今回は荒川弘先生が少年ガンガンで連載中のダークファンタジー「黄泉のツガイ」から、西ノ村陣営の巫女「小野ミナセ(仮称)」について解説します。
小野ミナセはユルとアサが持つ「解」と「封」の力を狙う西ノ村陣営に所属する謎めいた美女。
「封」の力の一端を宿した巫女と呼ばれる存在で、その力を使って寿命を「封」じ、400年以上生きていることが判明しています。
実子であるアキオを赤子の頃に捨て影森家に潜り込ませて利用したりと、今のところ非人道的な一面が目立ちます。
本記事ではこれまでに判明している小野ミナセ(仮称)のプロフィールや能力、人間関係を中心に解説してまいります。
「黄泉のツガイ」小野ミナセのプロフィール
引用元:『黄泉のツガイ』公式
基本プロフィール
小野ミナセはユルとアサが持つ「解」と「封」の力を狙う西ノ村陣営に所属する謎めいた美女。
名前に関しては仲間たちからは「小野」、双子の妹・ヤマハからは「ミナセ」と呼ばれており、ここでは仮に「小野ミナセ」と呼ばせていただきます。
外見は色素の薄い髪を持つ年齢不詳の美女。
表向き人当たり良く振る舞ってはいますが、時折その視線に酷薄さが滲み出ており、本心の読めない人物です。
400年以上生きる西ノ村陣営の巫女
小野ミナセは西ノ村陣営の巫女。
西ノ村陣営はかつて東村と同様に「昼と夜を別つ双子」を輩出していた一族の末裔で、ユルとアサが持つ「解」と「封」の力を狙って暗躍している一派です。
そして「巫女」とは「神懸かり(カムガカリ)」とも呼ばれ、「封」の力の一端をその身に降ろした存在。
「昼と夜を別つ双子」と同様、東村や西ノ村にはこうした巫女が稀に生まれていたそうです。
小野ミナセはその中でも特に優秀な力を持っていたようで、自らの寿命を「封」じ、400年以上に渡って老いることなく生き延びています(詳細は後述)。
「黄泉のツガイ」小野ミナセと黒谷アキオ
引用元:『黄泉のツガイ』公式
小野ミナセは当初、30話で黒谷アキオの実母として登場しました。
黒谷アキオは影森家に拾われ私兵として仕えている黒谷四姉弟(義理)の末弟。
アキオは姉弟仲は良好だったものの、無痛症のためどうしても人との間に壁を感じていました。
そんな時、無痛症のコミュニティに顔を出したアキオが再開したのが実母である小野ミナセ。
小野ミナセはアキオに「赤子を旦那に取り上げられ攫われた」と説明。
アキオを取り込み、影森家に対する内通者として利用していました。
ただ実際は攫われたのではなく、アキオを影森家に潜り込ませるため、わざと影森家の前に捨てたというのが真相。
アキオの無痛症も、他者との間に壁を作らせるために小野ミナセが痛覚を「封」じたことが示唆されています。
「黄泉のツガイ」小野ミナセと西ノ村陣営
引用元:『黄泉のツガイ』公式
小野ミナセは西ノ村陣営のメンバーの中でも特に謎めいた人物。
400年以上生きているためか、与謝野イワンら他のメンバーとは少し精神的な距離がある印象です。
西ノ村陣営のリーダーは御陵(みささぎ)という男ですが、彼と小野ミナセの繋がりや関係性については不明。
ただ御陵(みささぎ)は「400年待った」と発言しており、これは当初西ノ村の宿願という意味かと思われていましたが、小野ミナセが他者の寿命を「封」じれることが判明した現在、彼もまた400年以上生きている可能性が出てきました。
「黄泉のツガイ」小野ミナセは「封」の巫女
小野ミナセは前述した通り、「封」の力の一端をその身に降ろした巫女。
彼女の力は巫女の中でもかなり応用が利くようで、寿命や痛覚を封じたり、かなり強力なものであることが示唆されています。
ここで気になるのはこの「巫女」と「昼と夜を別つ双子」の関係性。
巫女は「封」の力の一部を降ろした、いわば「封」の双子のデッドコピーなわけですが、対になる「解」の力を宿した巫女は存在しないのかという点。
作中での語りからすると巫女は「封」だけ、という印象ですが……
また、「昼と夜を別つ双子」は一度死んで蘇生し「解」と「封」の力を手にすることになっていますが、必ず蘇生するわけではなく、400年前には「封」の子供がそのまま死んでしまっています。
この「双子」の死と、「巫女」の存在には何か繋がりがあるのではとも考えられますね。
「黄泉のツガイ」小野ミナセとヤマハ
小野ミナセと東村の長ヤマハは双子の姉妹です。
元々二人は西ノ村の生まれでしたが、優秀で美しく早々に巫女としての力を開花させた姉ミナセと違い、妹のヤマハは落ちこぼれで村に居場所がありませんでした。
ミナセはヤマハを大切に扱っていましたが、その本心がどこにあったのかは分かりませんね。
ヤマハは双子も巫女も生まれていない東村の求めに応じて、半ば追い出されるように東村に移り住むことに。
その後すぐに東村に双子が生まれ、ヤマハは東村で確固たる地位を手にすることになります。
一方西ノ村はついていた西軍陣営が破れて村を焼かれ、ミナセはヤマハを頼って東村に落ち延びてきました。
東村の殿様はミナセを受け入れず、ミナセはその場を去っていきますが、その際にヤマハの「寿命」を封じています。
情のない人物に見えますが、妹は例外だったのか、それとも他に何か目的があったのか……
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