今回は大人気漫画「文豪ストレイドッグス」から、登場してすぐガチ死亡説が流れた天人五衰の道化師「ゴーゴリ」について解説させていただきます。
ゴーゴリは特一級の危険異能者で構成されたテロ組織「天人五衰」の一員。
いかにも道化師らしい人を食ったキャラクターと独特の死生観を持つ、物語屈指の「狂人」です。
本記事ではゴーゴリのガチ死亡説が流れた経緯や彼の異能力、そして親友「ドス君」ことドストエフスキーとの関係なども交えて、ゴーゴリが求める「真に自由な鳥」の意味について深掘りしてまいります。
文豪ストレイドッグス、ゴーゴリのプロフィール(声優含む)
基本プロフィール(年齢、身長、誕生日など)
年齢 | 26歳 |
身長 | 184cm |
体重 | 68kg |
誕生日 | 4月1日 |
血液型 | B型 |
好きなもの | 奇術、演劇、人が驚く顔、クイズ、ピロシキ |
嫌いなもの | 洗脳、隷属、自由でないこと |
声優 | 子安武人 |
ゴーゴリは「国家の消滅」を掲げたテロ組織にして殺人結社「天人五衰」に所属する特一級の危険異能犯罪者。
「道化師ゴーゴリ」の異名を持ち、その名の通り常にシルクハットに仮面、マントとステッキを身につけた怪人物です。
長い銀髪を三つ編みにしており、その顔の右半分は普段仮面で隠されていますが、素顔はオッドアイでかなりの美形のようですね。
性格は享楽的で陽気。理性と道徳観をダイナマイトで念入りに破壊してきたかのような男で、その独特の死生観や感性は常人には到底理解不可能なものとなっています。
同じ天人五衰のフョードル・ドストエフスキーのことだけは、自身の唯一の理解者として特別視しており、「ドス君」と呼んで虎視眈々とその命を狙っています(!? 詳細は後述)。
登場後間もなくガチ死亡説 → 生きてはいたけどホントは死ぬ予定だった?
ゴーゴリは登場後間もなくガチ死亡説が流れたことで有名なキャラクターです。
政府の要人を人質に取ったゴーゴリは、その救出に動いた武装探偵社に罪を着せる形でその人質を殺害しました。
そしてただ人質を殺しただけでなく、それに信憑性を持たせるため自分自身をも真っ二つにして自殺してしまったのです(それを武装探偵社が殺したように見せかけた)。
この一件を契機に、武装探偵社は殺人結社の汚名を着せられ、世間から追われる存在となってしまいました。
一方で強キャラムーブをかまして登場しながらあっさり退場したゴーゴリ。
普通であれば「実は生きてるんでしょ?」と思うところですが、裏であの「魔人」ドストエフスキーが糸を引いていたこともあり、当時読者の間では「ドス君の作戦ならゴーゴリ、マジで死んでんじゃね?」とガチ死亡説がまことしやかに流れていました。
……ええ、実際にはゴーゴリは自身の異能力を使って死を偽装しただけで、生きていました。
けれど彼の恐ろしい所は、実はこの時本当は死ぬ予定だった、ということなんですよね。
ゴーゴリはドストエフスキーの会話によって、たまたま気が変わって死ぬのをやめただけだったのです(詳細は後述)。
文豪ストレイドッグス、ゴーゴリの異能力(強さ)
異能力:外套~シンプルで応用の効く空間操作能力~
ゴーゴリは極めて応用力が高く厄介な異能力の持ち主です。
異能力:外套
外套の布面と離れた空間を接続する。
接続できる距離は最大30m。
いわゆる空間操作系能力者の一種ですね。
それ自体は強キャラ系能力のテンプレの一つではありますが、ゴーゴリの場合は単に空間を繋ぐだけですから、それ単品だとそれほど強そうな印象はありません。
同じ空間操作系能力者であればモンゴメリの異能力の方が凶悪なんじゃないでしょうか。
しかしゴーゴリはこの異能力を「道化師」らしく巧みに操り、離れた場所にある電柱を撃ち出したり、死角から銃を撃ったりと、様々な手段に応用しています。
武装探偵社に罪をきせる際、自分の身体が真っ二つになったかのように偽装したのもこの異能力。
器用で頭のいい奴に空間操作系能力を与えると手が付けられなくなるという典型ですね。
成長した中島敦さえ一蹴した特一級の危険異能者
ゴーゴリは単に「上手い」だけでなく、その戦闘能力も特一級です。
実際、作中では主人公の中島敦がゴーゴリに手も足も出ずボロボロにされていました。
これまで芥川龍之介やフィッツジェラルドらとの戦いを経て経験を積み、人虎の力もコントロールできるようになった敦が、です。
このあたりは流石「天人五衰」の一員といったところでしょうか。
まあ、肉弾戦に特化した敦と応用力に長けたゴーゴリでは相性の問題もあったでしょうから、それほど地力がかけ離れていたとは思いませんけどね。
文豪ストレイドッグス、ゴーゴリの目的とドストエフスキー
ゴーゴリが求めるもの「真に自由な鳥」であるという証明
ゴーゴリは自らが自殺するような作戦に納得ずくで参加しようとしたり、親友であるドストエフスキーを殺そうとしていたりと、その目的が非常に分かりにくい人物です。
作中でゴーゴリの目的を一言で言い当てていたのが、ドストエフスキーのこの言葉。
「あなたは神に抗い」
「自分を見失うために」
「戦っているのですね」
……意味不明ですよね?
これについてはゴーゴリ自身が、「道徳」という人間が持つ「生得的洗脳」から抜け出し、自分自身が「真に自由な鳥」であることを証明したいのだと自らの目的を解説しています。
……これもまだ分かりづらいな。
要は人間が持つ良心や感情から解き放たれた自由な存在でありたいということ。
ゴーゴリにとって、人を愛したり幸せになりたいという想いは、神が人に与えた洗脳のように感じられたのでしょう。
彼はそうした神の枷から解き放たれ……自分という神が与えた枠組みを見失い不幸になったとしても、ただ自由でありたいと考えているのです。
自らの理解者であり親友でもあるドストエフスキーを殺す理由とは
ゴーゴリはドストエフスキーのことを自らの唯一の理解者であり親友と位置付けています。
そしてだからこそドストエフスキーのことを殺そうとしています。
……これも意味不明ですね?
前述しましたが、元々ゴーゴリは武装探偵社をテロ組織に仕立て上げるために自殺する予定でした。
それは、自らの真なる自由意思を証明するため。
しかしドストエフスキーという理解者を得たことで、ゴーゴリはこう考えたのです。
「あれ? 自殺するより」
「大切なドス君を殺す方が」
「よっぽど辛くね?」
「そんなドス君を殺したら」
「自分が本当に感情(神の洗脳)から」
「自由な存在だって証明できるんじゃね?」
すっごい意訳ですが、だいたいこんな感じでしょう。
こんな論理でゴーゴリは自殺を取りやめ、ドストエフスキーを殺すために活動しています。
とは言え、魔人ドストエフスキーを殺すことはゴーゴリにも困難であり、現在はドストエフスキーと対を為す太宰治をぶつけて殺し合わせようとしているようですが……
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