今回は言わずと知れた大人気漫画「呪術廻戦」における主人公虎杖の宿敵、呪霊「真人(まひと)」について紹介したいと思います。
真人は作者に「ただただ理由もなく性格が悪い奴が描きたくて」とデザインされた存在。その生い立ち、本質はいかなるものなのか。
そして渋谷事変における結末。果たして真人は死亡したのか、その再登場の可能性などを探っていきたいと思います。
呪術廻戦、真人(まひと)のプロフィール
基本プロフィール(「嫌い」と言われても仕方のない邪悪)
誕生日 | ? |
所属 | 特級呪霊(未登録) |
趣味・嗜好 | 嫌がらせ、人間 |
嫌いなもの | 人間 |
声優 | 島﨑信長 |
真人は主人公虎杖の宿敵「吐き気を催す邪悪」として登場した極めて強力な特級呪霊です。
真人は「人が人を憎み恐れた腹から生まれた呪い」、つまり人間の負の側面そのものと言える呪霊で、その在り方はただただ邪悪。成り立ちから規定されたその邪悪さには理由などありません。
外見は顔がツギハギだらけの人間。人を嘲笑う邪悪な顔つきがこれでもかというぐらいに似合っていますね(多分、作者ノリノリで描いてるんだろうな)。
真人は強力ではありますが、まだ生まれたばかりの呪霊。性格は享楽的で無邪気。その成り立ちからやはり人に興味があるのか、読書をしている姿がよく見受けられます。
敵としての真人は悪辣にして凶悪そのもの。
まず吉野順平が弄ばれた挙句に殺され、メカ丸も裏切りの代償とはいえ命を奪われ、そして1級術師七海健人も、渋谷事変で真人の手にかかって死亡しています。
それ以外にも真人の手にかかった一般人は数えきれないほど存在しており、そしてその殺人には何の意味も理由もないのです。
その強さ、術式、領域展開、そして天敵は
真人の強さを支えているのは、魂に干渉するという彼の術式です。
術式:無為転変(むいてんぺん)
その手で触れたものの魂の形を変える術式。
呪術師も含め、ほとんどの人間は魂を知覚することができないため、呪力で魂を守ることができず、並の術師であれば触れられた瞬間に勝負が決まってしまう。
肉体は魂の形に引きずられるため、魂の形を変えることで相手の肉体を破壊したり、改造人間として操ったり、あるいは魂そのものを武器のようにして操ることもできる。
また自分自身の魂の形を変え、肉体を自在に変形させることもできる。
魂にダメージを与えられない限り瞬時に自分の肉体を再生できる。
他人の肉体の治癒や、非術師を呪術師に改造することなども可能。
とてつもなく強力かつ凶悪で、しかも応用力の高い術式ですよね。
触れば必殺、しかも自分は瞬時にベホマがかけれるとか、ほとんど無敵じゃないですか。
さらに真人は、呪術師、呪霊にとっての奥義、領域展開さえ習得しています。
領域展開:自閉円頓裹 (じへいえんどんか)
領域展開による必中効果で、無為転変が領域内では触れなくとも発動する。
領域対策(あるいは魂への対策)がない限り、回避不能の即死技。
えげつない。本当にえげつないですね。
そんな真人を倒す手段はあるのか、と言いたくなりますが、一応あるにはあります。
基本は、一撃で再生不可能なレベルまで肉体を吹き飛ばす、あるいは真人の呪力が尽きるまでダメージを与え続けること。
無為転変による回復はあくまでベホマなので、即死したら効きませんしMPが尽きたら使えません。
つまり五条悟クラスなら倒せるってことですね。
いや、やっぱり無理ゲーじゃん、と思った貴方。実はもう一つ方法があります。それは魂に直接ダメージを与えること。
真人の天敵は主人公の虎杖と釘崎の二人です。
虎杖は宿儺が自分の中にいるため無意識に魂の存在を知覚しており、真人に対しても普通にダメージを与えることができます。
そして釘崎は芻霊呪法により肉体を媒介に魂にダメージを与えられます(まあ、釘崎は無為転変をガードできないので、天敵ってほどでもないかもしれませんが)。
ちなみに真人はそんな虎杖に対抗するため、遍殺即霊体(へんさつそくれいたい)という自身の強度を原型の200%に高めた変身技を編み出すのですが、これは是非実際にご覧になってください。
芥見先生のワールドトリガーへのリスペクトが隠れたオタク心くすぐる技となっております(変身後のブレードのイメージがワールドトリガーの旋空弧月)。
呪術廻戦、真人(まひと)「逝く夏と還る秋」で見せた老人との交流
さて、人間の悪性そのものとして生み出された真人は、基本的に人間のことは遊び道具としか考えていません。
例えば吉野順平に対して当初は友情染みた優しい言葉をかけるシーンもありますが、それは全て演技であり、騙して弄んでいただけです。
これに関してはある意味どうしようもないこと。
何故なら真人はそういう存在として生まれ落ちたのですから、良心のようなものを期待する方が間違っています。
ですがそんな真人も、番外編の公式ノベライズでは、人間に対して一瞬だけそれ以外の感情を見せたことがあります。
生まれたばかりの真人は、ある日孤独な盲目の老人と出会います。
妻と友人に騙され、視力や財産を失った老人の魂は、真人の目からはとても穏やかなものに見えました。真人曰く「魂がほとんど代謝していない」のです。
真人は老人の境遇から、老人が知らず知らず修行僧に近い生き方をしてきたのだろうと分析します。
そんな老人の在り方は真人にとって心地よいものだったようで、2人は悪くない関係を築いていきます。
人間の負の感情から生まれた真人にとって、老人は負の感情を生み出すしがらみから解放された存在のように映ったのでしょう。
「この世の中の人間がすべてアンタみたいだったら俺は生まれなかった」
真人は老人に対して、そんな思いを抱いていました。
ですが、やはり真人は人とは相容れない存在です。
老人はある日、若者たちから理不尽な暴行を受けてしまうのですが、その死の間際に真人が老人の元を訪れます。
老人は最期に真人と会えたことで、自分が孤独に死なずに済んだことに感謝しました。
そして、真人は老人に失望します。
結局老人も、しがらみからは逃れられなかったのだと。
真人と人間とは、決して相容れない存在。それはもはや、善悪を超えた在り方の問題なのでしょう。
呪術廻戦、真人(まひと)は死亡、復活・再登場は?
さて、そんな凶悪な真人ですが、渋谷事変において虎杖との戦いに敗れ、偽夏油(加茂憲倫=羂索)にその隙をつかれ、彼の呪霊操術に取り込まれてしまいました。
もはや死亡と同義のように思えるのですが、真人に再登場の可能性はあるのか。
結論から言うと、再登場の可能性がない訳ではない、といったところでしょうか。
真人が復活するかどうかは、偽夏油が呪霊操術をどのように行使しているかに左右されると思います。
基本的に呪霊操術は呪霊を生きたまま(この表現が呪霊に適切かは別として)取り込む術式なので、取り込まれても術者が死ねば呪霊は解放されます。
なのでこの段階では真人はまだ生きていることになります。
ですが、偽夏油は渋谷事変で呪霊操術獄ノ番「うずまき」により真人から術式を抽出しています。
術式を抽出された呪霊がどうなるのか……普通に考えれば死亡、あるいは消滅する可能性が高いのではと考えられます。
また、真人は虎杖の宿敵ではありましたが、渋谷事変で虎杖に完膚なきまでに敗北しており、もはや敵としての魅力は薄れていました。
作者の性格を考えると、敢えて真人を復活させる意味は薄いのかなぁ……
【追記】
なんと最終回で再登場。
人の呪いである彼は滅びた宿儺の魂の通り道で宿儺と対話していました。
やはり死んではいて、今は呪いとして復活する力を蓄えている最中といったところでしょうか。
変わらずの悪役小者っぷりが良かったですねぇ。
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