今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、強力な精神魔法を操る七崩賢「奇跡のグラオザーム」について解説します。
グラオザームとは魔王直属の幹部「七崩賢」の一角であり、勇者ヒンメル一行に倒されたとされている存在。
物語開始時点で既に死亡済ということで、その詳細は長らく謎に包まれていましたが、ヒンメル一行の過去を描いた女神の石碑編でついにベールを脱ぐことになります。
本記事ではグラオザームのプロフィールや強さ(精神魔法)、その登場話と「本当にヒンメル一行に討伐されたのか?」について深掘りしてまいります。
「葬送のフリーレン」グラオザームのプロフィール
基本プロフィール
奇跡のグラオザームとは魔王直属の幹部「七崩賢」の一角であり、勇者ヒンメル一行に倒されたとされている大魔族です。
外見は黒髪センター分けの細身の青年で、黒目がちの目が特徴。
ただこの姿は後述する精神魔法により偽装したものらしく、仲間である魔族たちさえ誰もグラオザームの本当の姿を見た事がありません。
物腰は丁寧で落ち着いており、かなり冷徹で計算高いタイプのようですね。
名前の由来はドイツ語で「残酷な」。
ヒンメル一行に討伐されたとされる七崩賢
奇跡のグラオザームは物語開始時点で勇者ヒンメル一行に討伐されたとされています。
その詳細は語られていませんが、七崩賢の内、三人は南の勇者、二人はヒンメル一行が討伐。
そして断頭台のアウラと黄金郷のマハトはヒンメルの死後も生き延びていましたが、後にフリーレン一行と関り、死亡しています。
グラオザームは南の勇者の死後も生存が確認されていますので、ヒンメル一行に倒されたのだろう、と推察されていました。
「葬送のフリーレン」グラオザームの登場話(初登場)
姿だけ先行して南の勇者やマハトの記憶に登場
奇跡のグラオザームの初登場は姿のみであれば63話「南の勇者」で、全知のシュラハトや他の七崩賢と共に南の勇者と対峙する姿が描かれています。
ただこの時はグラオザームの名前どころか、七崩賢らしき魔族の中でどれがグラオザームかさえ語られていませんでした。
その後、はっきりグラオザームの名前と姿が判明したのが89話「罪悪感」。
フリーレンが解析する黄金郷のマハトの記憶の中に登場。セリフこそありませんでしたがシュラハトの指示でマハトに対する脅しとして現れ、後にマハトから南の勇者との戦いに関する記憶を消したことが語られています。
この時マハトは自分とグラオザームを「相性最悪」と語っており、グラオザームが七崩賢最強のマハトを倒しうることが示唆されていました。
女神の石碑編で本格登場
奇跡のグラオザームが本格登場したのがフリーレンが女神の魔法でヒンメルたちを旅をしていた過去に意識だけ飛ばされた女神の石碑編。
その116~118話で、フリーレンが未来からやってきたことを察知し、彼女から未来の情報を奪い始末しようと現れました。
この時、グラオザームだけでなく無名の大魔族ソリテールや、血塗られし軍神リヴァーレ、終極の聖女トートといった大魔族もグラオザームの呼びかけで登場しています(トートは結局、協力せずに去っていきましたが)。
結局グラオザームたちは失敗し、フリーレンは未来に戻って行くのですが、この時点でグラオザームは生き延びており、何かの収穫を得たことが示唆されていました。
「葬送のフリーレン」グラオザームの強さ(精神魔法)
グラオザームは強力な精神魔法の使い手です。
緻密な魔力コントロールができるフリーレンや大魔族ソリテールの目すら欺くことができ、認識を欺いたり記憶を読み取ったり改竄したり、非常に応用の利く魔法。
楽園へと導く魔法(アンシレーシエラ)
魔法にかかった者にその者が思い描く理想の夢を見せる魔法。
極めて強制力が高く、抵抗するにはハイタークラスの女神の加護が必要。
作中では言及されていませんが、他に抵抗する手段と言えばゼーリエがデンケンに授けた「呪い返しの魔法(ミスティルジーラ)」ぐらいでしょう。
作中では自分の気持ちを伝えることを諦めていたヒンメルにフリーレンとの幸せな結婚式の夢を見せていましたが……名前の「残酷な」ってそういう意味?
「葬送のフリーレン」グラオザームは本当に討伐された?
前述した通り、物語開始時点でグラオザームは勇者ヒンメル一行に討伐されたことになっています。
しかし今のところ、グラオザームの死に関する詳細な経緯は語られていません。
ここで気になるのが117話でソリテールがグラオザームを評したこの発言。
「顔を変え 姿を変え」
「人類の目を掻い潜りながら」
「いつの時代も生き残れるでしょうね」
これはつまり、グラオザームが精神魔法により自分が死んだと偽装し、現代でも生き延びている可能性を示唆しているものと思われます。
またグラオザームはフリーレンを精神魔法にかけ、その精神に干渉していました。
この時、彼女の未来の記憶を読み取っていたのだとすれば、グラオザームが自分の死を偽装することはより容易かったでしょう。
このままただ殺されてましたで終わるには怪しすぎる存在ですが、果たして……
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