「呪術廻戦」呪霊(じゅれい)とは?~その分類や強さ(等級・階級)、受肉体との違いや特級呪霊たちの”ボス”の存在など~

 今回は大人気漫画「呪術廻戦」において、そもそも「呪霊(じゅれい)」とは何かについて深掘りしていきたいと思います。

 一言に呪霊と言っても、どんな種類が存在するのか、その強さを示す等級(階級)の目安はどうなっているのかなど、改めて考えると様々な疑問が存在します。

「呪霊と受肉体って何が違うの?」
「特級呪霊たちのボスって真人じゃないの?」

 本記事では物語の基本である呪霊について振り返るとともに、しばしば誤解され、質問に挙がる事項についても解説してまいります。

「呪術廻戦」呪霊(じゅれい)とは?(分類、受肉体との違い)

呪霊の定義

 呪霊とは人から漏出した負のエネルギーが集積し、形を成した呪いを指す言葉です。

 一部の上級呪霊を除けば呪霊の多くはコミュニケーション能力を持たず、総じて人間を憎み、容赦なく襲い掛かってきます。

 作中では日本国内での怪死者・行方不明者は年間1万人を超え、そのほとんどが呪いの被害によるものだとされていました。

 基本的に呪力を持たない一般人では視認することも触れることもできないため、呪力を操る才能を持つ呪術師がこの対処にあたっています。

 

 呪霊の多く(特に低級)は由来や性質の曖昧な存在が多く、特に種類分けされることはありませんが、一部の呪霊はその性質により特殊な分類をされることがあります。

分類①仮想怨霊

 人の風説から生じた怪異の具現は「仮想怨霊」と呼称されます。

 都市伝説や怪談、妖怪など、多くの人に想像される恐怖の対象は、実在せずとも像を結び、人々のイメージに応じた強さの呪霊として顕現します。

 口裂け女とか、トイレの花子さんとかが代表例ですね。

分類②過呪怨霊

 一個人に執着し、その個人への加害等を条件に顕現する呪霊を「過呪怨霊」と呼びます。

 所謂、死者の霊、怨念が死後呪いに転じた存在がこれに当たりますね。

 特殊な例ですが、作中では「特級過呪怨霊:祈本里香」がこれに分類されていました。

分類③特定呪霊

 人類史にその名が刻まれるほどの被害を与えた存在は、多くの人々の心に恐怖の対象として残り続けます。

 そうした「由来が特定された呪霊」については「特定〇〇呪霊」と呼称されることがあります。

 作中では天然痘に由来する「疱瘡婆」が「特定疾病呪霊」として登録されていましたね。

分類④受胎

 基本的に呪霊は誕生の瞬間から「完成」した存在ですが、一部には未完成な「呪胎」として観測されるケースも存在します。

 「呪胎」には変態を遂げるタイプが存在し、その多くが「特級呪霊」へ相当すると予想されるため、「呪胎」が観測された段階では「特級仮想怨霊」として登録し、処置にあたることとなります。

呪霊と受肉体との違い

 呪霊とよく混同される存在として「受肉体」が存在します。

 「受肉体」とは呪物が人間を依代として肉体を得たもので、呪霊とよく似ていますが、肉体を持ち、呪力がなくても目視可能な点が大きく異なっています。

 「受肉体」に該当するのは、両面宿儺、受胎九相図である脹相壊相血塗、それから死滅回遊に登場する過去の呪術師などですね(裏梅も多分そうかな)。


「呪術廻戦」呪霊(じゅれい)の強さ(等級・階級)

呪霊の等級(階級)とその強さの目安

 呪霊はその強さに応じて四級、三級、二級(準二級)、一級(準一級)、特級に等級分けされています。

 この内、四級と三級を低級呪霊、準二級以上を上級呪霊と呼ぶこともあるようです。

 またこれ以外に四級にも満たず、人を殺す力のない最下級の呪霊は「蠅頭(ようとう)」と呼ばれています。

 各等級ごとの呪霊の強さの目安は、作中において伊地知から「通常兵器が呪霊にも有効と仮定した場合」として次のように説明されていました。

四級
木製バットで余裕

三級
拳銃があればまあ安心

二級(準二級)
散弾銃でギリ

一級(準一級)
洗車でも心細い

特級
クラスター弾の絨毯爆撃でトントン

 本当にざっくりした目安ですね。

 また、強さ以外にも二級と準一級の間には「術式の使用可否」という区分けが設けられているため、実は術式が使えないけれど一級相当の実力をもった二級呪霊というのも存在します(蝗GUYとか)。

呪術師の等級(階級)との違い

 呪術師にも呪霊と同じように等級(階級)が設けられていますが、呪術師における等級の目安は「同じ等級の呪霊を確実に祓えるかどうか」です。

 つまり一級呪術師と一級呪霊なら、確実に一級呪術師の方が強いということになります。

 例外は特級で、特級に関しては呪術師も呪霊も規格外かつ、同じ括りの中でも実力差が大きいため、あまり区分が意味をなしていません。

 今のところ、特級呪術師の方が規格外揃いなので、呪術師優位という傾向そのものは変わりありませんが……


「呪術廻戦」特級呪霊たちとそのボスの存在

主要な特級呪霊たち(一覧)

 これまでに作中に登場した特級呪霊を一覧で整理してみましょう。

折本里香(特級過呪怨霊)
呪術廻戦0(前日譚)のヒロイン。

真人
「人」への負の感情から発生した呪霊。

漏瑚
「大地(火山?)」を発生源とする呪霊。

花御
「森」を発生源とする呪霊。

陀艮
「水(海)」を発生源とする呪霊。

化身玉藻前(特級仮想怨霊)
妖狐・玉藻前への畏怖から生じた呪霊。
前日譚で夏油が呪霊操術で使役していた。

疱瘡婆(特定疾病呪霊)
天然痘への負の感情から生じた呪霊。
偽夏油(羂索)が呪霊操術で使役していた。

黒沐死
蜚蠊(ゴキブリ)の呪霊。特級の恐怖。
偽夏油(羂索)が呪霊操術での使役を放棄して死滅回遊内に放った。

 その他名称不明ですが、それぞれ宿儺の指を取り込み特級相当に成長した呪霊として「英集少年院の呪霊」「八十八橋の呪霊」が存在します。

 渋谷事変までは真人、漏瑚、花御、陀艮らの特級呪霊のグループがメインで暗躍していましたが、死滅回遊編以降は影が薄くなってしまいましたね。

偽夏油(羂索)が口にした呪霊のボスとは一体だれ?

 真人たち特級呪霊を話題にする時、時々質問に挙がるのが「2巻(10話)で偽夏油(羂索)が口にした『君たちのボス』っていったい誰なの?」という疑問です。

 真人、漏瑚、花御、陀艮らの特級呪霊のグループで、その時偽夏油との会談の場にいなかったのは真人だけなので、普通に考えれば真人がボスですが、漏瑚の真人に対する態度がぞんざいでボスに対する態度には見えなかったため、ファンの間では「他に特級呪霊たちのボスがいる」と考えられていました。

 しかし結論から言えば、偽夏油が口にした「ボス」とは真人のことです。

 根拠は14巻(116話)の漏瑚の死亡シーンにおいて、花御が「漏瑚が真人をトップに据えた」旨の発言をしていること。

 漏瑚の態度がぞんざいなのは、真人は成長性を見込まれてボスになっただけで、実力的には漏瑚の方が上だからでしょうね。

 残念ながら、特級呪霊たちを従える強力な呪霊のボスというのは存在しません(まあ、今後物凄く強い呪霊が出てくる可能性はありますが……なんかそれはそれでチェンソーマンの根源的恐怖の悪魔の後追いみたいになりそうで、正直お腹いっぱいかな)。



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