今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、郷土図書担当のおばちゃん「源川(みながわ)さん」について解説します。
源川さんは主人公の石平くんたちが働く図書館の女性非正規職員。
穏やかで人の良さそうなおばちゃんで、経験豊富で人との関わり方がとても上手い人物です。
図書館における陰の実力者であり、ある意味で石平くんが最も恐れている女性。
本記事ではそんな源川さんのプロフィールや登場話、作中での活躍を中心に解説してまいります。
「税金で買った本」源川さんのプロフィール
基本プロフィール(年齢、身長など)
源川さんは主人公の石平くんたちが働く図書館の女性職員です。
外見は眼鏡とグレーのもっさりヘアーが特徴の人の良さそうなおばちゃん。
年齢は50~60代と、ファンブックでは幅のある記載がされていました。
身長は150cmぐらい。
性格は穏やかで人当たりの良いおばちゃん。
人との関わり方、そして人の使い方が非常に巧みで、職場においてはある意味一番強いタイプの女性です。
ちなみに当初はただのモブ予定だったのか、ファンブックの設定資料には名前がなく「郷土図書担当」とのみ記載されていました。
郷土図書担当の非正規職員
源川さんは不二さんと同じ郷土係担当の非正規職員。
かなりのベテランであることは確かですが、図書館に勤める以前、別の職場にいたこともあるそうで、不二さんや梨原さんのような開館当初からの最古参というわけではないようです。
図書館内部のことだけでなく、書店との折衝やまちの歴史などにも詳しい頼れる存在。
決して図書館内で強い存在感を放つ存在ではありませんが、何か問題が起こった時、最後のさりげな~く収めてくれるタイプの女性です。
「税金で買った本」源川さんの初登場
源川さんの初登場は23話「マンガでわかる最高の会議 実践編」。
当時は名前も出てこず、あくまで郷土図書担当のおばあちゃんキャラとしての登場でした。
選書会議で揉める梨原さんと角野さん。
二人を収めるために今村さんが裏でコッソリ話を通していた一人が、この源川さんでした。
会議でヒートアップする梨原さんと角野さんに、朝野さんたちが途中退室して水を差し、少し二人の気が削がれたところを源川さんがフォロー。
梨原さんに角野さんの言いたいことを噛み砕いて伝え(角野さんが言っても聞かないので)、それとなく場を収めたのでした。
「税金で買った本」源川さんは陰のボス?
源川さんは図書館の陰の実力者。
周囲のほとんどの人は、源川さんの人をただ人が良いおばさんとしか認識していませんが、石平くんだけは本能的に源川さんが逆らったらマズい人物であることを嗅ぎ取っています。
後述するシステム開発紛争の話では、源川さんに口止めされたことをつい喋ってしまい「源川サンに俺消されちまうかも」と発言。
源川さんが図書館長と仲が良く(昔同じところで働いていた)、さりげなく裏で図書館長に働きかけていたり、表に出ないところで上手く人をコントロールしています。
そんな源川さんの姿を目の当たりにした石平くんは、源川さんに絶対に逆らってはならないとの思いを強くしていました。
「税金で買った本」源川さんの活躍(主な登場話)
戦後日本の出版史(91~92話)
源川さんの名前が登場し、彼女がメインで活躍したのが91~92話「戦後日本の出版史」。
内容的には所蔵して問題ないものの、出版社に品切れで、役所に提出する請求書の書式の関係で普通の書店から購入するのは難しい利用者からのリクエスト本にまつわるお話です。
白井がリクエストに応えられず頭を悩ませていたところに登場した源川さんでした。
源川さんは契約書店のマチノ書店、その部長の酒口さんに頼んでみればいいとアドバイス。
半信半疑の白井でしたが、言われた通りにしてみると酒口さんがリクエスト本をあっさり揃えてきてくれました。
ただそのやり方はかなりグレーで、切るべきタイミングを選ぶカード。
何故源川さんがこのタイミングで自分にそのアドバイスをしたのか、白井は不思議に思います。
実はリクエストのあった話「戦後日本の出版史」は、郷土資料になることが記載されていて、郷土図書担当としてもできれば手に入れたい本でした。
そこにリクエストがきたのでシメシメと思い、上手く白井を使って購入させた、というのが真相。
源川さんの意外に腹黒いところが見えたお話でした。
ホットサンドレシピ、システム開発紛争(107~110話)
続いて源川さんが登場したのが不二さんの登場話でもあるシステム開発紛争にまつわるエピソード。
新しくやってきた館長補佐の柏川への不満を、不二さんが源川さんにぶちまけるところを偶然聞いてしまう石平くん。
源川さんにそっと口止めされた石平くんでしたが、彼は我慢できずすぐ白井たちに言って話を大きくしてしまいます。
図書館のシステム更改に合わせてシステム会社を変えさせようと企む不二さんと、彼女と対立する館長補佐。
最終的に立場が強いのは館長補佐なので、不二さんは我慢せざるを得ません。
そんな苦い対立を目撃した石平くんでしたが、エピソードのラストでは源川さんがさりげなく仲の良い館長にシステム会社の変更をお願いしていて……
最終的に職場で大切なのは「人と関わる力」だということを学んで石平少年でした。
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