今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、医神「ディアンケヒト」について解説します。
ディアンケヒトはオラリオにおける医療系派閥のトップ「ディアンケヒト・ファミリア」の主神。
金に汚く傲岸不遜なことで有名な神で、作中ではぼったくり、詐欺まがいの商売に度々手を出しています。
ただし医神らしく治療に関しては真摯であり、金関係を除けばやってることは案外まとも。
本記事ではそんなディアンケヒトのプロフィールや元ネタ、ファミリアや神ミアハらとの関係を中心に解説してまいります。
「ダンまち」ディアンケヒトのプロフィール
基本プロフィール(声優など)
ディアンケヒトはオラリオにおける医療系派閥のトップ「ディアンケヒト・ファミリア」の主神です。
外見は白髪巨体の威厳溢れる豪快な雰囲気の老男神。
性格は一言で言うなら性悪な守銭奴。
とにかく金に汚く、登場する度に詐欺まがいのアコギな商売に手を出しています。
また天界時代からの犬猿の中である神ミアハにわざわざ厭味を言いに現れるなど、しばしば周囲を見下すような態度をとっていました。
ただそうした性格の悪さはあれど、医神として治療に関する振る舞いや判断は案外まとも(詳しくは後述)。
意外に敵は少ないそうです。
声優は天田益男さんが担当しています。
元ネタとなった神様(神話)
ディアンケヒトの元ネタはケルト神話に登場する医神「デイァン・ケヒト」。
ダーナ神族の一柱で、戦いで右腕を切断されたダーナ神族の王・ヌアザに、完璧な銀の義手「アガートラーム」を与えたことで有名な神ですね。
ちなみにケルト神話では、ミアハとアミッドはディアンケヒトの子供。
作中でミアハの眷属であるナァーザに最高級の義手を(法外な値段で)提供したエピソードはヌアザの神話が元ネタですね。
息子のミアハの腕前に嫉妬して殺害した説なども伝わっていますが、これは後世に付け加えられた脚色だと言われています。
「ダンまち」ディアンケヒト・ファミリア
医療系ファミリアのトップ
ディアンケヒト・ファミリアはオラリオで医療系トップの地位に君臨する大手派閥です。
主な活動は回復薬や義肢、医療系アイテムの販売及びその材料の買い取り。
ただ主神の性格上、取引に関しては足元を見た価格設定であることが多いため、注意が必要とされています。
団員たちは治療師(ヒーラー)としてダンジョンにもぐることもあるようですが、それはあくまで神の恩恵を引き出すための手段であり、メインの活動ではありません。
ヘファイストス・ファミリアの鍛冶師たちが「鍛冶」の発展アビリティを取得するためにレベルアップを目指すのと同じですね。
都市最高治療師アミッド(団長)
ディアンケヒト・ファミリアの団長は都市最高治療師(ヒーラー)であり、「戦場の聖女(デア・セイント)」の二つ名を持つアミッド・テアサナーレ。
基本的にディアンケヒトはファミリアの運営をアミッドに丸投げし、普段は悠々自適の生活を送っています。
ディアンケヒトが口を出すのは詐欺まがいのぼったくり商売を思いついた時ぐらいですね。
治療に強い情熱と信念を燃やすアミッドとディアンケヒトの相性は一見あまり良さそうに見えませんが、アミッドは特にディアンケヒトに文句なく従っています。
それは恐らくディアンケヒトが医療と商売に関する判断を誤らない神物だからでしょう。
ただ、流石にOVAでアミッドの残り湯を使った天然温泉「ケヒトの湯」を開業し、その残り湯をベルに飲まれた際にはアミッドも激しい羞恥を覚え、ケヒトの湯を破壊。
その後も懲りずに「ケヒトの湯」再開を打診するディアンケヒトに対し絶対嫌だと拒絶しているそうです。
「ダンまち」ディアンケヒトとミアハ
ディアンケヒトと同じ医神であるミアハとは展開にいたころからの犬猿の中で、常に対立しています。
まあ、対立というか一方的にディアンケヒトがミアハに絡んでいるだけみたいですけどね。
ディアンケヒトがミアハに絡んでいる理由は今のところ不明。
元ネタの通りなら、ミアハの技量にディアンケヒトが嫉妬してということなのでしょうが、作中での様子を見る限り特別医神としてミアハの方が優れているわけでもなさそうです。
またミアハのことは嫌ってはいますが、ディアンケヒトはミアハに特別嫌がらせのようなことはしていません(厭味は別として)。
メリットがあると認めれば(悔しがりながらも)ミアハたちと商売をすることもありますし、暗黒時代など緊急時にはミアハと協力して負傷者の治療にあたっていました。
ミアハの腕は認めているけれど、ソリが合わないみたいなことなんでしょうかね。
「ダンまち」ディアンケヒトは案外まとも
性格が悪い神様として描かれているディアンケヒトですが、実は客観的に見てみると彼のやっていることは案外まともです。
ファミリアの主神(=経営者)として見れば金勘定にうるさいことは悪いことではありませんし、自分たちの技術を可能な限り高く売り出すのは当然のこと。
ナァーザに提供した義手も法外な値段ではあったかもしれませんが、その性能は間違いなく最高級品でした。
人の命に関わることだから金を絡めるのはどうか、という意見もあるかもしれませんが、そもそも冒険者は自己責任ですし、オラリオには公的保険制度なんてものも無し。
質の良い医療を提供しようと思えばやっぱりお金は必要なんですよね。
逆にミアハは善神で知人にタダ同然でポーションを配ってたりしましたが、これは見方を変えれば他の医療系ファミリアに対する妨害行為みたいなもの。
ディアンケヒトでなくともムッとするでしょうね。
ディアンケヒトが金がない人間を見捨てたというなら問題でしょうが、今のところそんな話は聞きませんし、アミッドがいる以上そんなことは起こり得ないはず。
そう考えれば、金に汚くとも多くの人々の治療に貢献しているディアンケヒトは、ちゃらんぽらんで享楽的な者が多い神々の中ではかなりまともな神物と言えるでしょう。
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