「ゴールデンカムイ」キラウシ~誰なの? 土方一派に同行していたアイヌの案内人、その初登場や門倉とのコンビ~

 今回は大人気漫画「ゴールデンカムイ」から、土方一派に雇われたアイヌの通訳兼案内人「キラウシ」について解説します。

 キラウシは釧路近郊に住む北海道アイヌの男性。

 元は金塊争奪戦とは何の関係もない一般人だったのですが、困窮したコタン(村)を助けるため土方一派に雇われることに。

 作中では主に凶運の男・門倉との迷コンビで読者を沸かせていました。

 本記事では数奇な運命に巻き込まれた男キラウシのプロフィールや変遷(初登場・ラストなど)を中心に語っていこうと思います。

「ゴールデンカムイ」キラウシのプロフィール

基本プロフィール(外見、性格、誕生日、年齢、声優など)

 キラウシは土方一派に雇われたアイヌの通訳兼案内人です。

 外見は目深にかぶったアイヌ民族のハチマキが特徴の精悍な雰囲気の男性。

 基本的にはアイヌ民族として一般的な感性を持つ誠実な男ですが、ただ一人・門倉に対してだけは辛辣というか適当な態度を取っていますね。

 誕生日は2月4日。

 年齢は不明ですが、10年以上前に二瓶鉄造とヒグマを狩っていたという描写から30代半ばぐらいと予想されます。

 声優は前野智昭さん。

経歴や名前の由来

 キラウシは元々釧路近郊のコタン(村)に住む北海道アイヌです。

 和人の言語や文化に堪能で、アイヌとしては和人への理解が深い融和的な人物と言えます。

 猟でも和人の銃を積極的に使用していました。

 他の主要キャラクターとは違って特に重い過去なども存在せず、ある意味貴重な一般アイヌ枠と言えるでしょう。

 ちなみに名前のキラウシ(正確には「シ」は小文字)の意味はアイヌ語で「角がついている」。

 幼い頃に鹿の角をつけて遊んでいたことに由来します。


「ゴールデンカムイ」キラウシの初登場は?

 キラウシの初登場は原作漫画では109話。

 あの伝説の動物学者・姉畑支遁が動物たちを相手にウコチャヌプコロを繰り返していた時、それを谷垣源次郎の仕業と誤解し、彼を捕縛したのがキラウシです。

 キラウシたちによって重い処罰を加えられそうになる谷垣。

 しかし合流した杉元たちの奮闘により、最終的にキラウシたちが姉畑支遁がヒグマを相手にウコチャヌプコロをイタしている現場を目撃し、谷垣の誤解は解かれることになります。

 その後、杉元たちと和解したキラウシですが、彼らがコタンを去った後、凄まじい蝗害が彼らの住んでいる地域に襲い掛かりました。

 それをキラウシは、姉畑支遁がやらかした行為にカムイが怒ったためだと考えていましたが、北海道では何度も蝗害が発生していますから、実際の姉畑支遁との因果関係は不明です。

 ともかく、この蝗害によりキラウシのコタンは困窮してしまい、彼は季節労働者として近くの港町に働きに出ることになり、そこで土方一派と遭遇します。

 ちなみに、アニメでは姉畑支遁のエピソードがカットされているので、登場は後述の土方一派との遭遇からになりますね。

「ゴールデンカムイ」キラウシが土方一派に加わった経緯

 蝗害で困窮したコタンを助けるため、キラウシは釧路近郊の漁港で季節労働者として働いていました。

 そんなキラウシの前に現れたのが、刺青囚人を探していた土方永倉牛山の三人です。

 土方たちが探していたのは土井新蔵、通称「人斬り用一郎」と呼ばれた幕末を生きた老剣客。

 キラウシはアイヌ民族としての知識と人脈を使って、土井の居場所を突き止めることに貢献します。

 詳しい経緯は不明ですが、この時の働きを評価されてキラウシは土方一派にアイヌの通訳兼案内人として雇われ、そのまま土方一派に加わることに。

 詳しい説明もないまま、当然のようにレギュラーメンバーとして土方一派に参加していたキラウシの姿に「誰だよ!?」「いつまで付いて来てんの?」と困惑した読者も多いのではないでしょうか。


「ゴールデンカムイ」キラウシと門倉

門倉とは作中屈指の迷コンビとしてファンを沸かせる

 土方一派に加わって以降、キラウシは基本的に門倉とコンビを組んで行動しています。

 基本的に他のメンバーに対しては雇い主として、「ニシパ(=旦那)」と呼んで一定の敬意を払っているキラウシですが、門倉のことは「雇い主の下僕」と認識しており、その態度は辛辣かつ適当です。

 ですがこの二人、作中では屈指の迷コンビとして素晴らしい活躍を見せています。

 と言っても、活躍するのは基本的に門倉の「凶運」。

 門倉がその意味不明な「凶運」で事件を解決に導く横で、キラウシが冷静に門倉のダメ男ぶりと平時の不運にツッコんでいるという関係性です。

 一応このコンビ、刺青囚人の関谷から土方を救ったり、ホントにいい仕事をしているんですよ?

最後まで死亡することなく生き残り、最終回では何故か門倉たちとアメリカへ

 元々単なる雇われ人に過ぎなかったキラウシですが、彼は土方一派の一員として最後まで戦いに参加しています。

 あるいは彼も、アイヌ民族として金塊の行方には思うところがあったのかもしれません。

 そして数々の激闘・修羅場を潜り抜け、何と五体満足で最後まで死亡することなく生き残ったキラウシ。

 門倉ほどではないですが、彼も普通に運が良いですよね。

 

 最終回ではキラウシのその後が語られており、彼は何故か10年後に門倉、マンスールとともにアメリカへ渡ったそうです。

 騎兵隊やお尋ね者や日本から来た侍とアイヌがアメリカ先住民の隠した金塊を奪い合うサイレント西部劇を自ら主演して撮影したものの大コケ。

 しかし遠い未来の現代において、カルト映画として再評価されているそうです。



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