します。
トールマンとは我々の一般的なイメージでいうところの”人間”にあたる種族。
ただこの世界において”人間”は別の意味で使われており、またトールマンも我々がイメージする”人間”と完全にイコールではありません。
本記事ではトールマンとは何なのか、その種族特性や特徴、”人間”との意味の違いなどを中心に解説してまいります。
「ダンジョン飯」トールマンとは?
基本プロフィール(身長・寿命・成人など)
平均身長 | 男性 | 180cm |
女性 | 170cm | |
平均寿命 | 60歳(人間・短命種) | |
成人年齢 | 16歳 |
トールマンとはこの「ダンジョン飯」世界独自の種族であり、我々がイメージする一般的な”人間”に最も近い種族です。
世界中で最も個体数が多く、特に目立った長所も短所もないのが特徴。
やや平均身長が高めであることを除けば、寿命や成人年齢など、一般的なファンタジー世界における”人間”とほとんど違いはありません。
種族特性:手足が長い?
他種族からみたトールマンの特徴は「手足が長い」こととされています。
他人種と比べるとオーガに次いで長身。
その長身と手足の長さは種族名の由来にもなっており、他種族からは「足長」とも呼ばれています。
ただこれは、実際にトールマンの身長が高めということもありますが、この世界では他種族の身長が総じて低めなことが影響していると思われます。
何せ古典ファンタジーでは長身に描かれることが多かったエルフでさえ平均身長150~155cm。
巨漢のイメージがあるオークでさえ150~160cmなのですから、余計にトールマンが長身に見えるでしょうね。
「ダンジョン飯」トールマンの登場人物
この「ダンジョン飯」には数多くのトールマンが登場しています。
ざっと主要なキャラクターを挙げると、
ライオス、ファリン、シュロー、イヅツミ、カブルー、リン、マイヅル、ヒエン、ベニチドリ、カカ&キキ、ヤアド、etc
主人公のライオスを始め、非常に多種多様なキャラクターが揃っていますね。
ちなみにイヅツミは所謂「獣人」ですが、この世界の「獣人」は魔術によって人工的に生み出されたものであり、イヅツミは素体の片方がトールマンだったので、人種としてはトールマンに分類されています。
「ダンジョン飯」トールマンの特徴
トールマンは手足が長いこと以外、これといって突出したものがありません。
エルフは魔法が得意、ハーフフットは手先が器用、ノームは精霊の扱いに、ドワーフは鍛冶に長けている。
トールマンは強いて言うなら歌や踊りが得意とされていますが、苦手な人も多いのであくまで他種族と比較した文化的な評価。
唯一の取り柄である長身もドワーフやオーガに比べ屈強さで劣り、図体の割に貧弱という不名誉な評価を下されることもあります。
ですが能力に偏りがなく、どんなことでも器用にこなせるのがトールマンの強み。
図体の割に貧弱という評価も、ドワーフは持久力不足、オーガは大食らいで燃費が悪いという弱点があるため、トールマンは継戦能力に長けた持久力型と評価するのが適切でしょう。
そうした適応能力の高さがあるからこそ、トールマンは全人口の3分の1を占めるまでに、その個体数を増やしたと言えます。
「ダンジョン飯」トールマンと人間の違い
トールマンは人種の一つという位置付け
この「ダンジョン飯」の世界では「トールマン」と「人間」という言葉が区別して使われています。
この世界で「人間」とはトールマンだけでなく、エルフやドワーフ、ハーフフット、ノームやオーガを含めた人型種族全体を指す言葉(オークやコボルトは亜人)。
トールマンは「人間」の中の人種の一つ。
エルフもドワーフもみんな「人間」で、トールマンは決して特別な存在ではないのです。
ここには作者の種族を特別視しない考え方が表れている気がしますね。
人口は多いが覇権種族ではない
トールマンと、我々が一般にイメージする”人間”との最大の違いは、トールマンが世界の中心ではないということ。
一般的なファンタジー世界では、最も勢力が強く世界を回す中心的な役割を担っているのは”人間”です。
しかしこの「ダンジョン飯」世界では、確かにトールマンは人口こそ多いものの、実際の影響力や勢力では長命種の方が勝っている印象。
特にエルフは、古代魔術に関わった者を種族や国家関係なく強制的に罰していたり、トールマンより力関係が上と思われる描写がいくつも存在します。
エルフが絶対というわけではありませんが、トールマンは人口が爆発的に増加していて、これから影響力を持つことが長命種から危惧されている種族、という位置づけですね。
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