今回は大人気漫画「文豪ストレイドッグス」から、武装探偵社の社長「福沢 諭吉(ふくざわ ゆきち)」について解説させていただきます。
福沢諭吉は主人公たちが所属する武装探偵社のトップであり創設者。
圧倒的な武術の腕前、社員から慕われるカリスマ、情の厚さにかわいい物好きというお茶目さまで持ち合わせた、まさにパーフェクトなナイスミドルです。
ここではそんな福沢の能力、過去を中心に深掘りしていきましょう。
文豪ストレイドッグス、福沢諭吉のプロフィール(声優含む)
基本プロフィール(年齢、身長、誕生日、声優など)
年齢 | 45歳 |
身長 | 186cm |
体重 | 71kg |
誕生日 | 1月10日 |
血液型 | B型 |
好きなもの | 猫、牛鍋、酒、平等 |
嫌いなもの | 封建制度 |
声優 | 小山力也 |
福沢は武装探偵社の社長であり創設者。
和服と肩まで伸ばした白髪、古風な言葉遣いが特徴の落ち着いた雰囲気の男性です。
個性派ぞろいの武装探偵社の社員たちを率いるカリスマ性の持ち主で、ちゃらんぽらんな太宰治やわがままな江戸川乱歩でさえ、福沢の言葉には素直に従っています(いや、乱歩はごねたり間にワンアクション入りますけどね)。
非常に社員、そしてヨコハマという街を愛しており、社員や横浜の街に危機が迫れば、断固とした態度でそれに立ち向かう胆力の持ち主でもあります。
また、意外にかわいい物好きで、泉鏡花に関してはそのかわいらしさから試験抜きで社員にしてしまうというお茶目さも持ち合わせています(ちなみに、鏡花は後からちゃんと試験を受けています……すんごい、土壇場の窮地でしたけど)。
人を魅了する数々の名言
福沢のカリスマ性はその数々の名言にも表れています。
「仲間が窮地、助けなければならん。それ以上に重たい理屈がこの世にあるのか?」
社員の中島敦がマフィアに攫われた時、対応を巡って意見が割れた社員たちを動かした鶴の一声がこれです。
福沢以外の誰が言っても社員たちは納得しなかったでしょう。
福沢が言ったからこそ、この言葉は重みをもっているのです。
ちなみに、乱歩だけはこの言葉を聞いても全くやる気がありませんでしたが、
「褒めてやる」
福沢のこの一言でワンコのようにやる気を見せています(かわいいですね)。
「それが我々唯一の共通点だからだ。『この街を愛している』」
「街に生き、街を守る組織として、異国の異能者に街を焼かせる訳にはゆかぬ」
強大な北米の異能者集団、組合(ギルド)に対し、ポートマフィアを共闘することを選択した福沢の言葉です。
本当に守るべきものが何か、きちんと理解しているからこその言葉ですね。
文豪ストレイドッグス、福沢諭吉の異能力、強さ
異能力:人上人不造(ヒトノウエニヒトヲツクラズ)
文豪ストレイドッグスと言えば多彩な異能力が魅力の一つですが、福沢の異能力は少し変わり種で、異能力者、そして社員にしか効果を及ぼしません。
異能力:人上人不造(ヒトノウエニヒトヲツクラズ)
部下の異能の出力を調整し、制御を可能とする。
条件として、探偵社の入社試験を突破する(正式な部下となる)必要がある。
作中では異能力者として未熟な中島敦や泉鏡花の異能力に対して使われ、その制御ができるようにしています。
ちなみに入社試験は厳正なものでなくてはならず、そのため鏡花は命がけの土壇場で入社試験に通って福沢の異能の対象となり、ギリギリで窮地を切り抜けています(詳しくは泉鏡花の紹介記事をご覧ください)。
政府直属の暗殺剣使い、孤剣士「銀狼」
さて、その異能力は戦い向きではない福沢ですが、実はその戦闘能力は作中屈指のものとなっています。
実は福沢はかつて政府直属の暗殺剣使い、孤剣士「銀狼」と呼ばれた裏社会では名の知れた剣士。
終戦時には戦線拡大派の高官や軍人を斬って戦争終結に一役買ったという過去を持っています。
剣術だけでなく体術も達人の域にあり、作中では複数の刺客に襲撃されても素手で軽くあしらっていました。
福沢の武術の弟子である国木田独歩も福沢には一本も取ることができないらしく、福沢の実力に全幅の信頼を置いています。
文豪ストレイドッグス、福沢諭吉の過去(乱歩、森鴎外、夏目漱石)
「江戸川乱歩」との出会い、武装探偵社設立のきっかけ
かつて政府直属の剣客として活動していた福沢ですが、ある時彼は、自分が技量に溺れ、国のためではなく自分のために暗殺を行っているのではと疑うようになり、政府から距離を置くようになります。
そんな時に出会ったのが、若き日の江戸川乱歩でした。
乱歩は天才的な頭脳を持ちながら、自分自身の非凡さを理解していない子供でした。
そして「なぜ世界は子どもの自分にも分かるようなことを指摘しないのか」という疑問を持つ乱歩に対し、福沢は苦し紛れに乱歩の頭脳を「異能力」だと説明します。
それをきっかけに自分が特別だと理解した乱歩は、その頭脳を存分に振るい始めるのですが、それは乱歩自身にとってとても危険な行為でした。
「力を誇示するのは構わん、頭脳で難敵に挑むのもいい!」
「だがその勝負の掛け金に自分の命を乗せるのだけは止めろ!」
暴走する乱歩をそう言って叱る福沢。これをきっかけに、乱歩は福沢を深く信頼するようになります。
その後、福沢は乱歩と共に乱歩を守りながら行動するようになるのですが、そこで自分自身が正義でありたいと願っていることを自覚します。
そのためには乱歩という才能が必要。そして乱歩を守るためにはより多くの武力が必要でした。
これがきっかけとなって福沢は武装探偵社を設立することとなるのです。
夏目漱石の「三刻構想」、森鴎外との衝突と共闘
武装探偵社設立にあたって、福沢は夏目漱石と接触し、異能業務許可証を入手しています。
しかし夏目漱石も何の意図もなく福沢に協力したわけではありません。
福沢は夏目の依頼を受けて、当時闇医者をしていた森鴎外(後のポートマフィアの首領)と出会うこととなります。
福沢と森鴎外は、夏目漱石が描く「三刻構想」を実現する者たちでした。
「三刻構想」とはヨコハマの街の昼を内務省異能特務課が、夜をポートマフィアが、そしてその狭間の夕刻を武装探偵社が管轄することで街の均衡を保とういうもの。
福沢と森鴎外は決して友好的な関係ではありませんが、ヨコハマの街を守るために時に共闘することもありました。
その関係性は「双黒」と呼ばれた太宰治と中原中也、そして中島敦と芥川龍之介のように、決してなれ合うわけではありませんが、一度組めば向かうところ敵なし。
敵対しながらも、それぞれの立場から街を守り続けてきた福沢と森鴎外。また2人が手を組んで戦う姿は見られるのか、今後が非常に楽しみですね。
コメント