今回は「ジャンプ+」で連載中の恋と希望のダークファンタジー「エクソシストを堕とせない」より、暴食の魔王「ベルゼブル」について解説します。
ベルゼブルは、主人公の神父たちと敵対する悪魔の王の一人、七つの大罪”暴食”の魔王。
魔王の中でも一際残虐かつ醜悪な性質の持ち主で、レアとの過去は作中でも屈指の胸糞エピソードとなっています。
本記事ではそんなベルゼブルのプロフィール(元ネタ)や強さ、その過去や登場話を中心に解説してまいります。
目次
ベルゼブルのプロフィール
ベルゼブルは地獄の支配者の一人で七つの大罪『暴食』の魔王です。
外見は紳士的な雰囲気を漂わせた壮年男性。
しかしその本性は誰より残虐で醜悪な悪魔そのものです。
冠する大罪の通りとにかく美味を喰らうことに執着しており、強大な力を持つ神父くんや天使はベルゼブルにとって至高の食事。
2年前に神父くんと戦った際には、神父くんの身体を喰らうのに夢中になるあまり、自分の身体がボロボロになっていたことにも気づかなかったほどです。
また追い詰められた人の行動を見て愉悦に浸る嗜虐的な性格の持ち主。
その性格の悪さから魔王の間でもあまり好かれておらず、古い同志で親しい友人であったルシファーでさえも「あいつは悪い奴だ」と性格に関してはフォローできずにいました。
ゼルゼブルの元ネタ(伝承)
ベルゼブル、あるいはベルゼブブはキリスト教における悪魔であり「蠅の王」。
キリスト教に取り込まれる前は、ペリシテ人の神バアル・ゼブルが前身であったとされています。
バアル・ゼブルは嵐と慈雨の神バアルの尊称の一つで、その信徒たちは豊穣を祈り性的な儀式を行っていたそうですが、後からやってきたヘブライ人はそれを嫌ってバアル・ゼブルを邪神と認定。
やがてこの「バアル・ゼブル」を語呂の似た「バアル・ゼブブ」、即ち「蠅の王」と呼んで蔑むようになったそうです。
後にかつて熾天使であったという説話が創られ、天界での戦争ではルシファーの側近として共に神の軍勢と戦ったということになっています(その説話の通り、この世界のベルゼブルはルシファーと特に親しい関係のようです)。
ベルゼブルの強さ(能力)
ベルゼブルは七つの魔王の中でも特に邪悪な魔王。
単純な強さ以上に、その容赦のない悪辣さが厄介な相手です。
弱っている人間を狙ったり、精神的に追い詰めたりと本当に手段を選びません。
基本的な能力も勿論強いのですが、ルシファー、サタン、リバイアサンには及ばず、魔王の中では中堅どころといった印象。
ただ喰えば喰うほど強くなる能力を持ち、作中ではアスモデウスの断片(ラファエルの力で浄化され一部が天使に戻っていた)を取り込んで半天使化し、神父くんをもしのぐ力を手に入れていました。
ベルゼブルの過去(レア)
ベルゼブルは2年前と11年前にも現世に現れています。
2年前は神父くんが食われながら辛うじて撃退(「オレの体を食い尽くし満足して帰っただけ」)。
11年前はドイツ東部の農村に現れ、その村の住人や撃退にやってきたエクソシスト79名を食いつくしています。
その時、当時5歳で村に住んでいたレアはベルゼブルと親しくなり、村への立ち入りを拒んでいたスラブの術式を解いてベルゼブルを村に入れ、惨劇の引き金を引いてしまいました。
自分のせいで村人たちが死に、ベルゼブルに追い詰められて幼い弟を食べてしまったレアはこの惨劇で唯一生き残り、エクソシストとなってベルゼブルへの復讐を誓っています。
ベルゼブルの登場話
暴食編で東京に侵攻
ベルゼブルは配下である暴食の魔女たちが各地で捧げた供物により力を取り戻し、暴食編(18~35話)で東京に侵攻しています。
唐突に、容赦なく東京を地獄に落としており、それまでの魔王にはない邪悪さが印象的でした。
ベルゼブルは戦いの最中、天使化したアスモデウスの断片を喰らい、半天使化してパワーアップ。
神父くんをも超える力を手に入れ彼を圧倒します。
最終的に、神父くん、ダンテ、レアの三人がかりで、かつバーバラの援護と魔女ヴィルギリウスの裏切りもあって、辛うじて撃退。
最後は因縁あるレアに喉元を喰いちぎられ地獄へと落ちていきました。
子どもの姿でサタンの策を見守る
暴食編で力を大きく損ない子供の姿になったベルゼブルは、その後ゲヘナでサタンの策を見守っています。
詳細は不明ですが、サタンの策はベルゼブルをして怒りを隠せないほど悪辣なもののようでした。
その後、傲慢編では神父くんたちが、ルシファーの元へ行くための天使の力を持ち、かつダンテの魂を捕らえていたベルゼブルの元へ赴き再度対決。
ただベルゼブルは神父くんが操る力を見て何か思うところがあったのか、あっさりと刃を引き神父くんたちをルシファーの元へと送り出しています。
果たしてベルゼブルの狙いはどこにあるのか……?
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