今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、優しい見た目でキレると怖い「不二さん(おフジ)」について解説します。
不二さんは主人公の石平くんたちが働く図書館の女性非正規職員。
開館当初から勤める郷土係のベテランで、非正規でも図書館の仕事に強い誇りを持つ熱意溢れる女性です。
作中では情熱が行き過ぎて館長補佐(柏川)と衝突していた不二さん。
本記事ではそんな不二さんのプロフィールや人間関係、登場話を中心に解説してまいります。
「税金で買った本」不二さんのプロフィール
基本プロフィール(年齢、身長など)
不二さんは主人公の石平くんたちが働く図書館の女性職員です。
外見は外ハネボブカットに眼鏡の真面目で優しそうな女性。
身長は推定170cm超(梨原さんとの比較より)と女性にしてはかなり長身。
若く見えますが20年以上図書館に勤めており年齢は40代と推定されます。
性格は基本おっとりして優しいものの、白井と同じで許せないと思ったことには全力でキレるタイプ。
図書館への愛が強く、その怒りは主に仕事面で発揮されることになります。
開館当初から務める郷土係の非正規職員
不二さんは源川さんらと同じ郷土係担当の非正規職員。
作中ではあまり石平くんらとの絡みは多くありませんが、郷土係は難しいレファレンスが多くベテラン揃い。
特に不二さんはこの図書館の開館当初から勤めるベテランで、十数年前の開館十周年には、梨原さんと共に選書基準や除籍基準の叩き台を作ったこともあるそうです。
また、郷土係になる前は白井の前任の弁償担当で、不二さんが作った弁償基準は白井の仕事の大きな助けになっていました。
ただし、不二さんはやはり白井に似ているというべきかそこそこ問題児で、これまで色んな係を転々としながら”他の人が知らない自分にしかできない仕事”を幾つも抱え込んでいます。
健全な組織運営を図る上では、能力はあっても、こういう他の人に仕事を引き継がないで自分の立場を守ろうとする人は普通に厄介なんですよね……
「税金で買った本」不二さんの登場話(初登場)
不二さんの初登場は108~110話の「システム開発紛争ハンドブック」。
その前の107話で後ろ姿と声だけは先行して登場していました。
最近やってきた館長補佐の柏川を巡り、図書館に流れる不穏な空気にワクワクする石平くん。
館長補佐に反発する中心にいたのが、郷土係の不二さん。
以前も図書館にいたことがある柏川と不二さんが犬猿の仲であることはベテラン職員の間では有名な話でした。
不二さんは図書館のシステム更新に併せて、不便な検索システムを別のシステム会社に乗り換えさせることを計画していましたが、柏川が来たことでそこに暗雲が。
それでも忙しい勤務の合間を縫って資料を作り、係長を通じて上を説得しようとする不二さんでしたが、非正規の彼女には何の決定権もなく……
初登場では可愛そうな頑張り屋という印象が強かった不二さんでしたが、112話「みんなで考えるSDGs」では一転問題児としての側面が噴出。
移動図書館の児童書の選書や、除籍本の買い替えリストの作成など、係替えをしても他の人に引き継がず、一部の仕事を自分にしか分からない状態で抱え込んでいたことが判明します。
それは非正規という自分の弱い立場を守るためのものであり、同時に自分が辞めた時「みんな困ればいいと思うの」という不二さんの性格の悪さの表れでもありました。
「税金で買った本」不二さんと梨原さん
不二さんと一般図書係の梨原さんは共に図書館の開館当初から勤めるベテランスタッフで遠慮のない関係。
梨原さんは不二さんを「おフジ」と呼んでいます。
不二さんには「図書館のことを一番詳しい」自分が正しいと思い込み、職分を超えて何でも「もの申す」悪癖があり、梨原さんはそれを少し「思い上がりすぎ」と危ぶんでいます。
ただ梨原さんも不二さん本人に直接言って止めようとしないあたり、不二さんの気持ちも分かるということなのでしょうね。
「税金で買った本」不二さんはキレると怖い?
不二さんは梨原さんから、白井に似てキレると怖い人と評されています。
実際、過去には柏川が「児童室に子供のあずかりスペースを作る」と提案した時にブチギレたこともあるようですが、現在は比較的落ち着いている模様。
白井のように直接的暴力に出ることはなく、嫌なことがあっても基本的には穏当な手段で対応。
本当に怒っても一言もの申してやろうとする程度です。
今はまだ抑えているだけかもしれませんが、白井に似ているというのは少し言い過ぎのような気がしますね。
「税金で買った本」不二さんVS館長補佐(柏川)
不二さんと新しくやってきた館長補佐・柏川の相性は最悪です。
柏川は司書資格のある市の職員で、図書館勤務はもう三回目。
最近の図書館事情は知らないまま自分は図書館を熟知していると思い込み、色々口出しするタイプです。
柏川は現在の図書館検索システムを導入した際の担当者でもあり、このシステム更新に併せて図書館に赴任してきた形ですね。
不二さんは何年も前からシステム更新に併せてシステムを別会社に乗り返させ、革命を起こそうとしていましたが、柏川によって目論見を潰されてしまいます。
まだ明確にシステム紛争の決着がついたわけではありませんが、今のところ決定権を持つ柏川が優勢で……?
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