今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、作中で度々言及されている国家「帝国」について解説します。
帝国は現在では北側諸国の一国という位置づけですが、かつては大陸の大部分を支配した統一帝国の流れを汲む大国。
影なる戦士、聖杖法院、魔導特務隊など、強力な戦力を多数抱えています。
本記事ではこれまでに判明している帝国の歴史や地理、風土、帝国が抱える戦力について解説してまいります。
「葬送のフリーレン」帝国とは?
統一帝国の流れをくむ大陸北部の国家
帝国とは、かつて大陸の大部分を支配した統一帝国の流れを汲む国家です。
上の図は約千年前の大陸の勢力図ですが、その後帝国は分裂。
現在では北側諸国の一部(具体的な範囲は不明)にまでその勢力を縮めています。
ただそれでも大陸の国家の中で最も大きな勢力を保持していることには変わりないようで、作中では何度もその名が登場しています。
帝都はアイスベルク。
英雄を死後祭り上げて神格化する傾向があり、勇者ヒンメルの像はかなり実物と異なり、逸話もかなり誇張されて伝わっています。
また魔族との戦いが激しい北側諸国の国家だけあって、武力に長けた実力者が多数存在しているようです。
魔法の軍事転用に積極的(フランメの功績)
帝国は魔法の軍事転用に積極的な国家です。
約千年前まで人間の文化圏では魔法は魔族の技術であるとして表立った研究は禁忌とされていました。
そんな中、統一帝国に働きかけ、魔法の研究を認めさせたのが人類の魔法の祖とされる大魔法使いフランメ。
フランメは新設された宮廷魔法使いの教育にも携わっており、魔族と戦うため魔法の軍事転用にも積極的でした。
帝国の魔法技術は、フランメの功績そのものとも言えるでしょう。
「葬送のフリーレン」帝国と影なる戦士
帝国が恐れられる理由の一つが「影なる戦士」と呼ばれる、帝国に忠誠を誓った謎の戦士たちの存在。
彼らの存在は公式には認められておらず、一般には都市伝説のように語られています。
初登場は原作124話。
対魔法使い専門の特務機関の一つとされており、魔力感知にもかからない隠密技術と卓越した白兵戦能力を併せ持つ戦士にして暗殺者のような者たち。
本来の名を捨て、あるいは元より持たず、任務のための身分と呼び名でやり取りし、一度任務が下れば何十年と放置され、任務を下した者たちがその存在を忘れていても忠実に使命を果たし続ける狂信者のような一面も持ち合わせています。
魔法使いにとってはまさしく天敵と言えるでしょう。
「葬送のフリーレン」帝国と聖杖法院
聖杖法院とは、原作128話でラントの口から語られた「影なる戦士」と同じ対魔法使い専門の特務機関の一つ。
非公式の存在で、作中でもまだ未登場のため、具体的にそれがどういった組織かは分かっていません。
ただ名前からすると僧侶系、女神の魔法を使う者たちの組織っぽいですね。
また128話に登場したシルエットを見ると、代表者は耳が尖っていてエルフのようであり、フリーレンの知り合いという可能性が高そうです。
「葬送のフリーレン」帝国と魔導特務隊
魔法使いを狩ることに長けた猟犬
帝国魔導特務隊は帝国が正式にその存在を認め、魔法使いの反乱鎮圧にあたっている組織です。
魔法使いで構成される帝国軍の特殊部隊で、一言で言えば帝国最強の魔法使いたち。
内乱も戦争も人も魔族も関係なく、純粋に魔法使いを狩ることに長けた猟犬と評されています。
大陸魔法協会が認定した一級魔法使いたちは帝国どころか大陸最強の魔法使いと言えますが、対魔法使い戦に特化した魔導特務隊との相性は最悪。
単純な魔法の技量以前に戦い方がとにかく巧みで、一級魔法使いであってもまともに戦えば相手の手の内を理解することもできないまま敗北してしまうほどです。
黄金郷のマハトでさえその力を警戒していた
作中で実際に魔導特務隊が登場したのは原作127話からですが、その名前と存在自体は96話でも一度触れられています。
黄金郷のマハト編で、帝国領に向けて移動するフリーレンたちを追うマハト。
そのマハトが、
『国境を警備する魔導特務隊を相手にしながら、帝国の国防結界を解除するのは、俺とソリテールが組んだとしても流石に骨が折れる』
と魔導特務隊を評価していました。
七崩賢最強のマハト、そしてマハトに匹敵する大魔族ソリテールの二人がかりでも魔導特務隊を”脅威”と認めていたのですから、帝国にはどんな化け物がいるんだと当時話題になっていましたね。
後に判明したことですが、マハトはかつてヴァイゼを訪れたフラーゼ(後の魔導特務隊隊長)と会ったことがあり、それがきっかけで魔導特務隊を脅威と認識したようです。
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