「アオアシ」桐木曜一~クールに見えてエゴイストなプレーが魅力!? ポジションや代表落選の理由など~

 今回は「ビッグコミックスピリッツ」で連載中の大人気サッカー漫画「アオアシ」から、クールなエゴイスト「桐木 曜一(きりき よういち)」について解説します。

 桐木曜一は主人公のアシトが所属するJユースチームの1学年上の先輩。

 U-18世代代表にも選ばれた実力者で、周囲からは「エスペリオンの至宝」栗林に次ぐNo.2と目されています。

 作中では代表落選を切っ掛けに試練を迎えることになった桐木。

 本記事ではそんな彼のプロフィールや成長を中心に解説してまいります。

「アオアシ」桐木曜一のプロフィール

基本プロフィール(誕生日・身長・体重・声優など)

誕生日6月4日
身長168cm
体重58kg
血液型AB型
声優内山昂輝

 桐木曜一は主人公のアシトが所属する「東京シティ・エスペリオンFC」ユースチームの1学年上の先輩です。

 見た目は鋭い目つきとクールな雰囲気が特徴のイケメン。

 エスペリオンではAチームに所属し、U-15の頃から世代代表に選ばれてきた世代トップクラスのプレイヤーです。

 ただし同い年に「エスペリオンの至宝」とも評される絶対的な天才・栗林晴久がいたため、周囲からの評価は常に「No.2」。

 そのことに強い劣等感を抱いています。

 普段は落ち着いた優等生として振舞っていますが、中身はかなりのエゴイスト。

 U-18代表に落選したことを切っ掛けに、徐々にそうした桐木本来の一面が表に出てくるようになります(詳しくは後述)。

ポジションはMF、テクニックに優れた司令塔

 桐木曜一のポジションはMF。

 チームの状況・メンバーにもよりますが、主に司令塔、ボランチとしてチームを仕切っています。

 こと足元の技術に関しては栗林にも引けを取らない実力者。

 トラップ、ドリブル、パス、全ての技術が世代トップクラスです。

 特に優れているのがゴール前に鋭く放たれるキラーパス。

 世代代表クラスの選手でなければ反応することも難しい、受け手を選ぶパスが最大の武器です。


「アオアシ」桐木曜一は他人に無関心

 桐木曜一は基本的に他人に無関心です。

 特に実力のない格下の選手に対して興味がなく、チームメイトであっても名前すら覚えようとしません。

 Aチームに初めてアシトが上がってきた時も、当初は桐木は彼のことを新人呼ばわり。

 アシトの名前を覚えたのは、彼が「オシム式パス回し」に何とかついてこれるようになってからでした。

 また他のチームメイトに対しても無関心。

 レギュラーとサブの実力差が問題視されチームメイトが話し合っている時もまるで話に参加しようとしませんでした。

 そのことを高杉に叱責され「後輩が育ってないのは俺たちの責任でもある」と言われた時も、

「興味がないとは言わないが」
「俺達の責任という」
「意味がわからない」
「育たないのはどう考えても」
「そいつの責任だろう?」

 と、冷めた態度を崩しませんでした。

 桐木が興味があるのは自分だけ。

 表面的には取り繕っていますが、本音では自分が上に行くことにしか興味がないのです。

「アオアシ」桐木曜一、U-18代表落選の理由

 148話で桐木は大きな挫折を経験します。

 ユースチームがプレミアリーグで首位争いをする中で決まったU-18世代代表のチェコ遠征。

 予めエスペリオンユースからも4名が選出されることが伝えられていました。

 代表常連である義経、山田、高杉、桐木の4名が選ばれるのだろうと思われていましたが、何とU-15から選ばれ続けていた桐木がこのタイミングで代表落選。

 代わりに阿久津が選出されることに。

 桐木は自分が選ばれることが当然と思っていたのか、落選を聞かされた時は茫然自失の状態です。

 桐木の落選に関しては代表監督から直々に理由が届いており「クラブ公式戦で疲労からか気持ちが切れるような場面があった」とのこと。

 コーチはそれを「疲労を考慮した」と好意的に解釈していましたが、公式戦フル出場の阿久津が代わりに選ばれているのですから……

 

 桐木が代表落ちした正確な理由は不明ですが、福田監督はこの時、桐木に臨時キャプテンとして1年をまとめ上げた上で次の試合に勝つよう要求しています。

 福田監督の目には桐木のチームメイトに対する無関心な姿勢が、彼の課題、代表落選の理由として映ったのかもしれませんね。

 桐木の場合、同じポジションに技術と俯瞰の視野を兼ね備えた司令塔、北野蓮が世代代表のライバルとして存在していますから、今後も厳しい代表争いが続くことになりそうです。


「アオアシ」桐木曜一の活躍と成長(東京VANS戦)

仲間を切り捨て個人技に走る

 桐木が作中で最もクローズアップされたのが、153話から始まった東京VANS戦。

 代表落選となった桐木が残ったメンバーを率い、キャプテンとして臨んだ試合です。

 しかし前半、アシト、冨樫朝利竹島ら1年生4人がDFラインを構築し、格上相手に苦戦する中、キャプテンの桐木は彼らを無視。

 秋山や小早川ら、他の先輩たちが彼らをフォローしていました。

 更に攻撃でも、桐木はチームメイトを無視したプレーを連発。

 ドリブラーでもないのに、重要なところではパスを出さず、個人技で突破を試みていました。

 実は桐木、前半に遊馬、オジー、松永のFW3人に一度ずつ最高のラストパスを送っていたのですが、彼らはそれに反応できずに終わっています。

 世代代表クラスのFWなら追い付けたパス。

 それを見て桐木は自分のレベルについてこれないチームメイトを切り捨て、この試合一人で切りこむことを選んだのです。

アシトや遊馬、大友の活躍でエゴの形に変化が

 普通であれば桐木に、今のチームメイトのレベルに合わせたパスを出すよう要求すべき状況でしょうが、実はそれは桐木にとって最悪の選択。

 今日のチームが勝てようと、エゴを捨てて自分のプレーのレベルを下げるようでは上のステージでは通用しません。

 福田監督は桐木に対し、エゴを持ち続けたまま、時にエゴの形を変えながらチームを勝たせることを要求していました。

 とは言え、桐木へ負担が集中している上、桐木の意図を理解できるFWがいない今のチーム状況は、桐木一人の力では打開しようがないことも確か。

 そんな窮地を救ったのは、後半投入された大友を含めた1年生たちでした。

 大友はDFラインを後ろで安定させ、桐木の負担を軽減。

 前半パスに反応できなかった遊馬も桐木のパスの意図を感じ取るようになっていきます。

 そしてアシトはDFラインで踏ん張り、今のまま手を抜かずプレーしてくれと桐木の背を押しました。

 アシトの言葉で、試合中ふとフィールドを見渡した桐木の目に映ったのは必死にプレーするチームメイトの姿。

「俺は、何と戦っているんだ……?」

 チームメイトにレッテルを貼り、彼らをしっかり見ることなく切り捨てていたことに気づいた桐木。

 目を覚ました彼はゴール前にパスを繰り出します。

 相手GKもボールを追う遊馬も追いつけないと思われたパスは、バックスピンで遊馬の足下にピタリと収まることに。

 最高のパスを受けてゴールを決めた遊馬。

 桐木は福田監督の期待通り、エゴを持ち続けたまま、エゴの形を変えることに成功したのです。



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