「スパイファミリー」店長～謎多きガーデンの長、その強さや正体（黒幕？）、ロイドにすら悟らせない防諜力～

　今回は「ジャンプ＋」で連載中の大人気作品「SPY✖FAMILY（スパイファミリー）」から、謎多きガーデンの長「店長」ついて解説します。

　店長はヨルが所属する東国の暗殺組織の長。

　本名は不明で、普段は屋敷の庭で花を育てている謎の人物です。

　ガーデンはロイドたちWISEでさえ尻尾も掴めない闇深い組織で、店長は現政権やデズモンドとも敵対する可能性を否定していません。

　本記事ではそんな店長のプロフィールや強さ、ガーデンとその黒幕説（正体）を中心に解説してまいります。

「スパイファミリー」店長のプロフィール

引用元：少年ジャンプ＋

　店長とはヨルが所属する東国（オスタニア）の暗殺組織ガーデンの長。

　本名は不明で、店長というのは仲間内でのコードネームのようなものです。

　外見は色黒でトーテムポールのような不気味な見た目をした初老の男性。

　普段は私邸と思われる屋敷で庭師のように庭園の手入れをしています。

　物腰穏やかで感情を表に出すことはほとんどありませんが、腕試しと称していきなりヨルに襲い掛かるなど物騒な人物です。

　ガーデンについての詳細は後述しますが、彼らは非合法の暗殺組織。

　その全容は未だ謎に包まれており、依頼を受けるかどうかは全て店長の一存で決められています。

　仕事の依頼が入ると店長から「剪定者」と呼ばれる暗殺者に「お客さまが入りました」と電話で連絡を入れるのが合図（直接連絡するか、間に「部長」を挟むかは都度異なる）。

　こうしたやり取りは、1900年代前半にアメリカで活動していたプロの殺し屋集団マーダーインクが元ネタになっていると言われています。

　ガーデンとは東国に仇なす国賊を粛正することを目的とした暗殺組織。

　同じく国防を目的とした秘密警察などとは一定の関りを持っていますが、秘密警察とは異なりガーデンは非公式の組織です。

　その存在は巧妙に隠蔽されており、西国の諜報機関であるロイドたちWISEでさえ都市伝説だと考えていました。

　豪華客船「プリンセス・ローレライ」の件でも、あれだけの大立ち回りをしておきながらWISEは「第三国の関与の可能性」を疑うのみで、ガーデンの尻尾もつかめていなかったのだからその防諜能力は相当のものですね。

　その仕事は国賊の粛清だけとは限らず、作中では恩義のあるマフィアの縁者の護衛を支持したこともあります。

　ガーデンは国防を目的とした組織ですが、彼らが忠誠を誓っているのは国そのもの（正確には東国の前身である帝国）。

　そのため現政権とは距離を置いており、積極的に敵対するつもりはないようですが、必要とあれば排除に動く可能性も示唆されています。

　秘密警察のヴィルカー局長からもたらされた政府からの依頼には「政治屋の手先（コマ）になるつもりはありません」とつれない態度をとっていました。

　保守勢力である東国最大野党「国家統一党」とは比較的スタンスが近いようですが、それでも関係性は決して良好とはいえない模様。

　ヨルが「国家統一党」総裁ドノバン・デズモンドの妻メリンダと親しくなった際には、そのこと自体は構わないと発言しつつも「何かあればその時は」と敵対する可能性を滲ませていました。

　店長は今のところ本格的な戦闘描写はありませんが、暗殺組織の長であり、その戦闘能力は相当なものと思われます。

　初登場時には結婚生活でヨルの腕が鈍っていないかと試すためにいきなり襲い掛かったこともありました。

　個人戦闘能力では作中最強と予想されるヨルを試そうというのですから、店長もヨルに準じる戦闘能力の持ち主と考えて間違いないでしょう。

　実際に二人が戦えば、最終的には無茶苦茶のフィジカルを持つヨルが押し切りそうな気もしますが、技術的には店長の方が上、というイメージがありますね。

　ファンの間では店長こそがこの作品の黒幕的存在ではないかという説がまことしやかに囁かれています。

　元々この作品は、スパイであるロイドが西国と東国の再びの武力衝突を防ぐため、ドノバンが企んでいるだろう戦争計画を探る、というのが物語の骨子。

　ただドノバンは不気味な人物ではあるものの実は善人という説もあり、その代わりに黒幕として候補に挙がったのが店長、というわけです。

　店長が黒幕だとすれば、店長は東国と西国が戦争に突入し、かつての帝国の栄光を取り戻したい、というのがその動機でしょうか。

　武闘派である保守勢力とスタンスが近しいという点も、この説と合致していますね。

　ただもし店長が黒幕だとすると、ロイドたちWISEが戦争を止めたい正義の組織で、ヨルたちガーデンが悪の組織という構図になってしまいます。

　物語的にこの構図は少し陳腐な気がするので、店長が黒幕という説は全くないわけではないものの、可能性は低いと思いますね。