今回は魔物食という異色のテーマを扱う人気作「ダンジョン飯」から、ライオスたちの前に立ちふさがる迷宮の主「狂乱の魔術師シスル」について解説します。
狂乱の魔術師シスルはライオスたちが挑む迷宮を支配する古代の魔術師。
迷宮に挑む冒険者たちにとっての最終目標であり、彼を倒した者は迷宮(かつての黄金の国)の主になると言われています。
ファリンを食べたドラゴンの主でもあり、幾度もライオスたちの前に立ち塞がったシスル。
本記事で狂乱の魔術師シスルのプロフィールや過去、その後どうなったかなどを中心に解説してまいります。
「ダンジョン飯」狂乱の魔術師シスルのプロフィール
基本プロフィール(年齢、声優など)
種族 | エルフ |
年齢 | 不明(千歳以上) |
誕生日 | 2月21日 |
出身地 | 不明 |
家族構成 | 不明 |
体格 | 身長130cm前後、BMI 17 |
好物 | とくになし |
苦手 | とくになし |
声優 | 小林ゆう |
狂乱の魔術師シスルとは、主人公のライオス一党が挑む迷宮の主であり、強大な力を持つ古代の魔術師です。
モンスター飯テロ漫画とされている「ダンジョン飯」ですが、ライオスたちが挑むダンジョンは千年以上前に滅びた黄金の国の名残。
狂乱の魔術師シスルは千年以上に渡って迷宮(=黄金の国)を支配し、王国の民は不死の存在となって迷宮に囚われ続けています。
地上に現れたかつての黄金の国の王は「魔術師を倒した者には我が国のすべてを与えよう」と言い残し、塵となって消えていきました。
これがライオスたちが挑むダンジョンの由来です。
狂乱の魔術師シスルの素顔は銀色の髪と褐色の肌を持つかわいい雰囲気のダークエルフ。
女性っぽく見えますが男性です。
性格はある理由から非常に情緒不安定で排他的、敵と見做した者には一切の容赦がありません。
ダンジョンの支配者にして最強の魔術師
狂乱の魔術師シスルは作中最強の魔術師です。
千年以上に渡る長大な経験値と「万能」の種族特性を併せ持ち、時空間と魂魄に干渉する禁忌の黒魔術を扱うなど、魔術師としては間違いなくハイエンド。
その上で、迷宮の力の源である悪魔・翼獅子を二冊の本に分けて封じており、その悪魔の力を引き出すことで地形を変え魔物を生み出すなど、迷宮内は無尽蔵の力を発揮します。
ファリンを食べたドラゴンも狂乱の魔術師に生み出され支配された存在であり、そのドラゴンの肉体を使って復活したファリンは狂乱の魔術師に支配されてしまいます。
後述する黄金の国の民にかけた呪いも、悪魔の力を使ったものでした。
「ダンジョン飯」狂乱の魔術師シスルの過去
黄金の国の王・デルガルに仕えた魔術師
狂乱の魔術師シスルは、元々黄金の国の王フリナグに道化師として仕える少年でした。
フリナグはエルフを従者にすることを権力者のステータスと考えていたそうです。
フリナグはシスルを実の子供のように可愛がり、王子であるデルガルとは兄弟のように育ちました。
そしてある時、フリナグは政敵に毒殺され、デルガルが王に。
そんな中で、シスルに魔術師としての才能があることが分かり、彼は道化師ではなく宮廷魔術師として頭角を現し、デルガルを陰日向に支えていくことになります。
迷宮の主となり狂気に囚われる
しかし黄金の国は天災や侵略者によって滅亡の危機に晒されます。
その時、シスルは悪魔が封じられた「本」を手に取り、迷宮の主となることで強大な力を手に入れ、その力を以って黄金の国を地下に沈め、国と民を守ろうとしました。
しかしその力には代償があり、シスルの魂は次第に薄れ、狂気に囚われていくことになります。
そして彼は王国の民に「不死の呪い」をかけて強制的に民たちをダンジョン内に閉じ込め、ただただ王国を維持することだけに執着するように。
ちなみにダンジョン内で蘇生が可能なのは、シスルがダンジョン内の人型生物に不死の呪いがかかるようにし、魂が肉体から離れないようにしているためです。
「ダンジョン飯」狂乱の魔術師シスルと悪魔翼獅子
悪魔・翼獅子とは狂乱の魔術師シスルが持つ本に封じられた悪魔。
悪魔とはこの世界の魔力が意思を持った存在です。
狂乱の魔術師を倒すには翼獅子の力を借りる必要があると伝わっており、翼獅子は夢などを通じて黄金郷の住人たちを手助けしていました。
一見、お助けキャラのような位置づけに思えますが、実はこの翼獅子こそが全ての元凶であり黒幕。
悪魔とは人の欲望を食らう存在で、決してシスルの味方というわけではなく、虎視眈々とシスルの欲望を食らうことを企んでいました。
そして翼獅子はライオスやマルシルたちに助力してシスルの隙をつき、千年間熟成されたシスルの欲望を食らうことに成功。
欲望を食われたシスルは廃人となってしまいました。
「ダンジョン飯」狂乱の魔術師シスルの最後(その後・死亡)
狂乱の魔術師シスルは翼獅子に欲望を食われ、廃人になってしまいましたが、その時点で死亡したわけではありません。
ただ全ての欲望を失い、何もする気力がなくなってしまいました。
96話では食事もしないのでこのまま飢え死にするだろうということが、デルガル王の孫・ヤアドの口から語られています。
しかし周囲の「王様」という単語にデルガル王が戻ってきたと勘違いしたシスルは目を覚まし、近くにいたヤアドをデルガル王と勘違いします。
王のフリをしてスープを飲ませようとするヤアドでしたが、シスルは何もいらないと言います。
「いらない」
「ぼくはもうなんにもいらないよ」
シスルの終わりを悟ったヤアドは死はもうそれほど怖くない、安心するようにシスルに語りかけ、彼を優しく抱きしめました。
はっきりと明言されているわけではありませんが、シスルはこのままヤアドの胸の中で息を引き取ったものと思われます。
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