「かぐや様を語りたい」感想&評価~本編の裏事情を補完する公式スピンオフ、本編を読み込めば一層面白い!~


 今回は大人気恋愛漫画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の公式スピンオフ作品「かぐや様を語りたい」について解説します。

「かぐや様を語りたい」とはマスメディア部のカプ厨・紀かれん、かぐや様信者・巨瀬エリカらの視点から生徒会を描いた妄想喜劇。

 コメディ4コマであると同時に、本編では描き切れなかった物語の裏側を補完する内容となっています。

 本記事ではその概要と併せて、この作品の魅力やどんな人におすすめかなどを解説してまいります。

「かぐや様を語りたい」とは?(概要)

 秀知院生徒会。

 それは生徒会長・白銀御行、副会長・四宮かぐやを筆頭に集められたカリスマ集団。

 日本をけん引する良家の子女が集まる秀知院学園においても、彼らは一際目を引く存在です。

 そんな生徒会に人々は嘘か真か分からぬ噂を立て、妄信することに。

 「かぐや様を語りたい」とは、本来物事の真実を見抜き、人々に正しく伝えなければならないマスメディア部に所属する2人の少女が、率先して噂に振り回され、幻想に耽溺する、楽しい楽しい妄想喜劇なのです。

 物語のメインキャラクターは次の2名。

紀かれん
カプ厨・白銀✖かぐや派

巨瀬エリカ
かぐや信者

 実態はただのアホでしかない生徒会メンバーを妄信的に崇拝するマスメディア部のエースにして問題児コンビ。

 「かぐや様を語りたい」では、この2人の視点から見た生徒会の日常や、それとはまったく関係のない2人を取り巻く人々のわちゃわちゃした日々が描かれています。

 本編では語り切れなかった物語の裏側も描かれており、四条眞妃柏木渚田沼翼という(眞妃にとって)地獄の三角関係や、藤原千花が所属するTGの問題行動、早坂愛が「かぐや様ファンクラブ」に所属してしまった経緯など、非常に盛沢山。

 また、本編とは直接関係のない紀かれんと巨瀬エリカの恋愛模様(?)や成長(?)なども見どころの一つですね(多分)。


「かぐや様を語りたい」主な登場人物

紀かれん(きのかれん)

 マスメディア部のエースにして、学園一のカプ厨。

 所属クラスは高等部2年C組→3年A組で、3年時にはマスメディア部の部長に任命された。

 大手出版社の社長令嬢。

 見た目は色素の薄い髪をロングにしたお淑やかな雰囲気の令嬢で、言葉遣いも非常に丁寧。

 「白銀✖かぐや派」の信者ではあるものの、意外と雑食で「白銀✖♂」もいける模様。

 自作の妄想カプ漫画を描いており、それを読んで批評してくれる石上とは「石上編集」「ナマモノ先輩」と呼び合う仲。

 四条眞妃関連など、他人の恋愛事情にはそれなりに敏感だが、自分の事となると途端に鈍くなるタイプ。

巨瀬エリカ(こせえりか)

 マスメディア部の撮影担当兼かぐや信者。

 所属クラスは高等部2年C組→3年A組で、3年時にはマスメディア部の副部長に任命された。

 大手味噌メーカーの社長令嬢。

 見た目は黒髪姫カットの可愛らしい雰囲気の少女。

 四宮かぐやを異常なまでに崇拝しており、目を合わせただけで興奮し、気絶してしまったことがある。

 味噌への拘りが強く、ラーメンは当然味噌派。

 ただ最近は、味噌ラーメン以外にも興味を持っている様子。

 恋愛にはとにかく鈍感で、四条眞妃関連などで地雷を踏むことが多い。

豊崎三郎(とよさきさぶろう)

 白銀御行の友人その①。

 所属クラスは高等部2年B組→3年A組。

 野球部所属で、テストでも常に一桁台の順位をキープしている文武両道の少年。

 普段は糸目で落ち着いた雰囲気を漂わせていますが、本気の時だけ糸目が開かれます。

 かつて白銀と成績争いを繰り広げ、その際に妨害工作を行ったものの、最終的に正々堂々勝負して挑んだという(本編ではまったく活かされていない)設定の持ち主。

 紀かれんに好意を抱いているが、紀かれんからは白銀とのカプ関連で非常に失礼な誤解をされていた。

風祭豪(かざまつりごう)

 白銀御行の友人その②。

 所属クラスは高等部2年B組→3年A組。

 白銀と同じ混院(高等部からの転入組)で、謎の倶楽部「11」の一員として高校生活を満喫中。

 見た目は髪をオールバックにした活発そうな雰囲気の少年。

 秀知院には失踪した兄を探すために入学し、「財界探偵越前はじめ」に弟子して数々の難事件を解決、兄と無事に再会を果たしたというドラマティックな設定の持ち主だが、特に本編には関係がない。

 巨瀬エリカに好意を抱いているが、巨瀬が恋愛に疎いため、全く気付かれていない。


「かぐや様を語りたい」はここが面白い(感想&評価)

とにかくテンポの良い妄想喜劇

 「かぐや様を語りたい」は非常にテンポの良い妄想喜劇(ギャグ4コマ漫画)です。

 紀かれんや巨瀬エリカを始めとした登場人物が非常にキャッチーで分かりやすく、話の展開が非常にスムーズに入ってくるのが良いですね。

 作画のG3井田先生も、原作の赤坂先生の作風と合っていて違和感なく読み込めるところもまた良しです。

 基本的には「かぐや様は告らせたい」本編を読み込んでいることが前提の作品ですが、もちろん読んでいなくとも十分に楽しめる内容となっています。

本編を熟読していると倍面白い!

 とは言え、「かぐや様を語りたい」は本編の裏側を補完する内容となっており、本編を読み込んでいればいるほど面白い作品であることは間違いありません。

 本編のアホな展開と、それを外側から見た勘違いのギャップが非常にバカバカしい所が良し。

 加えてあの時、柏木さんが田沼君に好きな人を聞いたのはそういう流れだったんだ、とか、早坂がアイスを食べてたのはそういう事情だったんだ、とか。

 本編を熟読しているほど物語が繋がって面白いです。

 そして四条眞妃の不憫っぷりは、本編での涙を知ればより一層……

 「かぐや様は告らせたい」本編を読んだことがある方には、是非併せて読んでいただきたい作品です。



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