今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、本作の主人公「石平 紀一(いしだいら きいち)」について解説します。
石平くんは好奇心旺盛が過ぎるヤンキー高校生。
作中ではある出来事が切っ掛けで図書館に興味を持ち、そのまま図書館でアルバイトを始めてしまった行動力溢れる少年です。
根は素直で善人なのですが、異常な知識欲と行動力で何をしでかすか分からない困ったさん。
本記事ではそんな石平くんのプロフィールや人間関係などを中心に解説してまいります。
「税金で買った本」石平紀一のプロフィール
基本プロフィール
石平紀一は本作の主人公。
見た目は三白眼や八重歯が特徴的なヤンキー高校生(122話からは大学生に)で、非常に好奇心が旺盛。
作中では長期延滞本の弁償とある迷惑利用者の存在が切っ掛けで図書館に興味を持ち、そのまま図書館でアルバイトとして働き始めることになります。
表向きは学校の成績が悪くて喧嘩が強い典型的なヤンキー。
しかし別に喧嘩が好きなわけではなく、根は素直で善良な少年です。
上から押し付けられたルールが嫌いでレールから外れていましたが、知識欲は旺盛で本を読んで知らないことを知るのが大好き。
仕事がない日や学校がある日も何かと理由をつけて図書館に入り浸っています。
キャラ名は小説家の「石田衣良」と小説家・脚本家の「金城一紀」から。
普段は一般図書係で返却本の配架を担当
図書館アルバイトとしての石平くんは、普段は早瀬丸さんの指導の下、一般図書係で返却本の配架を担当しています。
要は返却本を棚に戻す単純作業ですね。
ただ石平くんは好奇心旺盛で色んな仕事に首を突っ込む為、弁償対応や児童係のボランティア、移動図書館など図書館の様々な仕事に関わっていきます。
というかむしろクソ利用者とのやり取りが主業務って感じがしますね。
物語においては読み手の立場で図書館に関する様々な疑問を投げかける聞き手。
時に図書館業務とは直接関係のない、図書館職員や利用者のセンシティブな事情にも躊躇うことなく踏み込んでいきます。
「税金で買った本」石平紀一が図書館で働く理由
石平くんが図書館で働くようになった切っ掛けは、ある長期延滞本の弁償が切っ掛け。
昔読んだ「放浪する青」という小説の結末がどうだったか気になって、もう一度読もうと図書館を訪れた石平くん。
そこでカウンターの早瀬丸さんから、自分が10年前から本を長期延滞しており、返却又は弁償するまで本が借りれない状態であることを告げられます。
ごねつつも仕方なく本を買ってきて弁償する石平くん。
彼はその本「わくわく☆しりたい どうぶつのなぞ」に改めて触れ、当時の素直な好奇心を呼び起こされていきます。
そして弁償を済ませ、本が借りられるようになった石平くんは、カウンターで本の修理をしていた早瀬丸さんから、本を破ってしおりがわりにする利用者の存在を聞かされることに。
早瀬丸さんに言いくるめられ、何故か破られた本の破片を探すことになる石平くん。
何日もかけて破片を見つけた彼は、ふとどんな奴が本を破ったのか知りたいと考えるようになります。
しかし当然、利用者の個人情報など部外者に教えてくれるはずがありません。
行動力溢れる石平くんはそこで諦めることなく、好奇心に突き動かされるまま図書館で働き始めたのです。
「税金で買った本」石平紀一と図書館職員
働き始めた当初は、そのヤンキー的な見た目で図書館職員からビビられていた石平くん。
しかし彼は根は善良な人間なので、働いている内に徐々に職員から「良い子」と認識され受け入れられていきます。
ただ同時に、良い子ではあるのだけれど、知識欲と行動力が旺盛過ぎて何をしでかすか予測不能なところが厄介と、問題児としても認識されることに。
指導係の早瀬丸さんや筋肉・白井は石平くんのことを気に入りつつも、彼にに振り回されっぱなし。
朝野さんは立派な大人に育てようと目をかけ、角野さんは元司書教諭として学校教育から取りこぼされた石平くんを気にかけています。
気の弱い今村さんは何かにつけて弄られていますね。
皆から手のかかる弟や息子のように思われ、何だかんだ可愛がられている印象です。
ちなみに、ヤンキー丸出しでよく採用されたなと思いますが、一応面接の時は真面目な好青年を装っていたそうです。
「税金で買った本」石平紀一の家庭環境(家族)
石平くんは幼い頃は別の名字でしたが、小学生の頃に両親が離婚し、母親に引き取られています。
長期延滞となっていた「わくわく☆しりたい どうぶつのなぞ」はその時の引っ越しのごたごたで紛失してしまったようです。
元々家庭環境は裕福ではなく、幼い頃は家の中にある本ばかり読んでいたのだとか。
これが今の本好きな石平くんを形作っていると考えられます。
スマホなども買ってもらえず、学校の友人関係では何かと肩身が狭い思いをしていた様子。
図書館のバイト代でスマホを手に入れた際には、いつにも増してはしゃぎまくっていました。
「図書館は弱い立場の人のためにある」と考えている白井は、そうした石平くんの家庭環境を知って、彼が図書館を利用できるようになったことを心から喜んでいましたね。
ちなみにかつての父親は、実は血の繋がった父親ではなかった模様。
ただ父親もそのことは予め知って結婚しており、石平くんのことは今でも大切に思っています。
石平くんはハッキリとは知りませんでしたが、父親は「放浪する青」の作者でもある小説家の「十六夜かなき」で……
「税金で買った本」石平紀一と悪友(灰坂・山田)
山田は典型的な気の良いバカ。
当初は石平くんが図書館に通うようになり付き合いが悪くなったことを不満に思っていましたが、石平くんが楽しんでいるのならとすぐに受け入れています。
一方で少しこじらせていたのが灰坂。
灰坂は元優等生で受験に失敗してドロップアウトしたインテリヤンキー少年。
その挫折を上手く受け止められず、代償行為として喧嘩の強い石平くんを不良漫画の主人公に見たて、自分はその相棒役になりたいと目論んでいました。
そのため石平くんが図書館通いを始めて真面目になっていくことを受け入れられず、何度も彼を引き戻そうとします。
ただ石平くんの本音を聞き、自分が彼の自由に生きれる強さに憧れていたのだと気づいた灰坂は、彼を不良の道に引き戻すことを諦めることに。
決して絶縁したわけではなく、その後も彼らは山田と共に変わらず友達付き合いを続けています。
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