今回は人気ファンタジー「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(以下「ダンまち」)」から、都市の破壊者エニュオの正体「ディオニュソス」について解説します。
ディオニュソスはオラリオの中堅探索系ファミリア「ディオニュソス・ファミリア」の主神。
表向きは葡萄酒作りに長けた神格者で、貴公子然とした振る舞いから多くの女性・女神から人気の高い男神です。
作中ではオラリオ壊滅を目論む一連の事件の黒幕でもあったディオニュソス。
本記事ではそんな彼のプロフィールやその正体、眷属フィルヴィスやその最後(死亡)を中心に解説してまいります。
「ダンまち」ディオニュソスのプロフィール
基本プロフィール(声優など)
ディオニュソスは中堅探索系ファミリア「ディオニュソス・ファミリア」の主神です。
外見は金髪の貴公子然とした優男でその振る舞いや言動も紳士的で優雅。
この世界の神は顔は良くても愉快犯で頭のおかしい連中が大半ですから、見た目も性格も(一見)まともなディオニュソスは女性人気の非常に高い男神です。
ただ作中でヤマト・命に【絶†影】という二つ名を付けたのは彼なので、やはり神らしい愉快犯的性質も持ち合わせています。
葡萄酒作りを得意とする酒神であり、その技量は酒神ソーマをして「自分より極まっている」と言わしめたほど。
その葡萄酒は神すら酔わせる代物です。
声優は松風雅也さんが担当。
元ネタとなった神様(神話)
ディオニュソスはギリシャ神話の葡萄酒と酩酊の神。
ヘスティアに代わってオリュンポス12神に数えられることもあります(ダンまち世界ではヘスティアに12神の地位を譲られたという設定)。
神話上では主神であるゼウスが愛人に作らせた子供であり、葡萄酒と使って信者を集め神の仲間入りを果たしたという経歴の持ち主です。
元々は狂乱と陶酔を伴う当方の別宗教の主神で、後にギリシャ神話に取り込まれた神性。
熱狂的な女性信者を多く獲得していたという点などは、ダンまちのディオニュソスに強く反映されていますね。
「ダンまち」ディオニュソス・ファミリア
ディオニュソス・ファミリアは中堅どころの探索系ファミリア。
団長のフィルヴィスがLV3で、ファミリアとしての戦力はそこそこ止まり。
団員たちの多くが心が折れたり才能が無かったりして他のファミリアを追い出された落伍者で、そうした他に行き場のない者たちの受け皿として機能しています。
団長のフィルヴィスは一緒に冒険にでた仲間が悉く全滅していることから「死妖精」と呼ばれ敬遠されており、団長ですが人望は皆無。
ディオニュソスはそんなフィルヴィスを特に気にかけています。
葡萄酒作りの原料を仕入れているデメテル・ファミリアとは密接な関係を構築。
一方で、ウラノス率いるギルドには天界での因縁からか強い敵意と猜疑心を向けています。
「ダンまち」ディオニュソスとフィルヴィス
団長であるフィルヴィスは仲間を組んだ人間が悉く死亡してしまう経緯からファミリア内で孤立しており、唯一自分を受け入れてくれるディオニュソスに強い好意を寄せ、依存しています。
実はフィルヴィスはかつて「27階層の悪夢」と呼ばれた事件の際に人として死を迎えていますが、その後穢れた精霊により魔石を埋め込まれて怪人エインとして蘇生。
その怪人としての自分に絶望し何度も死のうとしますが、埋め込まれた魔石により死ぬことができず、仲間たちだけが死んでしまったというのが「死妖精」と呼ばれるようになった経緯です。
そんなフィルヴィスの正体を知り、受け入れたのがディオニュソス。
その結果、フィルヴィスはディオニュソスに狂信とも呼べる忠誠を向けることとなるのですが……
「ダンまち」ディオニュソスの正体(黒幕エニュオ)
外伝「ソード・オラトリア」ではロキ・ファミリアと「エニュオ(都市の破壊者)」を名乗る謎の存在との戦いが描かれています。
ロキは当初、ヘスティアからディオニュソスが天界時代に神々同士を殺し合わせていたことを聞かされ、彼こそがエニュオの正体ではと疑っていました。
しかしディオニュソスはエニュオの手にかかって殺され天界に送還され、続いて容疑者に名前が挙がったのはデメテル。
デメテルもそれらしい振る舞いを見せていたのですが、実はこれはエニュオに団員を人質にとられ、止むを得ずそう振る舞わされていただけのこと。
黒幕エニュオの正体は、やはりディオニュソスでした。
死亡したと思われていたディオニュソスは、神酒で酔わされ自分をディオニュソスと思い込んだ老婆の女神ぺニア。
フィルヴィスを除くディオニュソス・ファミリアの団員達もぺニアをディオニュソスだと思い込み、知らず知らずペニアに改宗させられていました。
ディオニュソスはペニアと団員たちを殺すことで自らの死を偽装したのです。
ディオニュソスの本性は醜悪で常軌を逸した快楽主義者。
人々が泣き叫ぶ「狂騒」と「狂乱」が見たいがためだけに下界に破壊をもたらそうとした人格破綻者だったのです。
「ダンまち」ディオニュソスの最後(死亡)
ロキたちに正体を見破られたディオニュソスは、穢れた精霊たちと第7の精霊「ニーズホッグ」をクノッソスに乗り込んできた冒険者にぶつけ、抹殺させることでオラリオを壊滅させ、下界を狂乱の時代へと逆行させようとしました。
当初戦いはディオニュソスの予想通りに進んでいましたが、彼の想定外の戦力であったベル・クラネルの存在により計画は破綻。
穢れた精霊たちとニーズホッグは撃破されてしまいます。
敗北したディオニュソスはロキにボコボコにされ、往生際悪く周囲に助けを求めていましたが、当然誰も助けてくれません。
そして最後に自分の元に駆けつけてきたフィルヴィスに悪態をつき、天界に戻っても自分の側にいろと告げてようやく敗北を認めることに。
ディオニュソスはロキたちに「ダンジョンがもう限界」であり、遠からず自分の望んだ狂乱の時代が来ると予言し、自ら短剣で胸を刺して天界へと送還されていきました。
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