今回は「ジャンプ＋」で連載中の恋と希望のダークファンタジー「エクソシストを堕とせない」より、魔女「ヴィルギリウス」について解説します。
ヴィルギリウスは暴食の魔王ベルゼブルと契約した魔女で、サバトのリーダー格として世界中で暗躍するテロリスト。
作中では「悪魔と契約した元人間」を魔女と呼んでおり、性別は男です。
またエクソシスト・ダンテの幼馴染であり、彼と深い因縁を持っています。
本記事ではそんなヴィルギリウスのプロフィールや元ネタ、ダンテとの過去、その強さや登場話を中心に解説してまいります。
ヴィルギリウスのプロフィール
ヴィルギリウスはヨーロッパ各地で魔王ベルゼブルに供物を暴食の魔女。
「魔女」と呼ばれてはいますが、この世界の「魔女」は悪魔と契約した元人間を指す呼称であり、ヴィルギリウスの性別は男性です。
見た目は若い少年ですがこれは魔女となって老化が止まっているためで、実年齢は壮年男性（ダンテと同年代）。
魔女たちのリーダー格で教会から追われるテロリスト。
神の教えに支配された世界を改革するため、魔女たちを率い、魔王たちとも別の思惑を持って暗躍しています。
人々をベルゼブルに生贄として捧げていましたが、生贄となった者の多くは立場を利用して弱者を虐げ搾取していた聖職者などであり、ヴィルギリウスは単純な悪人というわけではない模様。
なお、魔女となる際には契約のために新たな名を名乗る必要があり、ヴィルギリウスはその時に名乗ったもので彼本来の名前ではありません。
ヴィルギリウスの元ネタ（神曲）
ヴィルギリウスの名前の元ネタは、帝政ローマ初期に活躍し「牧歌」「農耕詩」「アエネーイス」の三作品で知られるラテン文学の大家。
ウェルギリウス、あるいはヴェルギリウスと表記されることもあります。
後世の多くの作家に影響を与え、イタリアの詩人ダンテもその一人。
ダンテはあの「神曲」において、ヴェルギリウスを自らの師であり地獄の案内役として登場させています。
「エクソシストを堕とせない」におけるヴィルギリウスはこの名を名乗ったのも、後述するエクソシスト・ダンテを意識したものであることは間違いありません。
ヴィルギリウスとダンテ（過去）
エクソシスト・ダンテは主人公の神父くんが「センセイ」と呼ぶ凄腕のエクソシスト。
ヴィルギリウスと因縁があり、彼を自分自身の手で殺そうと追い続けています。
実はヴィルギリウスとダンテは幼馴染であり、元恋人同士（同性愛者）。
二人が決別した詳しい経緯は現時点で不明ですが、ヴィルギリウスは少年時代、聖職者に身体を売って生きており、そのことが何か影響しているのではと思われます（ダンテに手を出そうとした聖職者を殺した、とか？）。
二人は敵対こそしていますが今でも互いに愛し合っており、お互いの為であれば自分の命すら惜しまない複雑な関係性です。
ヴィルギリウスの強さ（能力）
ヴィルギリウスは砂糖を操る魔法の使い手。
これは暴食の魔王ベルゼブルと契約した影響でしょうね。
無数のお菓子を生み出したり、かなりファンシーな見た目ですが、その力は魔女の中でも上澄み。
エクソシスト・ダンテとほぼ互角の実力を有しています。
また、魔女の特性なのか銃器など知恵の実のものではヴィルギリウスを殺すことはできません。
ただそんなヴィルギリウスであっても神父くんや魔王クラスには全く及ばず、その強さは常識的な範囲に収まっています。
ヴィルギリウスの登場話
ヴィルギリウスの初登場は暴食編19話のラスト。
ベルゼブルと契約した魔女の一人として登場し、ベルゼブル復活のために暗躍していました。
ただ実際にはベルゼブルの小指を渡したフリをしてベルゼブルの足を引っ張ったり、ベルゼブルの忠実な配下というわけではありません。
その後も色欲編や怠惰編に登場し、魔王の断片を収集。
傲慢編では、自分を止めるために自殺したダンテを復活させるため、神父くんたちと組んでルシファーのいるゲヘナへと向かっていました。
ヴィルギリウスの目的
ヴィルギリウスの目的は七つの魔王の断片を集め、古の魔女「バーバヤーガ」を復活させることです。
バーバヤーガは教会に踏みにじられた怨念の塊。
彼女はかつて神を殺すためにサタンに取引を持ち掛け、ベルゼブルやアスモデウスとも契約を結んでいます。
バーバヤーガはワルプルギスの夜に七つの魔王の断片を捧げることで復活するとされており、魔女たちはその力によりこの世界を改革しようと考えていました。
ただしルシファーが見た神の予言によるとヴィルギリウスはバーバヤーガの制御に失敗して地上で大虐殺が引き起こされる模様。
また、ヴィルギリウスの真の目的は魔王は勿論、他の魔女たちとも少し異なるようで……？
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