今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、神話の時代の英雄「賢者エーヴィヒ」について解説します。
エーヴィヒは天地創造の女神が降臨した神話の時代に活躍したとされる英雄。
作中では伝説の存在として度々その名が登場しています。
数々の魔導書や魔道具を後世に残し、魔法使いではなく賢者として語られるエーヴィヒ。
本記事ではそんな伝説の英雄の概要や登場話(何話)、その正体を中心に解説してまいります。
「葬送のフリーレン」賢者エーヴィヒとは?
神話の時代の英雄
賢者エーヴィヒとは作中で度々名前が登場する神話の時代の英雄です。
フリーレンが生まれる以前の人物で今のところ詳細は不明。
エルフであるゼーリエのように神話の時代から生き延びている化け物もいますが、エーヴィヒに関しては墓所があるということなので既に故人であると考えられます。
第2話でハイターが「死者蘇生や不死の魔法があるならエーヴィヒ自身が使っていただろう」と語っていることからも、不老のエルフではなく、定命の人間であった可能性が高そうです。
名前の由来はドイツ語で「永遠の」。
数々の魔道具や魔導書を残した”賢者”
賢者エーヴィヒは現代に「英雄譚」が語り継がれており、何らかの華々しい偉業を成し遂げた存在であることは間違いありません。
作中では彼が遺した魔導書や魔道具が登場しており、優れた魔法使いでありアイテム製作者であったようです。
また単純に優れた魔法使いであればゼーリエのように「大魔法使い」と評されるはずですが、エーヴィヒは「賢者」と評されています。
エーヴィヒの逸話には「死者蘇生」や「不死」といったワードが登場していましたので、魔法使い系と僧侶系(女神の魔法)の両方の魔法を完璧に使いこなす存在を「賢者」と呼ぶのかもしれません。
「葬送のフリーレン」賢者エーヴィヒの登場回(何話)
僧侶の嘘(第2話)
賢者エーヴィヒの名前が初めて作中に登場したのは最初期である第2話。
勇者ヒンメルの死後20年ぶりにフリーレンと再会したハイターが、フリーレンに解読を頼んだのが賢者エーヴィヒの墓所から出土した魔導書でした。
ハイターは当初、この魔導書には今は失われた死者の蘇生や不死の魔法が記されていると語っていましたが、フリーレンが解読した結果、そんな魔法は書かれていませんでした。
ハイターもそのことは最初から予想しており、フリーレンをその場に引き留め、フェルンを指導させる口実として解読を任せただけだったのです。
水鏡の悪魔/シュピーゲル(第50話)
次にエーヴィヒの名前が登場したのは一級魔法使い試験の第二次試験です。
課題として攻略を命じられた「零落の王墓」の主は「水鏡の悪魔(シュピーゲル)」。
試験官のゲナウは水鏡の悪魔(シュピーゲル)を「賢者エーヴィヒの英雄譚に出てくる神話の時代の魔物だ」と語っています。
水鏡の悪魔(シュピーゲル)は対象の記憶を読み取り、実力も魔力も技術さえも模倣した完璧な複製体を生み出す強敵ですから、エーヴィヒがこれをどのように攻略したのか気になりますね。
支配の石環(第83話)
83話ではエーヴィヒが作り出した魔道具「支配の石環」が登場。
人類が編み出した精神操作魔法は本来、起源や精神構造が人間と全く異なる魔族には通用しません。
しかしエーヴィヒが作り出した「支配の石環」は世界で唯一魔族の心を操ることができる魔道具。
かつて城塞都市ヴァイゼでは七崩賢黄金郷のマハトにこの「支配の石環」はめて操ろうとし、領主グリュックはマハトに「ヴァイゼの民に悪意を抱くな」と命じました。
ですが魔族にはそもそも「悪意」という概念がないためこの命令は意味をなさず、マハトは反逆し、ヴァイゼは黄金郷へと変えられてしまいました。
なお、マハトの悪友でもあったグリュックは、それを理解した上でマハトに悪意を抱くなと命じています。
「葬送のフリーレン」賢者エーヴィヒと神話の時代
賢者エーヴィヒが生きた「神話の時代」は何かと謎の多い時代です。
千年以上生きたフリーレンが生まれるより遥か昔の時代。
天地創造の女神が降臨したとされる本物の「神話」の時代です。
千年前に生きた人類の魔法の開祖とされるフランメでさえ実在が疑われる御伽噺の存在らしいので、それより昔で生きた証がいくつも残っているエーヴィヒがどれだけ有名で偉大な存在かよく分かりますね。
「葬送のフリーレン」賢者エーヴィヒの正体は?
ファンの間では賢者エーヴィヒの正体についていくつかの考察がなされています。
一つはエーヴィヒとはゼーリエの異名なのでは、というもの。
ゼーリエも神話の時代を生きた存在なので可能性はゼロではありませんが、作中で語られるエーヴィヒのイメージとゼーリエとではイメージの乖離が大きく、ゼーリエの弟子であるレルネンたちが別人のように語っていることからも、この可能性は極めて低いでしょう。
またもう一つはクラフトの相棒であった人間の僧侶がエーヴィヒなのでは、というもの。
クラフトも恐らく神話の時代に生き偉業を成し遂げた英雄なので、その相棒であった僧侶が実はエーヴィヒという可能性はあるでしょう。
ただクラフトの口ぶりだと彼らの為した偉業を知る者は既にいないということなので、英雄エーヴィヒのイメージとは乖離がありますね。
あるいはエーヴィヒが為したとされる偉業はクラフトとその相棒の二人で為したもので、現代ではそれが歪んで「賢者エーヴィヒ」という一人の英雄として伝わってしまっている。という可能性はありそうです。
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