「ダンジョン飯」キメラファリン(通称:ファリゴン)~キメラ化とは? なぜキメラに?~

 今回は魔物食という異色のテーマを扱う人気作「ダンジョン飯」から、作中で登場した「キメラファリン(通称:ファリゴン)」について解説します。

 キメラファリンとは、レッドドラゴンに食べられたファリンが、迷宮の主によって操られ、キメラ化したもの。

 物語後半ではこのキメラファリンを迷宮の主の支配から取り戻し、元の人間として蘇生することが主人公たちの目的となっています。

 本記事ではキメラファリンの概要や強さ、キメラ化の理由と意味、作中での活躍などを中心に解説してまいります。

「ダンジョン飯」キメラファリンとは?

キメラファリンの概要

 キメラファリンとは、ライオスの妹ファリン狂乱の魔術師シスルに操られ、レッドドラゴンの死骸と融合させられた姿。

 ファリンの上半身にドラゴンの下半身、そして両者の間をつなぐように白い鳥の羽と羽毛を有する合成獣です。

 体長は約11メートル(頭から尻尾まで)。

 ファリンの自我は失われており、意識の主導権はシスルに操られたレッドドラゴン側にあります。

 ちなみに公式のガイドブックなどでは「キメラファリン」とも「ファリゴン(ファリン+ドラゴン)」とも呼ばれています。

ファリンは何故キメラ化した?

 レッドドラゴンに食べられ、死亡していたファリンはライオスたちによって一度は無事に蘇生されます。

 しかしレッドドラゴンに消化され骨だけになっていたファリンは通常の蘇生術で救うことが困難であったため、マルシルは古代魔術を用い、更にファリンを食べたレッドドラゴンの血肉を材料にファリンを蘇生。

 一時は問題なく蘇生されたように思われましたが、ファリンの肉体には狂乱の魔術師の支配下にあったレッドドラゴンの魂が混在した状態であり、狂乱の魔術師の支配をも受け継いでいました。

 その後、狂乱の魔術師に操られたファリンは、精神をレッドドラゴンのものへと上書きされ、残っていたドラゴンの下半身と融合、キメラと化してしまいます。


「ダンジョン飯」キメラ化とは?

 キメラは古代魔術によって生み出された合成獣で、この「ダンジョン飯」の世界ではキメラファリン以外にも存在が確認されています。

 ただ、ファリンのように人間がキメラ化したケースは稀で、臓器の位置を始めその実態は多くが謎に包まれているそうです。

 また、基本的にキメラは迷宮の主によって生み出されますが、人と魔物のキメラが現れたらその迷宮はマズイ、と迷宮のヤバさを表す目安にもなっています。

 というのも、迷宮の主は最初は希望や夢をもって迷宮を設計しますが、次第に追い詰められてなりふり構わなくなっていきます。

 自分の身を守る強力な魔物は傍に置きたいものの、最低限の意思疎通はできないと不便。

 頭が人間で身体が魔物のキメラはそんな欲求を安易に満たす象徴で、迷宮の主が暴走している可能性が高いのだそうです。

「ダンジョン飯」キメラファリンの強さ

 キメラファリンはレッドドラゴンベースということもあり、非常に強力な魔物です。

 とは言え、上半身がファリンとなったことでレッドドラゴンだった時より強化された部分もあれば劣化した部分も。

 10巻おまけの「モンスターよもやま話」などに記載されたキメラファリンのスペックを列挙すると、

・ファリン並の知能
・6本の手足
・声帯が圧迫されていて発声は苦手
・飛行力はあまりない、ゆっくり落ちるための翼
・レッドドラゴンよりやや小柄でスマート
・炎袋はあるが着火する器官がないので炎は吐けない
・魔法の使用が可能
・魔力の薄い場所では生きられない
・捕食器官がファリンの口だけで身体の大きさに対し満足な食事がとれず常に餓えている

 知能が高くなり、ファリンの魔法まで使えるようになったという強みはあるものの、レッドドラゴンだった時よりフィジカル面では劣化しており(それでも十分強いですが)、栄養補給などに不具合を抱えることに。

 狂乱の魔術師が適当に作ったからの不具合なのでしょうが、こうした生物としての不完全さがライオスの美意識にはややそぐわなかったようです(カッコいいとは思うけど自分ならもっとこう……)。


「ダンジョン飯」キメラファリンの作中行動

 キメラファリンは狂乱の魔術師シスルに操られると、その命令でデルガル王(実は既に死亡している)を探して迷宮を徘徊するように。

 その過程でライオス、シュローカブルー一行とも遭遇し、その変わり果てた姿で仲間たちを絶望させました。

 その後、地下一階でミスルンたちにやられかけたシスルを救出するために登場。シスルを庇って迷宮の奥深くへと逃亡します。

 シスルに命じられて待機していたファリンですが、ライオスに空腹という弱点を突かれ、たらふくの食事を食べて満腹感で寝入ったところを襲撃され、窒息死してしまいました。

「ダンジョン飯」キメラファリンの最後

 再び死亡したキメラファリンでしたが、彼女の遺体はライオスたちの手によって氷漬けにされ冷凍保存されます。

 ライオスたちは彼女をファリンとして復活させるため、彼女のドラゴンの部分を食い尽くし、ドラゴンの魂を小さくした上で蘇生することを計画。

 迷宮の主を倒した後、ライオスたちは島中の人間に声をかけてファリンの肉体を食べる食事会を開催します。

 七日七晩に渡る食い尽くしの末、見事ファリンのドラゴン部分を完食。

 その後、非常に難度の高い蘇生術ではあり、肉体の一部に羽毛などキメラだった時の名残は残ったものの、無事にファリンはファリンとして復活を果たしました。

【まとめ】「ダンジョン飯」キャラクター一覧



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