今回は荒川弘先生が少年ガンガンで連載中のダークファンタジー「黄泉のツガイ」から、双子の両親の失踪に関わるツガイ使い「与謝野イワン」について解説します。
与謝野イワンは影森アスマの叔父・新郷ハヤトに雇われる形で登場したツガイ使い。
刀の形をしたツガイを振るって自ら戦う凄腕の殺し屋であり、物語の核心に大きく関わっていることが判明しています。
実力・キャラクター性共に申し分ない荒川弘作品らしい敵役。
本記事ではそんな与謝野イワンの判明しているプロフィールや強さ(ツガイ)を中心に解説してまいります。
「黄泉のツガイ」与謝野イワンのプロフィール
基本プロフィール
与謝野イワンは影森アスマの叔父・新郷ハヤトに雇われる形で登場した凄腕のツガイ使いです。
外見は後頭部でお団子頭にした細目の青年。
性格は飄々としていてつかみどころがなく、戦いを楽しむタイプかと思いきや形勢不利と見ればすぐさま撤退を選べる冷静な判断力の持ち主です。
大小の刀の形をしたツガイを振るって自ら戦う殺し屋で、殺しに何の感情も抱いていないタイプ。
左様に「月がきれいですね」と話しかけたり、中々本音の見えない人物です。
当初は夜道で祈祷師に襲い掛かったことから「夜道のチカン」呼ばわりされていました。
新郷に雇われていたが?
影森家やユルとアサ「昼と夜を別つ双子」の力を手に入れようとしていた新郷ハヤト。
彼に金で雇われた凄腕の殺し屋として登場した与謝野イワンですが、実際に新郷ハヤトを唆して利用していたのは与謝野イワンの方でした。
与謝野イワンは新郷とは別口で双子の力を狙っており、そのための手段として新郷ハヤトを利用していた形(影森家の干渉するための道具、あるいは隠れ蓑)。
最終的に影森アスマに捕えられた新郷ハヤトは、口封じのために与謝野イワンによって殺害されています。
「黄泉のツガイ」与謝野イワンの強さ
ツガイ:マガツヒ(「大凶」と「小凶」)
与謝野イワンのツガイは「マガツヒ」。
大小二本の刀の形をしたツガイで、大きい方が「大凶」、小さい方が「小凶」と呼ばれています。
大凶
刺した相手の精気を吸い取り主に与える。
落ち着いた性格だが都合が悪くなると黙り込む。
小凶
切り取った空間を繋げて入れ替える。
口が悪く主人のことさえサル呼ばわりする。
なお、マガツヒは刀の形をしているため自力では動けません。
与謝野イワンはツガイ使いとしては珍しく、この刀のツガイを振るって主本人が戦うタイプ。
ツガイの性能と与謝野イワン本人の技量もあり、その戦闘力は凄まじいものとなっています。
左右様とも互角以上に渡り合う
与謝野イワンは左右様(+デラ、ユル)をたった一人で相手にして互角以上に渡り合う作中屈指の実力者です。
ツガイ(マガツヒ)の初見殺し的な能力があったとはいえ、左右様相手に人の身で渡り合った実力は本物。
自身も相応のダメージは負いましたが、左右様の腕や足を切り落とし、左様の精気を奪って痛み分けに持ち込んでいます。
ユルの奇襲にも難なく対応しており、戦闘面に関しては隙なし。
不利と見れば躊躇いなく撤退を選べる判断力も含め、荒川弘らしい戦い慣れた敵役です。
「黄泉のツガイ」与謝野イワンと双子の両親
左右様は与謝野イワンの刀(マガツヒ)から失踪したミネとナギサ(アサとユルの両親)の血の匂いをかぎ取っていました。
そのことを訊かれた与謝野イワンは、
「ミネとナギサを斬ったのは俺だ。頸を刎ねた」
と発言しています。
これだけ聞くと与謝野イワンによって双子の両親は殺されてしまったように思えますが、彼は「殺した」とは一言も言っておらず、空間を操るツガイの能力によって攫っただけという可能性もあります。
またそもそもこの発言はユルとの戦闘中に発したもので、単純に動揺させるために嘘を吐いた(あるいは誤解させるような言い方をした)可能性も否定できません。
少なくとも血の匂いと、ツガイの空間転移能力を踏まえれば、与謝野イワンが双子の両親を飛行機の中から攫ったことは間違いないと思われます。
「黄泉のツガイ」与謝野イワンと西ノ村
与謝野イワンは東村と対立する「西ノ村」に所属するツガイ使いであることが判明しています。
名前からするとかつて「昼と夜を別つ双子」を巡って東村と対立した陣営。
その全容は不明ですが、西ノ村陣営には峰山という死体処理を請け負う女子高生も登場しており、東村と同様にかなりの勢力を有しているものと予想されます。
西ノ村陣営は新郷ハヤトを唆して影森家を襲わせ、黒谷アキオを寝返らせて、アサやユルに手を伸ばそうとしており……
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