今回は「ジャンプ+」の記録を更新し続ける話題作「怪獣8号」から、”しつこい””魅力ない”とアンチ急増中の強敵「怪獣9号」について解説します。
「怪獣8号」は怪獣発生率が世界屈指となった架空の日本を舞台に描かれるバトル作品で、今のところラスボスと目されているのがこの怪獣9号。
高い知性を有し、非常に凶悪な能力を持つ難敵なのですが、敵としてもこいつどうなんだとファンの間でアンチが急増しています。
本記事ではそんな怪獣9号の正体や強さ、どうしてここまで叩かれるのかを中心に語っていこうと思います。
「怪獣8号」怪獣9号とは?
史上9番目の識別怪獣
怪獣9号とは史上9番目に確認された識別怪獣です。
そもそも本作において、基本的に怪獣は出現するなり防衛隊によって討伐されるため、特定の名称で呼ばれることはありません。
しかし特に強大な怪獣、討伐が難航した怪獣は識別怪獣と呼ばれ「怪獣〇号」というコードーネームが付けられます。
ちなみに1~7号までの識別怪獣は物語開始前までに討伐され、防衛隊で識別怪獣兵器という特殊な武器の素材に使われています。
高い知性と人語を有する特異な個体
怪獣9号は過去の識別怪獣と比べても、高い知性を有し、人語を解する極めて特異な個体です。
外見は「エリンギ」のような頭部を持つ人型の怪獣で、比較的小柄。
性格は極めて狡猾かつ残忍で、強大な怪獣でありながら様々な策略をもって防衛隊の面々を苦しめます。
初登場は日比野カフカや市川レノ、四ノ宮キコルが参加した防衛隊選抜試験終了直後で、試験で倒されたはずの怪獣たちを蘇生させ、カフカたちに襲い掛かりました。
その場は怪獣8号に変身したカフカによって撃退されますが、仕留めることはできておらず、その後怪獣9号は幾度にもわたってカフカたちの前に現れ、彼らを苦しめることになります。
「怪獣8号」怪獣9号の強さと正体(フォルティチュード)
ウイルスのような性質を持ち、戦う度に進化を遂げる(フォルティチュード)
怪獣9号はウイルスのような性質を持ち、戦う度に進化を遂げる特殊な個体です。
登場当初は怪獣の脅威度を示すフォルティチュードで8.5という評価でしたが、登場する度、確実にその強度を増しています。
ちなみにフォルティチュードは、8.0以上で大怪獣、9.0以上で歴史に残る大怪獣とされており、これまでに確認されている最大値は怪獣8号の9.8。
9号が品川で防衛隊本部を強襲した際は、怪獣8号と五分に渡り合った四ノ宮功長官を下していましたから、フォルティチュード9.0以上に成長していたことは間違いありません。
更にこの時、9号は四ノ宮長官と共に識別怪獣兵器2号を取り込んでおり、今後フォルティチュード10クラスに成長する可能性も十分に考えられます。
多種多彩な特殊能力(分裂・再生・融合・擬態など)
怪獣9号は多種多彩な特殊能力の持ち主です。
その能力は今のところ確認されている限りで、ざっと次の通り。
・本体に近い能力を持つ分身能力。
・肉体再生能力。
・通信等を阻害する結界を張る能力。
・指から光線を発射する能力。
・死んだ怪獣を蘇生し、強化する能力。
・他者を捕食し、融合する能力。
・捕食した人間に擬態する能力。
・意図的に大怪獣を生み出す能力。
作中ではモンスタースイーパーの職員に擬態して人間社会に潜むなど、非常に厄介極まりない立ち回りをしていた怪獣9号。
更に捕食した人間の記憶や知識を吸収することも可能で、四ノ宮功長官の肉体を捕食した怪獣9号は、今や日本防衛隊に関する情報を網羅してしまっています。
怪獣が知恵とか情報を身に付けたら、もうどうしようもないっていうか、反則ですよね。
その正体は大怪獣を生み出す力を持つ怪獣の王?
怪獣9号の能力で特に恐ろしいのが、意図的に識別怪獣クラスの大怪獣を生み出すことができるという点です。
実際に、作中では怪獣10号は怪獣9号によって生み出されたことが明らかになっています。
怪獣10号は亜白ミナや保科宗四郎など、第三部隊の総力を結集して討伐したフォルティチュード9.0の歴史に残る大怪獣。
それと同等、あるいはそれ以上の力を持つ怪獣をポンポン生み出すことができるのだとすれば、もはや怪獣9号は怪獣たちの王と呼ぶ他ない存在でしょう。
今のところ怪獣9号の目的はハッキリとは語られていませんが、識別怪獣兵器を含め、怪獣たちの力を集めようとしているようです。
「次に私が動く時」
「怪獣の時代が始まる」
とも発言しており、人類を滅ぼして怪獣の時代を作り出そうとしているかに思えますが……
「怪獣8号」怪獣9号が「しつこい」「魅力ない」と叩かれる理由
敗北しそうになっては逃げるを何度も繰り返す → いい加減しつこい
今のところ物語のラスボス的な立ち位置にある怪獣9号ですが、読者からはいい加減「しつこい」「魅力ない」と叩かれ、アンチが急増しています。
その理由の一つが、何度も何度も敗北しそうになっては逃げて再登場を繰り返している点です。
ギリギリまで追い詰めてもするりと逃げ延び、当然のようにパワーアップして再登場。
確かにこれに関しては「しつこい」という他なく、いい加減死んでくれよと言いたくなる気持ちは非常に分かります。
物語序盤に登場した敵キャラがパワーアップしてラスボス級の存在として再登場というのは鉄板ではありますが、怪獣9号は本当に何度も登場し過ぎ。
せめてもうちょっと登場頻度を抑えるとかしないと……「敗北して逃げる→再登場」の一連の流れがネタみたいになってしまっているんですよね。
あまりに理解不能な存在で敵としては魅力がない、四ノ宮功の融合はテコ入れ?
加えて言うならば、怪獣9号はその目的や生態、外見も含め、あまりに理解不能な存在で読者としても共感しづらく、敵としてあまり魅力がないという問題もあります。
良い作品には魅力的な敵が必要です。
対立する敵キャラクターに美学や信念、共感できる背景があってこそ、いっそう主人公たちの魅力が際立つというもの。
そうした視点に立つと、怪獣9号は今のところあまりに意味不明な存在で、非常に共感しづらいです。
「怪獣」というテーマを考えれば仕方ないと言えば仕方ないんですが、半端に9号に知性があって意思疎通できることが、そうした割り切りを難しくしています。
あるいは9号が四ノ宮功長官を捕食して、その姿に擬態できるようになったのも、そうした問題点に対するテコ入れをしようという意図があってのことなのかもしれませんね。
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