今回は魔物食という異色のテーマを扱う人気作「ダンジョン飯」から、相手の好みの姿で現れ精気を吸う魔物「サキュバス」について解説します。
一般的なファンタジーでサキュバスと言えば美女の姿を持つ淫魔のことを指しますが、本作のサキュバスは正式名称を「サキュバス・モスキート」。
相手の深層意識を読み取り、見ただけで腰が抜けるほど好みの姿に変身するオリジナルの魔物で、作中ではライオス一行を全滅寸前にまで追い詰めました。
本記事ではサキュバスの概要や登場話、ライオス一行の好みなどを中心に解説してまいります。
「ダンジョン飯」サキュバスとは?
正式名称はサキュバス・モスキート
一般的なファンタジーでは「美女の姿をした淫魔」として知られるサキュバスですが、「ダンジョン飯」におけるサキュバスは正式名称を「サキュバス・モスキート」。
相手の深層意識を読み取り、その理想の姿に変身して精気を吸い取る「蚊」の魔物です。
蚊とは言え、擬態前の隊長は70~80cmとかなり大型。
「見ただけで腰が抜けるほど好みの姿」で現れるため、二人以上で挑まなければ狩ることは不可能とされています。
口の中の針で血液などの”精気”を吸い取りますが、その際に分泌する液体が快楽を与えるため、襲われた者は恍惚とした表情のまま衰弱。
幸せそうではありますが、とても恥ずかしい死に様を晒すことになります。
悪魔としてのサキュバスも存在する
作中でライオスたちが遭遇したサキュバスは「蚊」でしたが、この世界には悪魔としてのサキュバスも存在し、サキュバス・モスキートの名はその悪魔に由来します。
正確には「サキュバス」という悪魔がいるわけではなく、悪魔がそういう形態をとったこともある、という話。
悪魔とは主の深層意識を読み取り、その好みに合わせて姿を変化される性質を持っており、過去には女性の姿をとって迷宮の主に恋人のように寄り添ったこともあったそうです。
なお、悪魔は根っこの部分では全て繋がっていて、どんな姿をとっていても全て同一の存在です。
「ダンジョン飯」サキュバスの登場話
コミックス9巻58~60話に登場
サキュバスはコミックス9巻58~60話で、迷宮地下7階を探索中のライオス一行を襲撃した魔物です。
最初の被害者はセンシ。
一人になったところを水場に潜んでいたサキュバスに襲われ、しなしなになってしまいました。
その後サキュバスの仕業だと推測した一行でしたが、一人きりにならないようにと注意した直後にライオスがうっかり一人になり、二人目の犠牲者に。
チルチャックとマルシルは二人がかりでサキュバスに挑んだものの、相手の数が多く、マルシルの好みにチルチャックが噴き出してしまい、そのまま二人ともやられてしまいました。
イヅツミが大活躍
最後に残ったのはイヅツミ。
一人では絶対に勝てないとされているサキュバスに、彼女は仲間を庇って立ち向かうことになります。
ただイヅツミはトールマンの女性と大猫の魂を魔術によって混ぜ、人工的に作られた獣人。
魂が二つ存在するため、片方の好みに化けても魅了されることはなく、サキュバスの群れを一人で撃破し、ライオスたちを守り切りました。
なお、干からびていたライオスたちは、イヅツミがサキュバスからとったミルクを与えたことで回復しています。
「ダンジョン飯」サキュバスとライオスたちの好み
ケース①ライオス
サキュバスが化けたライオスの好みの姿はマルシル……がスキュラ化した「ギガヘプタヘッドマルシル」。
マルシルそのものの姿には全く魅了されず、実は魔物で噛んだ相手を魔物化する(という設定の)マルシルに噛まれて魔物になりたいというイカレタ性癖を披露していました。
ただ最初にマルシルの姿をとっていたあたり、人間というカテゴリの中ではマルシルを一番異性として意識しているようです。
ケース②マルシル
サキュバスが化けたマルシルの好みの姿は「死」の眼帯をした耽美系のエルフの白馬の王子様。
恐ろしく趣味が悪いですが、マルシルはこれに「ひゅっ…」と息をのむほど興奮していました。
ケース③チルチャック
サキュバスが化けたチルチャックの好みの姿は美しい金髪を持つハーフフットの女性。
金髪好きをマルシルに知られからかわれていましたが、極めてスタンダードな好みです。
ケース④センシ
本編内でセンシはあっという間にしおしおになっていため、サキュバスがどんな姿に化けたかは描かれていません。
ただおまけの豆本(ワールドガイド完全版にも収録)に描かれた絵日記には、初恋の「あの人」の姿で現れたことが記されています。
なお「あの人」の素顔については絵日記でも黒く塗りつぶされていました。
ケース⑤イヅツミ
サキュバスが化けたイヅツミの好みの姿は彼女の母親らしき女性。
異性に興味のないイヅツミに対し、母性で対応しようとした模様ですが、二つの魂を併せ持つ特殊な精神を持つイヅツミには通用しませんでした。
また、サキュバスはイヅツミと混ざった大猫の魂の好みの姿として、黒ヒョウにも化けています。
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