今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、レベルブースト魔法の使い手「サンジョウノ・春姫」について解説します。
春姫は「イシュタル・ファミリア」で娼婦(未経験)として働かされていたところをベルに救われ「ヘスティア・ファミリア」に加わった狐人(ルナール)の少女。
登場当初は彼女が持つチート魔法にばかり目が向いていましたが、徐々にそれだけではない活躍を見せてくれる芯の強い冒険者です。
本記事ではそんな春姫のプロフィールや強さ(ステータス・魔法)、作中での愉快なエピソードを中心に解説してまいります。
「ダンまち」春姫のプロフィール
基本プロフィール(年齢・声優など)
サンジョウノ・春姫は登場当初「イシュタル・ファミリア」で娼婦として働いていた狐人(ルナール)少女。
儚げな雰囲気と豊満な肉体を持つ金髪の美少女で、年齢は16歳。
見た目通り穏やかで争いごとを好まない優しい心根の持ち主です。
気弱そうに見えて意外と芯が強く、守るべきものがある時は果敢に強敵に立ち向かう勇敢さも持ち合わせています。
作中では主人公のベルによってイシュタル・ファミリアから救い出され、「ヘスティア・ファミリア」に加入(詳細は後述)。
なお、元は極東の貴族の出身で、同郷の「タケミカヅチ・ファミリア」のメンバーとは旧知の仲。
特にヤマト・命とは親しくしています。
声優は千菅春香さん。
元「イシュタル・ファミリア」の娼婦(ただし未経験)
元は極東の貴族だった春姫ですが、ある事件により父親から勘当され、放浪の末にオラリオへとたどり着きます。
そこで春姫のレベルブースト魔法(後述)に目を付けたイシュタルによってファミリアに加入させられ、娼婦として働かされることに。
それだけであれば不幸ではあっても良くある話。
しかしイシュタルが春姫の命を犠牲に魔道具を作ろうとしていたことを知ったベルは、イシュタル・ファミリアから春姫を救出。
助けられた春姫はベルに好意を抱き、ヘスティア・ファミリアにサポーターとして加入することになります。
ちなみに、当初散々「娼婦」であることをアピールし、破滅の象徴だなんだのと悲観的な態度を取っていた春姫ですが、実際のところ彼女は娼婦としては未経験。
ことに及ぶ前、男の裸を見ただけで泡を吹いて倒れていたため、全く使い物にならなかったそうです。
ただ春姫本人はよほど追い詰められていたのかそのことに気づいておらず、夢妄想の中で自分が経験済であると思い込んでいました。
「ダンまち」春姫の強さ
チート魔法「ウチデノコヅチ」による階位昇華(レベルブースト)
春姫は特殊な魔法を使うサポーター兼妖術師。
魔力を除きステータスは全体的に低いものの、その魔法の特殊性によりパーティに大きく貢献しています。
登場当初はLV1でしたが、派閥大戦を前にLV2へのランクアップを果たしています。
<基本アビリティ> | |
力 | I0 |
耐久 | I0 |
器用 | I0 |
敏捷 | I0 |
魔力 | I37 |
<発展アビリティ> | |
【魔導:I】 | |
<魔法> | |
【ウチデノコヅチ】 | ・階位昇華。 ・発動対象は個人限定。 ・発動後、一定時間の要間隔。 ・術者本人には使用不可。 |
【ココノエ】 | ・付与魔法。 ・詠唱連結。 ・連結対象の魔法効果を装填。 ・最大発動数は九。 |
<スキル> | |
【妖想狐術(ミクズメノホウ)】 ・魔法効果増幅。 ・精神力消費の効率化。 |
(※原作18巻時点で判明しているデータ)
基本的に個人としての戦闘力は皆無であり、必要に応じて味方を魔法によりサポートするのが春姫の役割です。
彼女の魔法【ウチデノコヅチ】は対象のLVを一時的に1つ上げるという前代未聞のレア魔法。
冒険者はLVが1つ上がれば強さの次元が変ってきますから、バフとしてはこれ以上ないチート魔法です。
イシュタルが切り札として春姫に執着していたのも良く分かりますね。
更に春姫は派閥合同遠征前に魔導書により【ココノエ】という新たな魔法を習得し、それまで一人にしたかけられなかった【ウチデノコヅチ】を複数の味方に同時にかけることが可能となっています。
【ココノエ】習得に立ち会ったヘスティアとアイシャが思わず変態呼ばわりしてしまったのもやむを得ないことでしょう。
派閥大戦時にこのチート魔法が周囲に露見し、他の神々から狙われることになりましたが、吸収合併されたフレイヤ・ファミリアのメンバーが護衛についてくれたため、今のところ事なきを得ています。
魔法だけじゃない、アンフィスバエナ戦で見せた成長
あまりにその魔法が強力すぎるあまり、当初戦闘面では本人より魔法が本体といったイメージが強かった春姫。
しかし彼女も、冒険を通じて徐々に魔法だけではない成長を見せてくれます。
それが良く表れていたのがアンフィスバエナ戦。
ベル不在という絶望的な状況の中、強敵に折れることなく立ち向かった春姫たち。
アンフィスバエナのブレスを、春姫がゴライアスのローブによって自ら盾となったあのシーンは、彼女のイメージをガラッと変えてくれましたね。
今のところ、魔法以外ステータスで目立ったところはありませんが、ヘスティアの見立てでは調教師(テイマー)としての才能があるようですし、将来的にはテイムした魔物を使役し、魔法でブーストして戦うといった展開もあるのかもしれません。
「ダンまち」春姫とウィーネ
モンスターでありながら高い知性と人の心を持つイレギュラー「異端児(ゼノス)」。
異端児の一人であり、ベルが保護した竜女(ヴィーヴル)の少女ウィーネが良く懐いていたのが春姫です。
保護したベル以外のメンバーがモンスターであるウィーネを警戒する中、春姫は一早くウィーネを受け入れていました。
傍から見ればもう仲の良い母と娘。
このエピソードでは守るべき対象がいると強くなる、春姫の本質が際立っていましたね。
ウィーネがダンジョンに戻った後も、そこで磨かれた母性力は作中で遺憾なく発揮されているようです。
「ダンまち」春姫は重い?(カサンドラの流れ弾)
ファンの間で酷い流れ弾だと話題になったのが、派閥合同遠征編でのカサンドラとのエピソードです。
カサンドラは神でも理解できない予知能力を持つ反面、それを誰にも信じてもらえないという呪いがかけられた不遇な予言者。
ベル以外仲間たち全員の死を予知したカサンドラは、何とかその死の未来を避けようと孤軍奮闘します。
予言を口にしても信じてもらえないので、色々言い訳したり嘘を突いたりして仲間たちを誘導。
25階層において、ベル以外をこの先に進ませれば死んでしまうと予知を解釈したカサンドラは、まずこの先に進むメンバーを実力者だけに制限することに成功します。
そしてベルとアイシャが進むことに決まりそうになると、
「アイシャさんは」
「こっちにいたほうがー!?」
叫んだものの、いい口実が思いつかないカサンドラ。
彼女は咄嗟に先の事件で背負っていた春姫を引き合いに出し、
「春姫さんが~……」
「重くて!」
「なので万一何かあった時の為」
「アイシャさんがいないと大変かもと」
「春姫さん重いので!」
下手くそか。
酷い流れ弾で顔を真っ赤にしてしまった春姫(本当は軽かったそうです)。
とんでもなく下手くそな言い訳でしたが、桜花やヴェルフが「胸部が育ってるしな」とそれに乗っかったこともあり、結局アイシャは25階層に残ることになりました。
春姫にとっては災難でしたが、これにより命が助かったのだと考えればやむを得ない犠牲だったのでしょう。
コメント