今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、押しに弱くて断れない可愛いメカクレ系お姉さん「今村 まひろ」さんについて解説します。
今村さんは図書館の資料係で働く若手女性司書。
気が弱くていつも困ってばかりいる”のび太くん”のようなイメージの女性です。
しかし今村さんに”ドラえもん”はおらず、頼れるものは白井の筋肉と暴力だけ。
本記事ではそんな窮地をいつも泣きながら切り抜け、成長していく今村さんのプロフィールや意外なモテエピソードなどを中心に解説してまいります。
「税金で買った本」今村まひろのプロフィール
基本プロフィール
今村さんは主人公のヤンキー・石平くんが働く図書館の若手女性司書です。
外見は長めの前髪で左目を隠し、小動物的な雰囲気を漂わせた可愛いお姉さん。
性格は気弱で押しに弱くアガリ症で、いつも厄介な利用者やトラブルに巻き込まれ困ってばかりいます。
根が頑張り屋さんなので、弱音を吐きながらも自分の仕事を投げ出すことなく踏みとどまっていますが、どうしようもなくなると白井の筋肉と暴言に頼ってしまう分別の無い一面も。
まあ、それだけ追い詰められているということかもしれませんね。
あまり利用者の応対は得意ではありませんが、地味な作業は早いタイプ。
図書館に勤務して数年が経過していますが、まだまだ頼りなく、アルバイトの石平くんによく弄られています。
キャラ名は小説家の「今村夏子」と推理小説家の「今村昌弘」から。
資料係寄贈担当の若手非正規職員
今村さんは現在、資料係で寄贈を担当しています。
資料係は元司書教諭・学校司書の角野さんをチーフに、筋肉の白井が所属。
本にブッカーをかけて貸出できる状態にしたり、紛失本や廃棄本などの対応をしている裏方さんですね。
その中でも今村さんが担当している”寄贈”とは、地域の利用者からもらった本の所蔵対応。
寄贈自体はありがたいことなのですが、図書館も無限に本を置けるわけではなく必要な本を選んで受け取る必要があります。
しかし押しに弱い今村さんは寄贈を断れず、寄贈担当になって1年半で保管庫の壁が見えなくなるほど未処理本をため込んでしまっていました。
緊急じゃない仕事を溜め込んでドツボにハマる若手……どこでもよく聞く話ですね。
ちなみに今村さんは司書資格を持っていますが非正規職員。
これは図書館の正規職員の枠が極めて少ないためで、早瀬丸さんや白井、朝野さんらも同様に非正規職員です。
「税金で買った本」今村まひろの初登場
今村さんの初登場はコミックス2巻の8話。
図書の寄贈を断れず、未処理本を大量にため込んでしまった彼女は、
「あああもうダメ!」
「ダメですゥ~!」
「助けてください、白井さぁん」
と情けなく泣き叫びながら登場しました。
よりにもよって暴力と本を運ぶことしかできない白井(本人談)に助けを求めるとか、余程追い詰められていたんでしょうね。
寄贈本は受け取ったら定例会議で所蔵するか話し合い、所蔵しないことが決まれば断りの連絡をして送り返さなければなりません。
非常に手間がかかるため寄贈担当は普通、明らかに不要な本は申し出があったその場で断ってしまうのですが、今村さんは気が弱くていつも断れずにいました。
しかしこのままではいけないと一念発起し、申し出いただいた方との寄贈お断りバトルに挑んでいく、というのが初登場回の概要ですね。
汗と涙と涎をたらしながら頑張る今村さんがかわいくて印象的でした。
「税金で買った本」今村まひろは意外とモテる
今村さんは作中での描写を見るに決して美人という感じではないのですが、かわいらしくて庇護欲をそそるタイプで、意外とモテます。
その様子が描かれているのが52話の「むらさきのスカートの女」。
数年前、当時新人で一般図書係にいた今村さんは、ある若い男性に予約の説明をし、お礼の手紙をもらいました。
それだけならよかったのですが、その男性はその後頻繁に来館し、今村さんに付きまとうように。
今村さんも上手く捌ければ良かったのでしょうが、アガリ症で常に赤面汗だく、それでも頑張る丁寧な接遇、断れない性格、その全てが男を勘違いさせ、事態を悪化させていきました。
最終的には当時のチーフと白井まで出張って男を追い払うことになるのですが……ちょっぴり、勘違いした男の気持ちも分からなくはないですね。
またこの他にも、石平くんの友人・灰坂(インテリヤンキー)にナンパされていたこともありました。
モテるにはモテるんですが……厄介な男に絡まれやすいタイプですね。
「税金で買った本」今村さんの活躍と成長
寄贈”は”断れるように成長
物語が進むにつれて、今村さんは徐々に成長していきます。
初登場の8話では無料セミナーで本を大量購入してしまった方からの寄贈を、汗をかきながらも真摯に対応し、お断りした今村さん。
以降は不要な寄贈はその場で断れるようになり、溜まっていた未処理本も格段に数を減らしていていっています。
51話では地元の一般人の自費出版の自伝本とか、どう考えてもいらない、だけど断る理由を説明しにくい厄介な寄贈案件についても、相手の気持ちに寄り添って丁寧にお断りができるようになった今村さん。
石平くんからも「今村さんの断りヂカラももうクソザコじゃねーな!」と褒められていました。
……まあ、断れるようになったのは寄贈だけで、利用者の長話とか別のものには巻き込まれているわけですが。
マンガでわかる最高の会議
今村さんのと言えば21~23話の「マンガでわかる最高の会議」。
一般図書の梨原さんと、資料係の角野さんのマンガの選書基準を巡る争いに巻き込まれた今村さんは、嵐が予想される選書会議を乗り切ろうと白井たちと対策を練ります。
所蔵の是非が争点になっていた「マンガでわかる最高の会議」を参考に、会議の落としどころを事前に決め、上位の第三者を間に挟み、他の会議参加者にも話を通して万全の準備で会議に臨んだ今村さん。
「マンガでわかる最高の会議」の内容がベースとは言え、この回の今村さんは奮闘は見事なモノでした。
会議中、梨原さんの不規則発言なども飛び出しハラハラしましたが、今村さんの事前準備が実り、選書会議は無事終結。
ラストで誰もいない会議室で渾身のガッツポーズを決める今村さんは、
「勝ったんだァ……」
「今村サン……」
「よかったな……」
と石平くんも思わず涙ぐんでしまうほどイイ顔をしていました。
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