今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、移動図書館の運転手「繁松 恭次(しげまつ きょうじ)」について解説します。
重松さんは主人公の石平くんたちが働く図書館で、移動図書館バス「ほーん号」の運転手を務める男性職員。
見た目はガテン系で強面ですが、人の役に立てることにシンプルに喜びを感じる心優しい兄貴です。
本記事ではそんな重松さんのプロフィールやメインエピソード(何話に登場?)、白井たちとの人間関係を中心に深掘りしてまいります。
「税金で買った本」繁松恭次のプロフィール
基本プロフィール(年齢など)
繁松恭次は主人公の石平くんたちが働く図書館で、移動図書館バス「ほーん号」の運転手を務める男性職員です。
外見は日焼けした肌と鋭い目つきが特徴のガテン系兄貴。
白井ほどではないですが筋肉質で身長は180cm前後と長身。
年齢は30代で、仕事中は頭にタオルを巻いてつなぎを着用していますが、夏場は良くタンクトップ姿で休憩しています。
見た目は強面ですが、人の役に立てることに喜びを感じる心優しいシンプル思考の持ち主。
子供やご老人とも気さくに話をしています。
ただ昔はかなりヤンチャだったようです。
ちなみにキャラ名は小説家の「重松清」から。
移動図書館バスの運転手
前述した通り、繁松さんは移動図書館バス「ほーん号」の運転手です。
移動図書館とは家からの来館が難しい方のために、市内各地に決めた「ステーション」にバスが定期的に本を運ぶサービス。
作中では山の上の小学校や公民館などを巡回していました。
ちなみに原作者のずいの先生は移動図書館のエピソードを描くにあたって実際に移動図書館を取材しており、モデルとなったのは町田市立図書館の「そよかぜ号」。
車輛は5トントラックを改造したセミ・バス型で総重量は6.5~6.8トン。
準中型免許(平成19年6月1日以前に免許を取得した場合は普通免許)で運転出来ちゃいます。
「税金で買った本」繁松恭次の登場話(何話?)
「はたらくくるま」(41~43話)
繁松さんの初登場にしてメインエピソードは41~43話の「はたらくくるま」シリーズ。
いつものように朝野さんに上手くのせられた石平くんは、ある日移動図書館「ほーん号」の手伝いをすることになります。
そこで出会ったのが、移動図書館バスの運転手・繁松さん。
初登場時はタンクトップ姿でニヤニヤしていたため、石平くんに不審者と勘違いされていました。
移動図書館は山の上の小学校と公民館のステーションを巡回。
小学校では子供たちが一斉に押しかけて来た一方、公民館でやってきたのは近所のおじいさん一人だけしかやってきません。
しかしたった一人でも喜んでくれる人がいるのであれば、ここに来る意味はある、と繁松さんは嬉しそうに仕事をしていました。
後日、山の上の小学校の少女から、紛失本の弁償について相談を受けた繁松さんが白井のところにやってきます。
少女本人も親も来館することが難しく、郵送で手続き出来ないか、という相談ですね。
前例がないと渋る白井でしたが、繁松さんは少女が「本を無くして夏休み中しょげたまんまは可哀想だろ」と頑張って交渉。
図書係長の椎名の了承を経て代筆・郵送での手続きの許可を取り付けます。
利用者のための仕事ができて、繁松さんはとても満足気でした。
「季節のオーナメント」(53~54話)
繁松さんが再登場したのは53~54話の「季節のオーナメント」シリーズ。
利用者から本の予約を頼まれ、5時まで待って貰えれば貸出できるかもしれないと回答する早瀬丸さん。
その本はその日、移動図書館の中に積まれている本でした。
しかし戻ってきた移動図書館の中を探しても、何故か目当ての本はありません。
早瀬丸さんと石平くん、繁松さんたちはどこかに紛れていないか、必死に本を探しますが発見できず。
結局、利用者に謝るしかないと諦めた時、何故か目当ての本がある職員の机の上から発見されます。
理由が分からず呆然とする一同でしたが、後に問題児の茉莉野が手続きせず移動図書館から本を抜き取っていたことが判明。
茉莉野はチーフに叱られ、振り回された面々は怒るやら呆れるやらでした。
「税金で買った本」繁松恭次の人間関係
石平くんとは強面同士波長が合う?
繁松さんと石平くんは、互いに強面のヤンキー、根は優しい者同士、かなり波長が合います。
移動図書館を手伝って以降は、互いにかなり気安い関係を構築。
「季節のオーナメント」で本が見つからなかった時には、石平くんがグイグイ繁松さんのミスを疑っていました。
兄貴分と弟分というよりは、仲の良い近所の兄ちゃんとガキんちょ。
思考がシンプルな者同士、互いに通じ合っている印象があります。
また繁松さんは若い頃はかなりヤンチャだったようで、石平くんの苦手な先輩も繁松さんの前に出るとへなへなになって頭が上がらない様子が描かれていました(90話)。
白井にとっては眩い兄貴分
根暗で色々卑屈な白井にとって繁松さんは非常に眩い存在です。
繁松さんの人柄は尊敬も信頼もしている一方で、自分は人間嫌いで、繁松さんのように純粋に人の役に立てたことを喜べる人間にはなれないと、どこか劣等感を感じています。
ただ繁松さんは、白井が昔「なんのためにこの仕事してんだろ」と愚痴を漏らした時には、
「白井」
「人のためだよ」
「お前は人のための」
「仕事してんだ」
と、白井にも人の役に立てたことを喜んで欲しいと考えているようでした。
人より本が好きと語る白井ですが、本はそれを書いた人の分身。
白井が決して人間嫌いなわけではないことを理解しているのでしょうね。
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