今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、かませ犬扱いされるかわいい七崩賢「断頭台のアウラ」について解説します。
断頭台のアウラとは魔王直属の幹部「七崩賢」の一角であり、500年以上を生きた大魔族。
かつて勇者ヒンメル一行に敗れて以降は身を潜めて生き延びており、ヒンメルの死と共に活動を再開、作中序盤でフリーレン一行たちの前に立ちふさがることになります。
強敵ではあったのですがその惨めな最期により、ファンからかませ犬扱いされることが多いアウラ。
本記事ではそんな彼女のプロフィールや強さ、配下の首切り役人などを中心に解説してまいります。
「葬送のフリーレン」アウラのプロフィール
基本プロフィール
断頭台のアウラは魔王直属の幹部「七崩賢」の一角であり、500年以上を生きた大魔族。
大きな二本角を持つ女性魔族で、可愛らしくも嗜虐的な少女の見た目をしています。
かつて北側諸国グラナト伯爵領において勇者ヒンメル一行と戦って敗北。
以降はヒンメルを恐れて魔王の死後も身を潜め、勇者ヒンメルの死と共に活動を再開した分かりやすい慎重派魔族です。
詳しくは後述しますが、対象を「服従させる魔法」の使い手で、対象が死んだ後も肉体が朽ち果てるまで動き続ける不死の軍勢の支配者。
対象の抵抗する意思を奪うため首を斬り落とす様から「断頭台」の異名が付けられました。
非常に強大な魔族ではあったのですが、作中ではフリーレンとの相性もあって非常に惨めな最期を迎えることに。
同じ七崩賢でも「黄金郷のマハト」が強者として存在感を発揮したのと対照的に、読者からは「かませ犬」「勇者から逃げ出した小者」と散々な評価を受け、ネタキャラとして愛されています。
声優は竹達彩奈さんが担当。
配下の首切り役人を使いグラナト伯爵領侵攻を目論む
断頭台のアウラは勇者ヒンメルの死後、活動を再開し北側諸国グラナト伯爵領へ侵攻します。
配下の魔族と不死の軍勢を率いて20年以上に渡り戦い続けたものの、グラナト伯爵領には大魔法使いフランメの防護結界が張られており、アウラであっても攻め切ることができずにいました。
そこでアウラはグラナト伯爵領に配下の魔族「首切り役人」を使者として送り込み、和睦するフリをしてフランメの防護結界を解除する術を探らせようとします。
そこに偶然やってきたのがフリーレン一行。
使者としてやってきていた魔族に咄嗟に攻撃の意思を見せてしまったフリーレンはグラナト伯爵に捕らえられ、アウラの企みに巻き込まれていくこととなります。
「葬送のフリーレン」アウラの配下・首切り役人
アウラには「首切り役人」と呼ばれる3人の魔族の配下がいます。
グラナト伯爵領に使者として送り込まれたのが彼らであり、アウラは都市外で待機していたため、実際の登場シーンはアウラよりも多かったですね。
リュグナー
首切り役人のリーダー格である男性魔族。
グラナト伯爵と主に交渉していたのがこのリュグナーです。
穏やかで理知的な風貌をしていますが、中身は典型的な魔族であり、その言葉は全て人類を欺くためのものでしかありません。
「血を操る魔法(バルテーリエ)」の使い手で作中ではフェルンと対決。
強力な魔族でしたが、初撃で不意打ちをくらい、更に魔力偽装によりフェルンの魔力量を見誤ったことで、あまり良いところなく敗北しています。
リーニエ
首切り役人の一人で、可愛らしい少女の見た目をした女性魔族。
一度見た相手の動きを模倣する「模倣する魔法(エアフアーゼン)」の使い手で、かつて見た勇者一行の戦士アイゼンの動きを模倣し、シュタルクと対決します。
師であるアイゼンの技に動揺して押されるシュタルクでしたが、攻撃にアイゼンほどの重さがないことを見抜くと、彼はリーニエの斧を敢えてその身で受ける捨て身の戦法に打って出ました。
生来の頑丈さでリーニエの攻撃を受けきったシュタルクは、その隙に一撃でリーニエを撃破します。
ドラート
首切り役人の一人で、ややチャラついた雰囲気の男性魔族。
フリーレンですら切れない強力な魔力の糸を操り、敵の首を切断することを得意とします。
作中では牢屋に捕らえられていたフリーレンを独断で排除しようとしてあっさり返り討ちに(フリーレン「糸が切れないならそれを操る腕を切ればいいじゃない」)。
フリーレン一行とアウラたちの開戦の引き金を引くことになります。
「葬送のフリーレン」アウラの強さ
服従させる魔法(アゼリューゼ)
断頭台のアウラは極めて強力な魔族です。
服従させる魔法(アゼリューゼ)
「服従の天秤」に自分と相手の魂を載せて魔力量を測り、魔力の大きい方が少ない方を半永久的に支配することができる魔法。
発動すれば防御魔法などで防ぐこともできない。
操られたものは死んでもその支配から逃れることは出来ず、肉体が朽ち果てるまで操られ続ける。
意思の強いものであれば、操られても一時的に抵抗することは可能だが、アウラはその意思を奪うため、支配した対象の首を斬り落としてそのリスクを排除している。
要はアウラより魔力が低い相手を問答無用で支配してしまえる魔法。
魔力量は基本的に鍛錬した年月に比例しますから、500年以上生きた大魔族であるアウラが使えば、抵抗できるものはごく僅かでしょうね。
魔法の性質上、アウラより魔力量が多い相手には通じず、逆にアウラが支配されてしまうリスクを抱えています。
ただそうした格上での相手であっても、支配した軍勢をぶつけて物量で魔力を削り、消耗したところを魔法で支配するといった戦法が使えますから、実際もの凄いチート魔法です。
天敵はスピードファイターと嘘吐きエルフ
アウラの天敵は2種類。
一つは魔法の発動さえ許さないスピードファイター。
アウラの「服従させる魔法」は魔力で天秤を作り、魂を抜き取って天秤に載せるという手順があるため、発動にかかる時間は少し長め。
そのため勇者ヒンメルのように発動前に接近して天秤を持つ腕をぶった切ってしまえるようなスピードファイターには通用しません。
……いや、アウラは不死の軍勢に守られてて普通は近づくのも難しいので、こんな無茶苦茶なことができるのはヒンメルぐらいだと思いますけどね(後は南の勇者とか)。
アウラがヒンメルにビビって、ヒンメルが死ぬまで隠れ潜んでたのも良く分かります。
もう一つの天敵は強大な魔力を持ち、かつ完璧な魔力偽装を行う存在。
アウラは相手の魔力を慎重に計測し、相手の魔力が自分より下だと確信してからでないと「服従させる魔法」は使いません。
逆に言えばアウラよりも強大な魔力を持ちながら、完璧な魔力制限により魔力を少なく偽装できるものがいるとすれば、それはまさしくアウラの天敵と言えるでしょう。
例えば1000年以上を生き、魔族を欺くことに生涯を捧げた嘘吐きエルフとか。
ちなみに、魔力量がアウラより多い格上の魔族に関しては、不死の軍勢をぶつけて消耗させてから魔法を使うか、あるいはその隙に逃げると言った立ち回りができますから、天敵とまでは言えないでしょうね。
「葬送のフリーレン」アウラの最期(死亡)
アウラの最期は非常に惨めで残念なものでした。
不死の軍勢を率いグラナト伯爵領を攻めようと待機していたところをフリーレンに見つかり、彼女と対決することになったアウラ。
彼女は当初、不死の軍勢をフリーレンにけしかけ、その物量で戦いを優勢に進めていました。
フリーレンにとって一番厄介なのはそのままアウラが物量で押し切ろうとすることだったのですが、フリーレンの魔力偽装により彼女が自分より魔力が少ないと思わされたアウラは「服従させる魔法」を使ってしまいます。
アウラからすれば、後に控えるグラナト侵攻を前に不死の軍勢をすり潰す訳にもいきませんから、これは当然の判断だったでしょう。
しかし相手は1000年以上の時を生き、その生涯を魔法に捧げた大魔法使い。
服従の天秤はフリーレンに傾きます。
「”アウラ、自害しろ”」
「……ありえない……」
「この私が……」
アウラは悔し涙を流しながら自らの首を落とし、果てていきました。
強敵ではあったのですがフリーレンとは相性が(文字通り)死ぬほど悪く、フリーレンの凄さを引き立てるかませ犬のようになっていましたね。
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