今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、謎のVチューバー「ぱーんちゃん」について解説します。
ぱーんちゃんは主人公の石平くんが偶然見つけたVチューバー。
そのパクリ疑惑のある見た目によって石平くんの興味を引き、石平くんの中にあったある願望を呼び起こすことになった存在です。
本記事ではぱーんちゃんの元ネタ（由来）や登場話、その中の人の正体（芦川）を中心に解説してまいります。
「税金で買った本」ぱーんちゃんのプロフィール
引用元：ずいの Twitter
基本プロフィール
「ぱーんちゃん」は主人公の石平くんが偶然見つけたVチューバーです。
外見は羊の角と耳を持つ黒髪ツインテールで眼鏡をかけたかわいい獣人の女の子。
本人曰く「たのしい読書の神（という設定）」。
読書の楽しさを伝えるために活動しており、作中では「読書感想文の書き方」に関する動画などを配信していました。
ただこの設定と動画内容からも分かるようにぶっちゃけ人気は皆無。
石平くんは動画を見ている途中でつまらなくなって寝落ちしています。
しかしぱーんちゃんの存在は石平くんの脳に刷り込まれ、彼の夢の中にまで登場することになり……（詳しくは後述）。
元ネタは「ほーんちゃん」＋「牧羊神パーン」
石平くんが「ぱーんちゃん」のことが気になった理由。
それは「ぱーんちゃん」が石平くんが働く図書館のマスコットキャラ「ほーんちゃん」に似ていて、しかもその絵を白井が描いているのではという疑惑を抱いたためです。
作中で石平くんは誰が「ぱーんちゃん」の中の人なのか興味を引かれ、そこから物語が展開していきます。
「ぱーんちゃん」は「ほーんちゃん」をベースに、読書感想文コンクールのシンボルマークにもなっている「牧羊神パーン」を融合させたもの。
「牧羊神パーン」が読書感想文コンクールのシンボルマークに選ばれた理由については様々な説があり、作中では石平くんがその「何故」について深掘りしています。
「税金で買った本」ぱーんちゃんと読書感想文（登場話）
「ぱーんちゃん」が与える三つの試練
ぱーんちゃんの登場話は81～86話「読書感想文の書き方」編。
夏休み前、読書感想文の季節がやって来た図書館で、石平くんは読書感想文コンクールのシンボルマークになっている猿っぽい生き物が何なのか疑問に思います。
調べて見るとその正体は「牧羊神パーン」。
何故、羊飼いの神が読書感想文のシンボルに？
疑問に思って色々ネットを検索していると、石平くんはどこか見覚えのあるキャラクターが「読書感想文の書き方」について解説しているVチューバーの動画を発見します。
そのVチューバーこそが「ぱーんちゃん」。
動画を見た石平くんは「これウチの図書館の『ほーんちゃん』に似てる」「絵……白井サン描いてねェか！？」と疑惑を抱き、その正体を探ろうと食い入るように動画を見つめます。
そして動画を見ながら寝落ちしてしまった石平くんの夢の中に「概念」を自称するぱーんちゃんが現れ、彼にこう告げます。
「三つの試練を乗り越えれば」
「あなたはぱーんちゃんの」
「正体を知るでしょう☆」
かくして石平くんとぱーんちゃんの正体をめぐる物語が幕をあけることになります。
石平くんのルーツと父親の正体
「牧羊神パーンについて知ろう」
「読書感想文を書こう」
「読書感想文を提出すること」
ぱーんちゃんの試練をこなしていく内、石平くんはいつの間にか知りたいけど知りたくない、自分の過去と向き合うようになります。
それは母と離婚して以来、ずっと会えずにいた彼の父親の存在。
自分が好きな小説家「十六夜かなき」本人かもしれず、けれど自分とは血が繋がっていないかもしれない父親です。
読書感想文を通じて父と向き合った石平くんは、その感想文を持って父の元へ行き、自分のルーツと父の想いについて知ることになります。
ちなみにぱーんちゃんの正体は……実はこのエピソードの本筋とは関係のない、蛇足的なものでした（むしろ新展開のための伏線的な？）。
「税金で買った本」ぱーんちゃんの中の人（芦川）
引用元：ずいの Twitter
ぱーんちゃんの中の人の正体は87話「学校図書館 第234号」で判明します。
中の人の名前は芦川（あしかわ）さん。
その正体は石平くんが通う西高の学校司書さんでした。
「ぱーんちゃん」の絵についてはやはり白井が絵を描いており、芦川さんが別の高校で司書をしていた時に知り合った白井の絵の上手さに目を付け、「ぱーんちゃん」をデザインさせたのだとか。
学校司書は横の繋がりがあり、芦川さんは元学校司書の朝野さんや角野さんとは親しくしています。
また、石平くんの中学時代の学校司書・桜木さんとも知り合いです。
石平くんは高校の図書館には教室から遠いという理由で今まで行ったことがありませんでしたが、朝野さんたちから石平くんのことを聞かされていて、初対面から「石平少年」呼び。
どうして石平くんが高校の図書館に来てくれないのかと寂しく思っていたそうです。
朝野さんの知り合いらしく石平くんを上手く使う気まんまんで、学校図書館のイベントに石平くんを巻き込もうと企んでいるようですが……
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